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6章

就任、そして・・・。

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新しい職場。






そこは・・・。



神奈川でも有名な・・・・。



ヤバい場所。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



5月半ば。




「おはよーーーー(笑)」



はぁ・・・・。



キンキン若いキャピキャピした声が聞こえる中私は立っている。



私の目の前には・・・・。




【湘南城東学園】




城東・・・上等??(笑)




マジギャグなの??って名前で・・・・。



マジで入りたくない。



足が動きません。




神奈川県でも有名な荒れまくりな高校。



私立湘南城東学園。



何故か私はその高校の校門前に立ち・・・・。



若いギャルたちにチラチラ見られながらA4サイズが入るバックを肩から下げて真面目をアピールする眼鏡をかけ・・・。


校門を潜れないでいる。


「あーー・・(笑)葉月先生ッ!!校長が校門前に貴方がいると聞いて迎えに伺いましたッ!!」


うっわー・・・。


ジャージ姿のむさくるしそうな真黒な人が走ってきて言った。


明らかに・・・。


「私体育を担当してます!麦野と申します!!(笑)」


でしょうね(笑)



あーーーあ、・・・・最悪。


こんな事になるんなら自分でカフェとかコンビニとかでいいから取りあえずバイトしときゃ良かった。


ムキムキ麦野に案内され私は校長室へ。


はぁ・・・。



この前は授業中だったし生徒に会う事は無かったし楽ちんだったけど。


今日はもう違う。



生徒にじろじろ見られながら私は嘘臭い笑顔を浮かべ・・・



「おはようーー(笑)」



って言いながら校長室に向かう。



私に挨拶された生徒は・・・・。



「なになに?新米???(笑)それとも実習っ??」



新米・・・ね・・・・(笑)



そうですそうです!!新米でーーす(笑)



ここでは問題を起こしたくないしもう大人に近い高校生相手。


こんな地獄のような世界に放り込まれたんだからここで嫌われるわけにはいかないッ


頭の中はそんなことでいっぱい。


するとあっという間に校長室につき・・・・


コンコン・・・と麦野がドアをノックした。



「お久しぶりです(笑)葉月先生(笑)」



ツルツル頭の校長。



アンタそんな仏みたいな顔をしてさ、・・・・



もっと生徒に厳しくした方が良いんじゃない?




何て心の中で思うが・・・・。



「今日から宜しくお願いします・・・(笑)」



頭を下げ・・・言った。



その後校長の長いながーーーーい話を聞き私は職員室へ・・・。



「ここの評判は聞きました???(笑)」



職員室に向かう間麦野が言った。



聞かなくても耳に入るし・・・・。



「まぁ・・・なんかヤンチャな子が多いとは(笑)」


ヤンチャで済めばいい(笑)


「ヤンチャねーー(笑)・・・まぁ1日居ればわかりますよっ!まぁ受け持ちは3年の英語って事で・・・ちょっと大変だろうけど何かあったら自分話を聞くんで言ってくださいねッ!!」


・・・・・・。


3年かーーーー・・・・。


もう大人じゃんッ・・・・。





職員室に行くと麦野は窓際のデスクに案内してくれた。




「わぁーー・・若い先生来た(笑)超嬉しいッ!!」



ちょっとキャピキャピした・・・いやいや、かなりキャピキャピした少し太った女性が私の方まで走って来て・・・。




「葉月先生何歳だっけ???(笑)」



・・・・・・。




「23です・・・。」



「わっかーーーい(笑)私25っ!!よろしくねっ!!(笑)」




・・・・て・・・誰???(笑)




まぁいいや。



握手をして、その後私を教頭の真鍋先生が紹介してくれた。




教師は全部で30人程・・・。




全部紹介するのは面倒なので主に・・・・。




3年・・・。




3年は全部で6クラス。




学年主任は強面の村田先生、推定55歳。



副主任は川辺先生、推定45歳。二人とも男の先生・・・。



麦野先生は3年6組の担任29歳。



英語は他3組の網野先生、推定30歳男性・・・。


って、ここー・・あのぽっちゃり先生以外男の先生???


ぽっちゃり先生は3年5組の副担任の小見川先生。



「では、今日は葉月先生就任という事で臨時の全校朝会ですので体育館に行きましょうか(笑)」



教頭がそう言うと・・・・。




「葉月ちゃんッ!!(笑)一緒に行こ??皆の前で挨拶できる???」



小見川先生がそう言って私の横に来た・・・。



挨拶かーー・・・。



「まぁ・・・簡単に(笑)」



そう言うと小見川先生は笑って・・・・。



「生徒が騒がしいけど気にしないでね(笑)」



え・・・・(笑)




その時小見川先生に言われたその言葉・・・・。



まっさかそんなにーーー???ってマジ舐めてた(笑)



体育館に行くと・・・・。



・・・・・・・。



マジ引き返したい。


学ランの生徒と・・・紺のブレザーの女子・・・。


皆きちんと並んでーーー・・・ない。



もう公園状態。



プロレスをしていたり、女子は皆座ってぺちゃくちゃ喋ってて・・・・・。



ワーワーーキャーキャーー・・・声が・・・・。



あ・・・・。



頭痛い。


地味なグレーのスーツに・・・。



髪も地味ーーーーにひとまとめ。



眼鏡をかけ・・・・。



小見川先生と麦野と教頭先生に囲まれて生徒の脇の通路を歩く。



「おみーーー(笑)そのおねーさん誰――?????」



おみっ?!




