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第一回 〜男女混用トイレ均等法の巻〜
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今日も、愉快なアホバッカ国では、国会で審議が行われている。
「これより、第一回アホバッカ国国会を開会する。」
議長デニーが、国会の開会を宣言した。
国会の会場では、拍手が鳴り止まない。
5分ほどたっただろうか?
拍手がやんだごろ、議長などの挨拶が始まる。
デニーは、
「本日は、お集まり頂き誠に光栄です。
本日は、私が議長になったきっかけをお話しましょう。」
会場では拍手が起こる。
「 私は、子供の頃からお金が大好きでした。私はお金がたくさん貰える仕事をしたかったのです。」
観衆は、
「おーー」
と湧く。
「私は医者を目指しました。」
「そして、次の日には、挫折しました。」
「今度は、起業家を目指しました。」
「ですが、次の日にはそんなことも忘れていました。」
と誇らしげに語った。
「そこで過酷な冒険に出ることにしました。」
「急な坂の登り、下りを繰り返しました。一ヶ月ほど過ぎたでしょう。ついに私は見つけたのです。」
観衆は息をのみ、静まり返る。
少し間が空いた。
そして、
「私は、ついに『国会議長アルバイト募集、時給160円』と書かれたポスターを見つけたのです。」
この感動の人生談に、涙を流してる者も多数いる。
「そんなこんなで、今は議長としてアルバイトしています」
会場には、割れんばかりの拍手が起こった。
デニーは、その拍手を心地よさそうに聞きながら、こう締めくくった。
「このアルバイトは大変ですが、やりがいがあります。私が言いたいのはただ一つ」
「お金ほど素敵な物はない」
こうして、議長挨拶が終わり、アホバッカ国の国会が始まったのである。
そして、本日の国会では
『男女混用トイレ均等法』
の可否について審議されている。
「これより、本日の国会の審議事項についてご説明します。」
議長が言うと、会場から拍手が起こる。
そして、議長は話しだした。
「本日の議題は『男女混用トイレ均等法』です。」
「皆様もご存知のように、我が国では女性トイレの数が極端に少ないという問題があります。」
「この法律の内容は、男女別に作られていたトイレを、平等に男女共用にしていくといったものです。」
「この法律は、女性トイレの数が極端に少なく、また男性トイレの数が圧倒的に多いという現状を解決するためのものです。」
「では、まずこの法案が可決された場合、どのような影響があるかについて説明します。」
「まず第一に考えられることは、女性トイレの利用率が向上するということです。」
「今までは、男性用トイレしか無かったため女性は使いづらかったでしょう。しかし男女共用になれば使いやすくなり、女性も利用しやすくなることが考えられます。」
「第二に考えられることは、女性用トイレの増設です。」
「女性用のトイレが足りなければ、どうしても男性用トイレを使いたくなるでしょう。」
「この法案が可決されれば、女性用トイレの数が増えます。それにより、より多くの女性が利用できるようになることが考えられます。」
「最後に第三に考えられることは、男性と女性の意識改革です。この法案が可決されれば、男女の意識改革がされるでしょう。」
「今まで、男女のトイレは別々であったために、女性も男性も自分の性について考える機会が少なかったと考えます。この法案が可決されることにより、その機会が増えることが考えられます。」
「以上のことから、本法案を可決するべきであると私は考えます。皆様はどうお考えでしょうか?」
発表した議員は、喜ぼしげに着席した。
すると、一人の議員が手を挙げた。
「議長!よろしいでしょうか?」
「ええ。」
議長が言うと、その議員は立ち上がった。
「この法律の制定により、我が国のトイレ問題は解決されるでしょう!」
またもや、盛大な拍手が起こった。
すると、異議ありげな不満そうな顔をする女議員が手を挙げた。
「すみません、この法律には問題点があると思います!」
「それは何でしょう?」
と議長が聞く。
「はい!それは、異性に見られる可能性があるということです!」
どうやら、この国にもまともな人はいたようだ。
「なるほど、確かにその問題はあるかもしれません。」
「ですが、この法律が可決されれば、女性トイレの増設や男性用トイレの利用率向上が見込めます。」
「しかし!それでも異性に見られる可能性があるのです!」
と女議員は主張する。
「なるほど、ではあなたはどのような解決策があるというのですか?」
議長は聞いた。
すると、女議員は立ち上がり言った。
「私はこの法案に反対するものではありません!しかし!私はこの法案が可決されると、我が国の文化が失われてしまうと思うのです!」
ここで、明らかに論点がずれた。
しかし、気がつく者は誰もいない。
「例えば、女性用トイレの増設により、男性用の便器が取り除かれたとします。」
「それによって、男性はどう感じるでしょうか?『ああ、俺はもう男じゃないんだな』と思うでしょう。」
「このように!この法律が施行されれば、我が国の男女観が変わってしまうのです!」
女議員は力説した。
「なるほど、確かにそうかもしれませんね。」
議長が言うと、女議員は満足そうに着席する。
すると、異議ありげな不満そうな顔をする男議員が手を挙げた。
「議長!よろしいでしょうか?」
「ええ、構いませんよ」
と議長は許可する。
すると、その男が立ち上がった。
「さっき、まで寝てて何も聞いてなかったんですけど?
もう一回誰か説明していただけませんか?」
場は凍りついた。
まるで、永久凍土のようだった。
議長が口を開く。
「正直私も何が何だがわからないのだが」
「とりあえず可決にしないか?」
ざわめきが響き渡る。
そして議長が、
「とりあえず、可決されました」
こうして、第一回は謎に閉会しましたとさ。
第二回からも、投稿していこうと思うので、いいねや感想よろしくお願いします!
