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物語6
しおりを挟む有る時社長が来たので、この間止めていった娘の事を話した。
「社長、最近娘は無責任で困ります。でも忙しくてまた誰か入れて貰わないと」
社長も(普通のスケベなオヤジだが)それは感じていた様で、すぐ答えが返ってきた。
「そうだねアルバイトの人、増やさないと客の列が長くなり、文句も出るからまずいよね」と言われた。
私も昼時など猫の手も借りたいくらいの忙しさに、アルバイトを増やして欲しいと思っていたので思わず笑顔になれた。
アルバイトはシフト制で、必要な時間だけ働いて貰うから、使いやすい。いらなくなれば首にする。でもそんな私もバイトだ、いきなり首になるのは少し困るが?でも現実バイトの扱いなど、そんな物だった。
「さっそくアルバイト募集の張り紙をしますか?」と言ったら社長が頷いたので
「時給はどうしますか?最初は経験者でも八百二十円と言うのが、いままでの決まりでしたが」それで良いと社長が頷いたので、早速玄関に募集の張り紙を貼った。
「アルバイト募集
ラーメン店店員アルバイト。
1日3時間ていどから勤務相談可。・週2ー5日程度働ける人
体験者湯宮 時給820円から990円。詳細面談
葛飾区金町5の1
十勝ラーメン 車輪 電話03ー3627ー1234 」
ただその後、社長の悪い癖が始まった。
「どうせなら若い女の娘が良いな。芸能人みたいな綺麗な子が来ればすぐOKなんだが、スタイルはモデルさんの様にオッパイが大きく、腰はくびれて・・」そのまま全部言わせていると、時間がもったいないので口を挟んだ
「社長!」といって睨み付けると
「あーまた悪い癖が出てしまった。かみさんには内緒だよ!」(そんな事言うなら口止め料呉れ!)と思った。
社長は奥様のお金でチェーン店を運用している所為か、奥様には頭が上がらない。
でも普段奥様は店に来ないので、社長はやりたい放題だった。店に顔を出さない時は、どこかのキャバクラに行って、遊んでいるようだった。
一度奥様から電話があり「家の人居る?」と聞かれた。
「え?社長は今居ませんが?なにか?」と言うと、奥様の返事の歯切れが悪い。どうも他の女のところで遊んでいたらしく、後で大騒ぎになった。
その時社長は私にアリバイ工作を頼んで来たのだが、
「頼む!横井君何か急な言い訳を作って、家内に釈明してくれ」と言われたが、そんな事言われても困る。もう良い大人なんだから、自分の責任は自分で始末して貰わないとすごく困る。
「社長!素直に正直に、話をした方が良いと思います。もしウソがばれたら、もっと大変なことになるし、あたしまで共犯になるじゃないですか」
で、結局奥様に、ブランド物のバックをプレゼントしたとか?
私の時給に変化は無かったが、以来奥様の監視役として社長に、意見を言える立場になった。
本当なら、時給をもっと上げて欲しかったし、社会保険などにも入って欲しかったのだが。
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