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化狐編
#16 拐〜napping〜
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「なんでまた病院に行かなきゃいけないんだか」
「坊主が無茶するからだな」
「阿嘉松さん!ゆーて僕の体外傷ないでしょ!」
「そこが驚きなんだよなぁ」
「なんでお前の体ってそんな硬いんだ?」
「威力がわからない以上もしかしたら弱い可能性がなくはないな」
「だが」
「傷の治りが早すぎるんだよ!」
「なんで半日で全部治ってんだよ!」
「いやそれ僕も知りたいんですよね」
十中八九断斬のせいだろうけど。
「まぁこれなら明日からまた学校いけると思うが」
「それと、あいつの妹って見当ついたか?坊主」
「そんなの見当着いたら苦労しませんって」
「だよなぁ」
「また襲撃してくる可能性がある以上、クラスにいるのが安全かもな」
「ですね」
そうして入院を半日で終わらせ、そのまま帰宅しようと病院を出る。
「お見舞い行こうと思ったのに……早くないか?」
「東!」
「お前クラスですごい話題になってたぞ」
「マジ?」
「本当ですよ」
「あっ藤野さん」
「なんか女子はかっこいいかっこいい言ってました」
「それは嘘でしょ?」
「いや本当ですよ」
「マジなんだよなぁ」
「東が言うなら本当なんだろうな」
「さて、帰るか」
「久々だな、この感じ」
「だね~」
1ヶ月も入院してたせいで一緒に帰れなかったからなんか逆に新鮮な気がする。
「というか今日天狐暗くないか?」
「えっそうですか?」
「僕は知らないからなんも言えないよ」
「なんかあの怪人が来てから暗いぞ」
「まぁあんなもんに襲われたら誰だって暗くなるんじゃない?」
「多分平気な東がおかしいだけだぞ」
「そんなわけ」
ちょっとおどけて笑う東。
東なりに明るくしようとしてるんだろうなぁ。
まぁ問題は無意識っぽそうなことだろうなぁ。
やっぱこいつって罪な男だろ。
もう許せるぞオイ!
「ま、今日みたいなのはきっとイレギュラーだからさ」
「忘れて過ごせばいいんじゃない?」
「そ、そうですね」
「それよりもウェディングにはあれが通じないとなるとな」
「あぁ、あの巨大な腕みたいなやつか?」
「そうそう」
まぁあれが放つ技はレプリカだから通じるわけないのはわかってたんだけど結構悔しいなぁ。
「ってかなんで途中乱入したやつの名前が?」
「色々あったんだよ」
「た、大変そうだな」
「というかあいつら学校でもお構いなしだな」
「そうだね」
「いつどこで仕掛けてくるかわからない上に誰が狙われてるかもわからないんじゃ対策のしようがないね」
「まぁ、自分に当たらないことを祈るだけだな」
「男の俺らは関係ないけど」
「藤野さん気をつけてね?」
「戸締りとか多分意味ないからナイフとかの武器を持っておくのがいいかもね」
「自室にナイフなんて持ち込めるわけないでしょ!」
「私だって怖いのよ!」
「ご、ごめん」
「無神経だったね」
「い、いや」
「私もごめん」
「怖くて」
「別に俺らは気にしてないよな?」
「もちろん」
「女の子ってそんなもんだろ?」
「そんなもんって……酷いなぁ」
「やっぱ天狐はタメ口の方が可愛いよ」
「そ、そうかなぁ?」
「東」
「なんだ?」
「そういうところやぞ」
「何が?!」
その後結局家に帰り、自室でゆっくりしていると電話がかかってきた。
「もしもし」
《お、照ちゃん!久しぶり》
「あぁ、久しぶり」
《私の送ったレールガンはどう?》
「怪人相手にだいぶ効いてたよ」
「一体どこであんなもん開発したの?」
《秘密》
「まぁいいんだけど」
《というか貴方があの巷で有名なヒーローってことに驚きを隠せないんだけど》
「そりゃそうでしょ」
「というかよくあれ再現できたね」
《擬似・断縁斬のこと?》
「うん」
「威力はオリジナルの2分の1くらいだけど、見た感じ分離も完全じゃん」
「姉さんたちの科学力未来すぎでしょ」
《頑張ったからねぇ》
「それじゃあ、ありがとう姉さん」
《気をつけてね》
「わかってる」
そう言って電話をきる。
「はぁ……今からが勝負だな」
そう言って僕はニュースをつける。
《最近増えている怪人の目撃情報ですが――》
「やっぱり結構浸透してきてるな」
「これじゃああの姿になって解除を見られないのは難しそうだなぁ」
《ここで速報が入ってきました!》
《川浜区のアトレ付近で怪人が出現した模様です!》
「は?!」
「こっからならバイクで5分あればいけるな」
テレビに監視カメラの映像が映る。
「こいつは見たことないやつだな」
《警察の特殊部隊が対応にあたっているようです!》
「いやでもなんか負けてないか?」
「行くしかないな」
「玲!」
《全く、私もニュース見てて良かったな》
そしてバイクで玲を迎えに行きつつ川浜に向かう。
「だがあそこに何があるんだ?」
「わかったら苦労しないよ、玲」
本当になんでなんだろうか、うちのクラスの誰かがそこにいるとかかな?