まるで友達を呼ぶかのようにそう言うのは・・・・。




生徒の中でいかにも・・・俺ッッ悪いですって顔をした男子生徒がこっちを見て言った。



小見川先生は笑って・・・・。



「新しい先生よーー(笑)皆仲良くねーーー(笑)」



えっ・・・



今の高校ってこんな感じッ???



私が固まってるとその男子生徒は笑って走って来て・・・。



「うっわ!超可愛い!!」



ひっ・・・・!!



「こら、室井!向こう戻りなさい!!」



ナイス麦野!



直ぐに私とその生徒の間に入りそう言って生徒を戻るように促した。



でもその男の子は麦野を押し、



「超可愛いーーー(笑)先生彼氏いるッ???」



そう言って私の眼鏡を外し言った!!



ゲゲゲゲッ・・・・



「ちょっと返してッ・・・」



生徒は私の眼鏡を高い位置に持ち上げ・・・・



「ねっ、彼氏いるの??(笑)今度デートしようよ??」



うっ・・・



「すっ・・するわけないでしょっ?!早く返してっ!!」



「えーーー???(笑)じゃー―返さない!!後で3-6まで取りに来てね?」



げげげげげげーーーっ!!



何この高校!!!



その生徒はそう言って私のメガネをかけ皆の輪の中に戻って行った。



「あーーーあ、・・・(笑)もう早速うちの組に関わっちゃいましたねーー・・・」



麦野が言った。




えっ???



「6組は特にヤバいの集めてる組っ・・(笑)皆良い子なんですけどね・・・ちょっとー・・ヤンチャ度が・・・」



小見川先生が笑って言った。



いやいやいや、良い子じゃないでしょっ!!



学校でナンパ??先生の眼鏡取る??



まぁ・・伊達だから良いけどさ・・・。



って!!



私も今流されそうになったけど!!



ダメでしょッ!!!



あーー・・・。



もう帰りたい。



全校朝会ーー・・・。



始まってるはずなのに・・・



まさにこの自由過ぎる感じ。



「えー――っと、皆さん・・・来週は皆さんが毎年楽しみにしてる球技大会がー・・」



校長が話していてもだ―――――れも聞いていない。


楽しみにしてるのはツルツル校長だけなんじゃっ・・・(笑)


きゃっきゃ生徒は自由に歩き回って・・・トイレに行く子まで・・・・(笑)



「あのー・・いつもこんな感じで?」



私が言うと・・・・。



「(笑)(笑)・・・酷いときは喧嘩が始まりますからまだいい方かなーーー(笑)」



小見川先生は笑って言った。



け・・・喧嘩・・・・。



流石上等・・じゃない、城東学園。



私こんな中・・・挨拶できないんですけど・・・・(笑)



目の前の動物園化した生徒たちを眺め不安な気持ちでいっぱいになっていると・・・・。



「では今日から就任の葉月先生・・・前へどうぞ(笑)」



はぁ・・・。



やっぱ・・・やりますよね・・・。




絶望感満載の中私は舞台脇から舞台裏に入り・・・。



「先生(笑)ファイトーーー(笑)」



え・・・・。



同じ英語担当の網野先生。



なんか立ち振る舞いが・・・オネエみたいだけど??(笑)



「葉月ちゃんッ!!笑顔笑顔!!(笑)生徒は若い先生大好きだしーー葉月ちゃん可愛いから大丈夫ッ!!!♡」



えっ・・・・



やっぱ・・・。



オネエッ?!(笑)



舞台の方を見ると校長がニコニコ笑って手招き。



生徒の方からはガヤガヤやっぱり騒がしい声。



カチンコチンになった私は・・・・。



勇気を振り絞って舞台袖から舞台へ・・・・・。



チラッと大勢の生徒の方を見ると・・・・。



ん・・・



なんか・・・



遅刻の生徒なのか・・学年主任の村田先生に掴まれて2人が気怠そうに歩いて来た。



・・・・・・・。




え・・・・・。




「ぇえっ?!」



思わず声を上げ・・・・・・。



私は慌ててまた舞台袖へ逃げたッ・・・・・・



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