「これより、第一回アホバッカ国国会を開会する。」
議長デニーが、国会の開会を宣言した。
国会の会場では、拍手が鳴り止まない。
5分ほどたっただろうか?
拍手がやんだごろ、議長などの挨拶が始まる。
デニーは、
「本日は、お集まり頂き誠に光栄です。
本日は、私が議長になったきっかけをお話しましょう。」
会場では拍手が起こる。
「 私は、子供の頃からお金が大好きでした。私はお金がたくさん貰える仕事をしたかったのです。」
観衆は、
「おーー」
と湧く。
「私は医者を目指しました。」
「そして、次の日には、挫折しました。」
「今度は、起業家を目指しました。」
「ですが、次の日にはそんなことも忘れていました。」
と誇らしげに語った。
「そこで過酷な冒険に出ることにしました。」
「急な坂の登り、下りを繰り返しました。一ヶ月ほど過ぎたでしょう。ついに私は見つけたのです。」
観衆は息をのみ、静まり返る。
少し間が空いた。
そして、
「私は、ついに『国会議長アルバイト募集、時給160円』と書かれたポスターを見つけたのです。」
この感動の人生談に、涙を流してる者も多数いる。
「そんなこんなで、今は議長としてアルバイトしています」
会場には、割れんばかりの拍手が起こった。
デニーは、その拍手を心地よさそうに聞きながら、こう締めくくった。
「このアルバイトは大変ですが、やりがいがあります。私が言いたいのはただ一つ」
「お金ほど素敵な物はない」
こうして、議長挨拶が終わり、アホバッカ国の国会が始まったのである。
そして、本日の国会では
『男女混用トイレ均等法』
の可否について審議されている。
「これより、本日の国会の審議事項についてご説明します。」
議長が言うと、会場から拍手が起こる。
そして、議長は話しだした。
「本日の議題は『男女混用トイレ均等法』です。」
「皆様もご存知のように、我が国では女性トイレの数が極端に少ないという問題があります。」
「この法律の内容は、男女別に作られていたトイレを、平等に男女共用にしていくといったものです。」
「この法律は、女性トイレの数が極端に少なく、また男性トイレの数が圧倒的に多いという現状を解決するためのものです。」
「では、まずこの法案が可決された場合、どのような影響があるかについて説明します。」
「まず第一に考えられることは、女性トイレの利用率が向上するということです。」
「今までは、男性用トイレしか無かったため女性は使いづらかったでしょう。しかし男女共用になれば使いやすくなり、女性も利用しやすくなることが考えられます。」
「第二に考えられることは、女性用トイレの増設です。」
「女性用のトイレが足りなければ、どうしても男性用トイレを使いたくなるでしょう。」
「この法案が可決されれば、女性用トイレの数が増えます。それにより、より多くの女性が利用できるようになることが考えられます。」
「最後に第三に考えられることは、男性と女性の意識改革です。この法案が可決されれば、男女の意識改革がされるでしょう。」
「今まで、男女のトイレは別々であったために、女性も男性も自分の性について考える機会が少なかったと考えます。この法案が可決されることにより、その機会が増えることが考えられます。」
「以上のことから、本法案を可決するべきであると私は考えます。皆様はどうお考えでしょうか?」
発表した議員は、喜ぼしげに着席した。
すると、一人の議員が手を挙げた。
「議長!よろしいでしょうか?」
「ええ。」
議長が言うと、その議員は立ち上がった。
「この法律の制定により、我が国のトイレ問題は解決されるでしょう!」
またもや、盛大な拍手が起こった。
すると、異議ありげな不満そうな顔をする女議員が手を挙げた。
「すみません、この法律には問題点があると思います!」
「それは何でしょう?」
と議長が聞く。
「はい!それは、異性に見られる可能性があるということです!」
どうやら、この国にもまともな人はいたようだ。
「なるほど、確かにその問題はあるかもしれません。」
「ですが、この法律が可決されれば、女性トイレの増設や男性用トイレの利用率向上が見込めます。」
「しかし!それでも異性に見られる可能性があるのです!」
と女議員は主張する。
「なるほど、ではあなたはどのような解決策があるというのですか?」
議長は聞いた。
すると、女議員は立ち上がり言った。
「私はこの法案に反対するものではありません!しかし!私はこの法案が可決されると、我が国の文化が失われてしまうと思うのです!」
ここで、明らかに論点がずれた。
しかし、気がつく者は誰もいない。
「例えば、女性用トイレの増設により、男性用の便器が取り除かれたとします。」
「それによって、男性はどう感じるでしょうか?『ああ、俺はもう男じゃないんだな』と思うでしょう。」
「このように!この法律が施行されれば、我が国の男女観が変わってしまうのです!」
女議員は力説した。
「なるほど、確かにそうかもしれませんね。」
議長が言うと、女議員は満足そうに着席する。
すると、異議ありげな不満そうな顔をする男議員が手を挙げた。
「議長!よろしいでしょうか?」
「ええ、構いませんよ」
と議長は許可する。
すると、その男が立ち上がった。
「さっき、まで寝てて何も聞いてなかったんですけど?
もう一回誰か説明していただけませんか?」
場は凍りついた。
まるで、永久凍土のようだった。
議長が口を開く。
「正直私も何が何だがわからないのだが」
「とりあえず可決にしないか?」
ざわめきが響き渡る。
そして議長が、
「とりあえず、可決されました」
こうして、第一回は謎に閉会しましたとさ。
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アホバッカ国という国の設定が非常に面白いです。
続編も期待していたいと思います。