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1章 始まり
決戦
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遂に魔族側と人間側の戦闘が始まった。
人間側は魔族側に数で負けているため囲まれないように半円を描くような形で戦うことを選択した。
そうすれば壁の厚みができ、そう簡単に本部まで到達されないと考えたため。
それから戦い始めて20分くらいが経過した。
序盤は人間側有利で始まった。
相手はほとんど下級魔族かゴブリンやコボルトなどの弱い敵だったため、負傷者は少なくすぐに戦線復帰出来たため。
「ファット。現状を簡単に説明を頼む。」
「現在はこちら側が有利で戦っています。こちらは総戦力ではありますがまだ魔法は使っていません。魔族共は数が多くいて厄介ですがそこまで脅威ではありません。。ですが中級魔族より上と空を飛べる魔族も出てきていません。なので前哨戦と見るべきかと」
「ほかの貴族の部隊からの連絡は?」
「どこも私たちと同じような感じだそうです。」
「これがいつまでも続くならば竜騎士が間に合ってくれるかもしれんが、そうは上手くはいかないだろう。魔族の方から本体又は飛行できるヤツらが出てきたら報告を頼む。」
「了解です。」
ファットは報告が終わると前線に戻り部隊の指揮をとり始めた。
その報告から約1時間経った頃、ついに伝令が飛んで来た。
「報告いたします!偵察兵から敵の本体がこちらに向かってきているとの報告が入りました!」
「魔力を温存している兵士たちをすぐに戦線に投入せよ。私も出る!」
「直ちに伝えます!」
前哨戦終わった。
結果からすれば人間側の圧勝であった。
人間側は指揮も高く、自分たちの命がかかっていると自覚しているため、慎重に動き連携を取りながら確実に魔族や魔物を倒していった。さらに味方の死亡者は0人で重傷者もいなかった。ほとんどが軽症者で回復魔法ですぐに立ち直ることが出来た。
それに対して下級魔族や魔物は、自分たちが捨て駒だと本能で感じていたのか、あっさりと殺られていき全滅したようなものだった。
そしてノーマンは自分の部隊の主将となった。
指揮を執るのは基本的にファットの役目なためノーマンが外に出る必要はないが、いた方が指揮は上がるために外に出てきた。
そして少しすると敵本体が見えてきた。
偵察兵によると敵の数は約100体とされているがそのうち半分以上が中級魔族で構成されており、今の人間側の人数では勝ち目が無いことを誰しもが感じていた。
そして総力戦が開始された。
人間側は前回とは違い、魔力消費がとても激しいが、広範囲にわたって効果が効く魔術を使うように命令されていた。
なぜなら確かに羽や目など薄い場所なら中級魔族でも貫通出来るがそれ以外の場所はほとんど効かないためだ。
「「「「「マッドプール!」」」」」
「「「「「ファイアーストーム!」」」」」
「「「「「ウォーターシールド!」」」」」
「「「「「ウォーターランス!」」」」」
それぞれ属性に合わせた1番使いやすい魔術を使った。
魔族側も今回は魔術を使えるものが多数存在するため応戦した。
「「ゲゲゲ!」」「「ギギャ!」」「「バガルルル!」」
魔族が打ったのは、闇魔術と呼ばれる中級魔族ならばだれでも使うことが出来るものだ。
人間側の複数人に当たり死亡したか重症を負い見方に下げられていった。
魔法を打ち合っている間にもお互いに迫り激突した。
人間側は敵を囲み順調に敵を倒していったが、前哨戦で体力を相当消耗しており、魔族に段々と押されていった。
そしてさらに人間側にとって最悪の魔族が乱入してきた。
「カカカカカカカカカカ!やっと俺様の出番か!俺の名はピコラフ。上級魔族だ。貴様らに絶望を私に来てやったぞ!カカカカカカカカカカ」
ピコラフは、グリムスとニコラスの指示を無視して一人で突っ込んできたのだった。
グリムスとニコラスは諦め遠くから眺めていることにした。
この時、残りの二人が入ってきたら戦線は一瞬で崩壊していたため、人間側にとっては唯一の救いだったかもしれない。
「上級魔族が出たぞ!囲め!囲め!周りは他の奴らに任せろ!」
一人の部隊長が、私が仕留めてやると見方を複数人引き連れて敵のピコラフを囲んだ。
ピコラフは魔法自体はそこまで得意ではなく、殴り合いの方が得意な肉弾戦を好んでいた。
囲まれていたピコラフはピンチなどとは思わずむしろ笑っていた。
そして囲んでいた一人が瞬きした瞬間…ピコラフは消えていた。
「後ろだ!避けろ!」
仲間から避けろと言われ後ろを振り向くとそこには先程消えたピコラフがいて拳を振りかぶっていた…
「パーン!」
大きな音がなったと思うと仲間の首から上が無くなっていた。
その瞬間囲んでいたほかの仲間は、戦闘経験の浅い自分たちが戦っていい相手ではないと自分の死を引き換えに学ぶのだった。