いやでもそれなら魔狐が襲いに行くか?
「星井!これ!」
赤信号で後ろからニュースを見せてくる玲
「魔狐じゃねぇか!」
「急ぐぞ!」
ならあの街に誰かがいるのは確かだな!
さっさと助けてやりたいもんだ!
5分後、川浜についた俺たちは路地に入り
「融合コードは『変身』だからな」
「久しぶりだからって間違えんなよ?」
「わかってるよ、玲」
「変身!」
≪融合承認!≫
「零式で行くぞ!」
≪応よ!≫
「断罪剣・雷光!」
「ハァッ!」
『何?!』
刀の形をしたエネルギーで攻撃を喰らわせる。
よしっとりあえず注意はこっちに向いたな。
あとはどうやって倒すかだな。
「警察の奴らは一旦下がれ!」
「あ、あんたは?」
「俺は断斬」
「全てを斬り捨てる者だ」
「覚えておけ!」
そう言い放ち怪人に向かっていく。
「断罪剣・嵐!」
『ヌゥゥゥ!』
『全く、2回倒したのにまだ来るんだ』
「お前を助けるために俺はいる!」
『私を助ける?何を馬鹿なことを』
「悪いがお前の店を待ってる奴がいるんでな!」
『フォックスダークネス、こいつは私に任せてお前は妹を探せ』
『わかったわ、ブライズメイド』
「逃すか!」
『貴様の相手は私だ!』
弾幕が俺に向かって放たれる。
まるで花火だな。
「幾ら硬い姿とはいえ辛いもんは辛いんだが?」
「壱式!」
体が明るめの赤に染まり足には車輪ができる
「速化!」
『それは学習済みだ!』
『喰らえ!鈍化!』
「んな?!」
『私とフォックスダークネスはこの力に耐性があるが、耐性がないものはスピードが格段に落ちるんだよ』
「なるほど?そういう対策もあるってか!」
そう言いつつも斬りかかる。
『フン!姿が見えるのなら!』
「しまっ!」
『喰らえ!』
掴まれてしまい無数の弾幕を浴びせられてしまう。
「グッ…ァァァァ!」
そのまま近くのビルの扉を突き破って吹き飛んでしまう。
「ちょっ流石にきついなぁ」
≪参式で行くぞ!≫
「わかった!」
今度は体が黄色になる。
「超・速化!」
『なるほど、さらに加速して対応してきたか』
「済ました顔を!」
高速移動で背後に周り
「崩してやるってんだよ!」
『ぬん!』
「しまっ?!」
『すぐに背後に回る、お前の悪い癖だ』
「なぁんちゃって!」
『は?』
「零!やれ!」
≪おう!任せろ!≫
零だけが俺の手から離れ独立して攻撃を喰らわせる。
『ちょこまかと!』
掴み掛かろうとブライズメイドが手を伸ばした時
≪喰らうかよ!≫
その手を避け俺を掴む腕を切断する。
『腕がぁぁ!』
「ナイス!」
≪よくあんなの思いついたな≫
「とあるアニメ見たんで俺らもできるんじゃないかと思ってな」
まぁそれは3つの戦闘機が分離合体するから上半身だけ残して下半身で上半身を離させてたけど。
「さて、さっさと決着つけなきゃな!」
『私を倒せるとでも!』
「ザビ・セブ・ジオ・ガガ・ギル!」
「断縁斬!」
緑色に刀が発光する。
「分離させてやるよ!」
『このぉぉぉ!』
光弾を打ちまくるブライズメイドだが、それを俺は高速移動で回避して
「もらったぁ!」
『こっちのセリフだ!』
背後に回ったのがバレた次の瞬間
「残念!ハズレ!」
『何?!』
高速で横に移動し、腕を回避しつつ
「これで終わりだぁぁぁ!」
「一刀両断!」
縦に真っ直ぐに斬り捨てる。
その斬った後からブライズメイドの元となった人間が排出される。
『キサマ……オボエテイロヨォォォ!』
そう言って爆発四散するブライズメイド。
『妖狐の魔弾!
