無表情ドールマスター

けんはる

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二匹の蜘蛛

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レオンが蜘蛛と対峙していると
鋼蜘蛛が口から糸の弾丸をレオンへと向けて吐き出し
レオンが咄嗟に避けると
弾丸は地面へとめり込んでいた
「なんだよ、これ」
「ふふ鋼蜘蛛はね、空気に触れると鋼のように固くなる糸の弾丸で獲物を弱らせて捕食するのよ」
「当たらなければ関係ないね」
レオンが鋼蜘蛛に斬りかかろうとするが
体が動かなかった
(動かない、なぜだ)
「動けないのに驚いているみたいね、影を見てみなさい」
レオンは影を見てみると
体に糸らしきものの影が纏われていた
「シャドースパイダーはね、影の糸で獲物を拘束して獲物を捕食するのよ」
シャドースパイダーがレオンへと襲いかかるが
影の糸が消えたのでレオンは咄嗟に避けるが
糸の弾丸が数発飛んできたのを
剣で防ぐが
弾丸の一つがお腹へめり込み
「くっ」
レオンはその場にしゃがみこんだ
「良いわねぇ、少年が苦痛に歪む顔は」
魅冬は恍惚とした表情でレオンを見ていた
レオンは立ち上がりながら
「なに言ってんだよ?お前」
「私はね、少年が苦痛に歪む顔を見るのが大好きなの」
「はっ?」
「このゲームを始めた切っ掛けは幽羅ちゃんに誘われただけなんだけどね」
「はぁ?」
「だけど、ある時少年だけのパーティーと戦う機会があってね」
魅冬は楽しいことを思い出したような顔で
「その時に気付いたの、現実ではできないけどここなら少年を痛めつけても問題がないってね」
魅冬は少し悲しそうな顔をしながら
「だけど、この頃は少年とは戦えないから残念だったの」
レオンはジト目で
「変態女」
「あら、そんな目で見ないでよ、興奮するじゃない」
「これでも興奮するのかよ」
「ふふ、まぁ少年の苦痛に歪む顔を見るよりは興奮はしないけどね、話はここまでにして」
「てめぇから話し始めたんだろ」
「それもそうね、あなたの苦痛に歪む顔を見せてちょうだい」
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