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4話

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「あなたと同じ格好の男性が化け物と戦っています、助けに行ってください」

帆風が口にするとユウが口を開いた。

「これを持ってここに居てください」

剣を帆風に持たせるとユウはその場から姿を消しリクが居る場所に姿を現した。

ユウは2匹の化け物を倒し立ち尽くしているリクに近づき声をかけた。

「黒い玉が新たな身体を手に入れたようだな」

「黒神に知られたら…帆風っていう人間は死ぬ」

「俺は許してないからなお前のしたこと」

「俺だって自分が許せない」

振り返りユウを見つめたリクは剣を持って現れる帆風を見つめた。

ユウは振り返り帆風に向かって口を開いた。

「動くなと言っただろ」

「ごめんなさい…」

帆風がうつ向くとリクは剣を地面に突き刺し帆風に近づき口を開いた。

「剣を」

「はい」

帆風が剣を差し出すとリクは剣を受け取り地面に突き刺した。

「暫くの間、人気のない場所で過ごした方が良い」

「家に帰っちゃ駄目ですか?」

「帰らない方が良いな」

「森の中で過ごすなんて俺は嫌だ」

帆風はリクとユウに背を向け走り出し離れた。

「おい!」

リクが声をかけると帆風はどんどんどんどん走りながら離れて行った。

「リク」

「連れ戻さないと…俺、連れ戻してくる」

リクが走って離れて行くとユウはじっと見つめた。

リクは必死に走り続けた。

そしてリクは立ち止まり前方の光景に驚いた。

その光景は黒神が気絶している帆風をお姫様抱っこしている姿。

「黒神!」

「どうして俺がここに居るのか知りたいか?」

「……」

リクは剣を出現させ掴み黒神に剣を向けながら口を開いた。

「彼を置いてここから立ち去れ」

「嫌だと言ったら」

「お前の命を奪う」

「沖田」

黒神が声かけると沖田が現れた。

「帆風を連れて行け」

「はい」

黒神から受け取り帆風をお姫様抱っこすると沖田は微笑みながら姿を消した。

「沖田を操って帆風をどうする気だ」

「帆風ってシュリに似てるよな」

「何が言いたいんだ」

「自分のものにしたい」

現れたユウは黒神を見つめた。

「お前もそうだろ」

黒神とユウは見つめ合った。

「そうだな」

「ユウ!」

ユウの言葉にリクは驚き見つめた。

ユウはリクを見つめ口を開いた。

「シュリは失ったが帆風は失いたくない、だから俺はお前から帆風を守る」

「俺と戦う、そう言ってるのか」

「その通り」

「……」

リクとユウの会話を聞き黒神は笑みを浮かべその場から姿を消した。

「……」

「……」

リクとユウは見つめ合った。

帆風が通っていた男子高校の体育館、沖田は中央にある魔法陣に近づき帆風を仰向けで寝かせ沖田は魔法陣から出て見つめた。

そこへ黒神が現れた。

「沖田、帆風は?」

近づきながら声をかけると沖田が口を開いた。

「眠ってます」

「そうか……沖田」

「はい」

沖田が見つめると黒神が帆風を見つめながら口を開いた。

「沖田、お前はもういらない」

「いらないってどういう意味ですか?」

「死ねってことだよ」

黒神は剣で沖田の腹を刺し命を奪い沖田は仰向けで倒れた。

目を覚ました帆風は身体を起こし血がついている剣を持っている黒神と倒れている沖田の姿を見て驚いた。
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