「何?!」
九尾のエネルギー弾をくらい、吹き飛んでしまう。
というかこの技って魔狐の技じゃねぇか!
「くっそ、今度は俺に標的を向けたか」
『一旦は倒さないとでしょ?』
≪断縁斬を打った以上長期戦はやばいぞ≫
「わかってる」
『さぁて……今度こそ地獄に送ってあげましょうか』
「やべぇよなぁ」
『妖狐の――』
「やめて!姉さん!」
「藤――天狐?!」
「姉さん!これ以上はやめて!」
「私が目当てなんでしょ!この人はだめ!」
『フン……まぁ貴方が来るなら貴方のクラスには今後手を出さないであげましょうか』
「だめだ!」
「そいつについていっては!」
「ごめんなさい、それと東くんによろしく」
「――星井照さん」
「んな?!」
『それじゃ、じゃあね』
「待て!」
「断衝撃!」
『おぉっと邪魔はさせないよ、照』
「哀ぃぃぃ!」
「断衝撃・乱!」
大量の攻撃を撃つが
『それじゃあ私のバリアは割れないの、前に言わなかったっけ』
『炎星の怒り』
「グッ…ガァァ!」
炎の柱によって俺の体は遥か遠くへ吹き飛ばされてしまう。
『それじゃ、またね~』
そう言って転移ゲートを掴んで去ってしまう。
「くっそがぁぁぁ!」
ダン!と地面を叩く。
「今度はみんな助けてやる……絶対に」
「それで、私は何をすればいいの?」
よくわからない空間に連れてこられた私――藤野天狐は語気を強めて質問する。
「そう警戒しないでよ、天狐ちゃん」
「君にもあるはずだよ」
「叶わない恋をした経験が、さ」
「魔狐ちゃんはあったんだよ」
「私はそれを無くしてあげたいだけさ」
「信じるわけないでしょ!そんなこと!」
「大丈夫よ、今にわかるわ」
私の頭に手を触れる目の前の女
「何を――」
私の意識は闇に消えるのだった……
「坊主が無茶するからだな」
「阿嘉松さん!ゆーて僕の体外傷ないでしょ!」
「そこが驚きなんだよなぁ」
「なんでお前の体ってそんな硬いんだ?」
「威力がわからない以上もしかしたら弱い可能性がなくはないな」
「だが」
「傷の治りが早すぎるんだよ!」
「なんで半日で全部治ってんだよ!」
「いやそれ僕も知りたいんですよね」
十中八九断斬のせいだろうけど。
「まぁこれなら明日からまた学校いけると思うが」
「それと、あいつの妹って見当ついたか?坊主」
「そんなの見当着いたら苦労しませんって」
「だよなぁ」
「また襲撃してくる可能性がある以上、クラスにいるのが安全かもな」
「ですね」
そうして入院を半日で終わらせ、そのまま帰宅しようと病院を出る。
「お見舞い行こうと思ったのに……早くないか?」
「東!」
「お前クラスですごい話題になってたぞ」
「マジ?」
「本当ですよ」
「あっ藤野さん」
「なんか女子はかっこいいかっこいい言ってました」
「それは嘘でしょ?」
「いや本当ですよ」
「マジなんだよなぁ」
「東が言うなら本当なんだろうな」
「さて、帰るか」
「久々だな、この感じ」
「だね~」
1ヶ月も入院してたせいで一緒に帰れなかったからなんか逆に新鮮な気がする。
「というか今日天狐暗くないか?」
「えっそうですか?」
「僕は知らないからなんも言えないよ」
「なんかあの怪人が来てから暗いぞ」
「まぁあんなもんに襲われたら誰だって暗くなるんじゃない?」
「多分平気な東がおかしいだけだぞ」
「そんなわけ」
ちょっとおどけて笑う東。
東なりに明るくしようとしてるんだろうなぁ。
まぁ問題は無意識っぽそうなことだろうなぁ。
やっぱこいつって罪な男だろ。
もう許せるぞオイ!
