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【色々な形】
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眠い、眠いと海翔はいいながら部屋に向かう。
その後ろを拓真が続く。
結局あの後、4人で映画を見てしまったのでもう午前一時だった。
違う部屋の前で立ち止まる海翔を、
「違う。こっちだよ」
拓真は誘導する。
朝も早かったからな、と拓真は思う。
自分は全く眠れそうにないのだが、海翔の眠気は限界のようだった。
「ねー、拓真。あの2人、超、仲良しだね」
「まあね。そりゃあ、付き合ってるからね」
拓真が部屋のドアを開ける。海翔がそれに続く。
部屋に入ると海翔はおもむろにTシャツを脱ぎ、上目遣いに拓真を見ながら、
「あっ、そうなんだ。へえ。そういや女同士だよね」
「・・・そうだね」
「へえ、色々あるんだね-」
拓真は真面目な顔をして、ちょっと黙ってから少し離れたソファに座る。
「びっくりしないんだ?」
「うん。そうなんだ、って思うだけ。僕、あんまり気にしないよ。あっ、ねえお風呂どうする? 僕もう、明日入る。着替えて歯磨きして寝る。限界だよ」
拓真は笑って、お好きどうぞ、と言った。
そしてテレビを付けてそれに見入る。
海翔は何も考えてない、いや、眠いから早く寝ようとしか考えていない様子だった。
バックから着替えを出して自分のすぐ後ろで着替えようとするので、さすがに拓真は落ちつかない。
「あっちで着替えたら? 寝室あるんだから」
「だって鞄がここにあったんだもん」
布ずれの音がして、やがて着替えが終わったようだった。
「着替えたよ。もう歯みがきして寝る。拓真、こんなとこで寝たらダメだよ。体痛くなるからねー、じゃあおやすみ」
拓真は振り返ると、Tシャツのショーツ姿の海翔が居た。
夏なのに日焼けしておらず、白い肌をしている。
小さな顔は目鼻立ちが整っているが、瞳が他に比べて大きい。
この二重の綺麗な目が、海翔が少女のように見える理由の一つだった。
「おやすみ?」
返事が返ってこないので、海翔は不思議そうにもう一度言う。
「おやすみ」
拓真は穏やかにそう返し笑った。
その後ろを拓真が続く。
結局あの後、4人で映画を見てしまったのでもう午前一時だった。
違う部屋の前で立ち止まる海翔を、
「違う。こっちだよ」
拓真は誘導する。
朝も早かったからな、と拓真は思う。
自分は全く眠れそうにないのだが、海翔の眠気は限界のようだった。
「ねー、拓真。あの2人、超、仲良しだね」
「まあね。そりゃあ、付き合ってるからね」
拓真が部屋のドアを開ける。海翔がそれに続く。
部屋に入ると海翔はおもむろにTシャツを脱ぎ、上目遣いに拓真を見ながら、
「あっ、そうなんだ。へえ。そういや女同士だよね」
「・・・そうだね」
「へえ、色々あるんだね-」
拓真は真面目な顔をして、ちょっと黙ってから少し離れたソファに座る。
「びっくりしないんだ?」
「うん。そうなんだ、って思うだけ。僕、あんまり気にしないよ。あっ、ねえお風呂どうする? 僕もう、明日入る。着替えて歯磨きして寝る。限界だよ」
拓真は笑って、お好きどうぞ、と言った。
そしてテレビを付けてそれに見入る。
海翔は何も考えてない、いや、眠いから早く寝ようとしか考えていない様子だった。
バックから着替えを出して自分のすぐ後ろで着替えようとするので、さすがに拓真は落ちつかない。
「あっちで着替えたら? 寝室あるんだから」
「だって鞄がここにあったんだもん」
布ずれの音がして、やがて着替えが終わったようだった。
「着替えたよ。もう歯みがきして寝る。拓真、こんなとこで寝たらダメだよ。体痛くなるからねー、じゃあおやすみ」
拓真は振り返ると、Tシャツのショーツ姿の海翔が居た。
夏なのに日焼けしておらず、白い肌をしている。
小さな顔は目鼻立ちが整っているが、瞳が他に比べて大きい。
この二重の綺麗な目が、海翔が少女のように見える理由の一つだった。
「おやすみ?」
返事が返ってこないので、海翔は不思議そうにもう一度言う。
「おやすみ」
拓真は穏やかにそう返し笑った。
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