それから5分経たないうちにピコラフを囲んでいた部隊は全滅していた…
人間側は魔族側に数で負けているため囲まれないように半円を描くような形で戦うことを選択した。
そうすれば壁の厚みができ、そう簡単に本部まで到達されないと考えたため。
それから戦い始めて20分くらいが経過した。
序盤は人間側有利で始まった。
相手はほとんど下級魔族かゴブリンやコボルトなどの弱い敵だったため、負傷者は少なくすぐに戦線復帰出来たため。
「ファット。現状を簡単に説明を頼む。」
「現在はこちら側が有利で戦っています。こちらは総戦力ではありますがまだ魔法は使っていません。魔族共は数が多くいて厄介ですがそこまで脅威ではありません。。ですが中級魔族より上と空を飛べる魔族も出てきていません。なので前哨戦と見るべきかと」
「ほかの貴族の部隊からの連絡は?」
「どこも私たちと同じような感じだそうです。」
「これがいつまでも続くならば竜騎士が間に合ってくれるかもしれんが、そうは上手くはいかないだろう。魔族の方から本体又は飛行できるヤツらが出てきたら報告を頼む。」
「了解です。」
ファットは報告が終わると前線に戻り部隊の指揮をとり始めた。
その報告から約1時間経った頃、ついに伝令が飛んで来た。
「報告いたします!偵察兵から敵の本体がこちらに向かってきているとの報告が入りました!」
「魔力を温存している兵士たちをすぐに戦線に投入せよ。私も出る!」
「直ちに伝えます!」
前哨戦終わった。
結果からすれば人間側の圧勝であった。
人間側は指揮も高く、自分たちの命がかかっていると自覚しているため、慎重に動き連携を取りながら確実に魔族や魔物を倒していった。さらに味方の死亡者は0人で重傷者もいなかった。ほとんどが軽症者で回復魔法ですぐに立ち直ることが出来た。
それに対して下級魔族や魔物は、自分たちが捨て駒だと本能で感じていたのか、あっさりと殺られていき全滅したようなものだった。
そしてノーマンは自分の部隊の主将となった。
指揮を執るのは基本的にファットの役目なためノーマンが外に出る必要はないが、いた方が指揮は上がるために外に出てきた。
そして少しすると敵本体が見えてきた。
偵察兵によると敵の数は約100体とされているがそのうち半分以上が中級魔族で構成されており、今の人間側の人数では勝ち目が無いことを誰しもが感じていた。
そして総力戦が開始された。
人間側は前回とは違い、魔力消費がとても激しいが、広範囲にわたって効果が効く魔術を使うように命令されていた。
なぜなら確かに羽や目など薄い場所なら中級魔族でも貫通出来るがそれ以外の場所はほとんど効かないためだ。
「「「「「マッドプール!」」」」」
「「「「「ファイアーストーム!」」」」」
「「「「「ウォーターシールド!」」」」」
「「「「「ウォーターランス!」」」」」
それぞれ属性に合わせた1番使いやすい魔術を使った。
魔族側も今回は魔術を使えるものが多数存在するため応戦した。
「「ゲゲゲ!」」「「ギギャ!」」「「バガルルル!」」
魔族が打ったのは、闇魔術と呼ばれる中級魔族ならばだれでも使うことが出来るものだ。
人間側の複数人に当たり死亡したか重症を負い見方に下げられていった。
魔法を打ち合っている間にもお互いに迫り激突した。
人間側は敵を囲み順調に敵を倒していったが、前哨戦で体力を相当消耗しており、魔族に段々と押されていった。
そしてさらに人間側にとって最悪の魔族が乱入してきた。
「カカカカカカカカカカ!やっと俺様の出番か!俺の名はピコラフ。上級魔族だ。貴様らに絶望を私に来てやったぞ!カカカカカカカカカカ」
ピコラフは、グリムスとニコラスの指示を無視して一人で突っ込んできたのだった。
グリムスとニコラスは諦め遠くから眺めていることにした。
この時、残りの二人が入ってきたら戦線は一瞬で崩壊していたため、人間側にとっては唯一の救いだったかもしれない。
「上級魔族が出たぞ!囲め!囲め!周りは他の奴らに任せろ!」
一人の部隊長が、私が仕留めてやると見方を複数人引き連れて敵のピコラフを囲んだ。
ピコラフは魔法自体はそこまで得意ではなく、殴り合いの方が得意な肉弾戦を好んでいた。
囲まれていたピコラフはピンチなどとは思わずむしろ笑っていた。
そして囲んでいた一人が瞬きした瞬間…ピコラフは消えていた。
「後ろだ!避けろ!」
仲間から避けろと言われ後ろを振り向くとそこには先程消えたピコラフがいて拳を振りかぶっていた…
「パーン!」
大きな音がなったと思うと仲間の首から上が無くなっていた。
その瞬間囲んでいたほかの仲間は、戦闘経験の浅い自分たちが戦っていい相手ではないと自分の死を引き換えに学ぶのだった。
それから5分経たないうちにピコラフを囲んでいた部隊は全滅していた…
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