「ま、今日みたいなのはきっとイレギュラーだからさ」
「忘れて過ごせばいいんじゃない?」
「そ、そうですね」
「それよりもウェディングにはあれが通じないとなるとな」
「あぁ、あの巨大な腕みたいなやつか?」
「そうそう」
まぁあれが放つ技はレプリカだから通じるわけないのはわかってたんだけど結構悔しいなぁ。
「ってかなんで途中乱入したやつの名前が?」
「色々あったんだよ」
「た、大変そうだな」
「というかあいつら学校でもお構いなしだな」
「そうだね」
「いつどこで仕掛けてくるかわからない上に誰が狙われてるかもわからないんじゃ対策のしようがないね」
「まぁ、自分に当たらないことを祈るだけだな」
「男の俺らは関係ないけど」
「藤野さん気をつけてね?」
「戸締りとか多分意味ないからナイフとかの武器を持っておくのがいいかもね」
「自室にナイフなんて持ち込めるわけないでしょ!」
「私だって怖いのよ!」
「ご、ごめん」
「無神経だったね」
「い、いや」
「私もごめん」
「怖くて」
「別に俺らは気にしてないよな?」
「もちろん」
「女の子ってそんなもんだろ?」
「そんなもんって……酷いなぁ」
「やっぱ天狐はタメ口の方が可愛いよ」
「そ、そうかなぁ?」
「東」
「なんだ?」
「そういうところやぞ」
「何が?!」
その後結局家に帰り、自室でゆっくりしていると電話がかかってきた。
「もしもし」
《お、照ちゃん!久しぶり》
「あぁ、久しぶり」
《私の送ったレールガンはどう?》
「怪人相手にだいぶ効いてたよ」
「一体どこであんなもん開発したの?」
《秘密》
「まぁいいんだけど」
《というか貴方があの巷で有名なヒーローってことに驚きを隠せないんだけど》
「そりゃそうでしょ」
「というかよくあれ再現できたね」
《擬似・断縁斬のこと?》
「うん」
「威力はオリジナルの2分の1くらいだけど、見た感じ分離も完全じゃん」
「姉さんたちの科学力未来すぎでしょ」
《頑張ったからねぇ》
「それじゃあ、ありがとう姉さん」
《気をつけてね》
「わかってる」
そう言って電話をきる。
「はぁ……今からが勝負だな」
そう言って僕はニュースをつける。
《最近増えている怪人の目撃情報ですが――》
「やっぱり結構浸透してきてるな」
「これじゃああの姿になって解除を見られないのは難しそうだなぁ」
《ここで速報が入ってきました!》
《川浜区のアトレ付近で怪人が出現した模様です!》
「は?!」
「こっからならバイクで5分あればいけるな」
テレビに監視カメラの映像が映る。
「こいつは見たことないやつだな」
《警察の特殊部隊が対応にあたっているようです!》
「いやでもなんか負けてないか?」
「行くしかないな」
「玲!」
《全く、私もニュース見てて良かったな》
そしてバイクで玲を迎えに行きつつ川浜に向かう。
「だがあそこに何があるんだ?」
「わかったら苦労しないよ、玲」
本当になんでなんだろうか、うちのクラスの誰かがそこにいるとかかな?
いやでもそれなら魔狐が襲いに行くか?
「星井!これ!」
赤信号で後ろからニュースを見せてくる玲
「魔狐じゃねぇか!」
「急ぐぞ!」
ならあの街に誰かがいるのは確かだな!
さっさと助けてやりたいもんだ!
5分後、川浜についた俺たちは路地に入り
「融合コードは『変身』だからな」
「久しぶりだからって間違えんなよ?」
「わかってるよ、玲」
「変身!」
≪融合承認!≫
「零式で行くぞ!」
≪応よ!≫
「断罪剣・雷光!」
「ハァッ!」
『何?!』
刀の形をしたエネルギーで攻撃を喰らわせる。
よしっとりあえず注意はこっちに向いたな。
あとはどうやって倒すかだな。
「警察の奴らは一旦下がれ!」
「あ、あんたは?」
「俺は断斬」
「全てを斬り捨てる者だ」
「覚えておけ!」
そう言い放ち怪人に向かっていく。
「断罪剣・嵐!」
『ヌゥゥゥ!』
『全く、2回倒したのにまだ来るんだ』
「お前を助けるために俺はいる!」
『私を助ける?何を馬鹿なことを』
「悪いがお前の店を待ってる奴がいるんでな!」
『フォックスダークネス、こいつは私に任せてお前は妹を探せ』
『わかったわ、ブライズメイド』
「逃すか!」
『貴様の相手は私だ!』
弾幕が俺に向かって放たれる。
まるで花火だな。
「幾ら硬い姿とはいえ辛いもんは辛いんだが?」
「壱式!」
体が明るめの赤に染まり足には車輪ができる
「速化!」
『それは学習済みだ!』
『喰らえ!鈍化!』
「んな?!」
『私とフォックスダークネスはこの力に耐性があるが、耐性がないものはスピードが格段に落ちるんだよ』
「なるほど?そういう対策もあるってか!」
そう言いつつも斬りかかる。
『フン!姿が見えるのなら!』
「しまっ!」
『喰らえ!』
掴まれてしまい無数の弾幕を浴びせられてしまう。
「グッ…ァァァァ!」
そのまま近くのビルの扉を突き破って吹き飛んでしまう。
「ちょっ流石にきついなぁ」
≪参式で行くぞ!≫
「わかった!」
今度は体が黄色になる。
「超・速化!」
『なるほど、さらに加速して対応してきたか』
「済ました顔を!」
高速移動で背後に周り
「崩してやるってんだよ!」
『ぬん!』
「しまっ?!」
『すぐに背後に回る、お前の悪い癖だ』
「なぁんちゃって!」
『は?』
「零!やれ!」
≪おう!任せろ!≫
零だけが俺の手から離れ独立して攻撃を喰らわせる。
『ちょこまかと!』
掴み掛かろうとブライズメイドが手を伸ばした時
≪喰らうかよ!≫
その手を避け俺を掴む腕を切断する。
『腕がぁぁ!』
「ナイス!」
≪よくあんなの思いついたな≫
「とあるアニメ見たんで俺らもできるんじゃないかと思ってな」
まぁそれは3つの戦闘機が分離合体するから上半身だけ残して下半身で上半身を離させてたけど。
「さて、さっさと決着つけなきゃな!」
『私を倒せるとでも!』
「ザビ・セブ・ジオ・ガガ・ギル!」
「断縁斬!」
緑色に刀が発光する。
「分離させてやるよ!」
『このぉぉぉ!』
光弾を打ちまくるブライズメイドだが、それを俺は高速移動で回避して
「もらったぁ!」
『こっちのセリフだ!』
背後に回ったのがバレた次の瞬間
「残念!ハズレ!」
『何?!』
高速で横に移動し、腕を回避しつつ
「これで終わりだぁぁぁ!」
「一刀両断!」
縦に真っ直ぐに斬り捨てる。
その斬った後からブライズメイドの元となった人間が排出される。
『キサマ……オボエテイロヨォォォ!』
そう言って爆発四散するブライズメイド。
『妖狐の魔弾!
「何?!」
九尾のエネルギー弾をくらい、吹き飛んでしまう。
というかこの技って魔狐の技じゃねぇか!
「くっそ、今度は俺に標的を向けたか」
『一旦は倒さないとでしょ?』
≪断縁斬を打った以上長期戦はやばいぞ≫
「わかってる」
『さぁて……今度こそ地獄に送ってあげましょうか』
「やべぇよなぁ」
『妖狐の――』
「やめて!姉さん!」
「藤――天狐?!」
「姉さん!これ以上はやめて!」
「私が目当てなんでしょ!この人はだめ!」
『フン……まぁ貴方が来るなら貴方のクラスには今後手を出さないであげましょうか』
「だめだ!」
「そいつについていっては!」
「ごめんなさい、それと東くんによろしく」
「――星井照さん」
「んな?!」
『それじゃ、じゃあね』
「待て!」
「断衝撃!」
『おぉっと邪魔はさせないよ、照』
「哀ぃぃぃ!」
「断衝撃・乱!」
大量の攻撃を撃つが
『それじゃあ私のバリアは割れないの、前に言わなかったっけ』
『炎星の怒り』
「グッ…ガァァ!」
炎の柱によって俺の体は遥か遠くへ吹き飛ばされてしまう。
『それじゃ、またね~』
そう言って転移ゲートを掴んで去ってしまう。
「くっそがぁぁぁ!」
ダン!と地面を叩く。
「今度はみんな助けてやる……絶対に」
「それで、私は何をすればいいの?」
よくわからない空間に連れてこられた私――藤野天狐は語気を強めて質問する。
「そう警戒しないでよ、天狐ちゃん」
「君にもあるはずだよ」
「叶わない恋をした経験が、さ」
「魔狐ちゃんはあったんだよ」
「私はそれを無くしてあげたいだけさ」
「信じるわけないでしょ!そんなこと!」
「大丈夫よ、今にわかるわ」
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