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妖精の語尾は設定でした

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「結ちゃん、帰ろう」
七海が鞄を持って近付いてきた
「うん、今日は習い事は無いの?」
「あるよ、だから門まで一緒に帰ろう」
「わかった」
結は鞄を持ち、七海と一緒に教室を出た
「今日の習い事はなんなの?」
「今日はお茶とバイオリン」
「大変だね、お嬢様は」
「仕方ないよ、ちゃんとしとかないと課金が出来なくなるからね」
七海はおばさんとの約束で習い事をちゃんとする代わりに課金できることになっている
「もう、車が来てる」
結達が靴を履き替え、学校を出ると校門のところに黒塗りのベンツが停まっていた
「じゃあ、行ってくるね」
「行ってらっしゃい、習い事頑張ってね」
七海は軽く手を振りながら、車へと走っていった
七海と別れて帰り道を歩いていると
「結、見つけたルン」
「この声はルンルン?」
結は周りを見渡すがルンルンの姿はどこにもなかった
「どこ見てルン?上ルン」
結が上を見るとルンルンがこちらを見ながら浮かんでいた
「ルンルン、どうしたの?」
ルンルンは結の目線まで降りてきた
「朝の説明をちゃんとしてなかったルン」
「そういや、そうだね、てかっ指輪が消えてるんだけど?」
結は指輪を嵌めていた手をルンルンに見せた
「大丈夫ルン、変身するとき以外は見えなくなってルン」
「そうなんだ、じゃあ」
結はそう言って立ち去ろうとすると
「待つルン」
ルンルンは通せんぼをした
「なんなの?」
「まだ、説明が終わってないルン」
「あぁ別に興味がないかな」
結はそう言ってルンルンの横を通り過ぎようとすると
「ワオンの写真をあげるルン」
結はピタリと止まり
「仕方ないわね、聞いてあげる」
(妄想を拡げるためには写真も必要よね)
「ありがとうルン、朝も言ったけど悪の結社〈マックラクラー〉がこの世界を闇に染めようとしているでルン」
「闇に染めてどうするの?」
「それはわからないルン」
「わからないって」
「調査中ルン」
「あっそう、それで」
「このままではいけないと思った僕達は対抗するために魔法少女を探すことしたルン」
「そうなんだ」
「そうルン」
「ねぇルンルン?」
「なにルン?」
「普通には喋れないの?」
「普通とはルン?」
「いや、語尾にルンって付いてるから」
「それは仕方ないルン、通訳機能の設定でそうなってルン」
「通訳機能?それを切ったらどうなるの?」
「こうなるルン」
ルンルンは瞬きをして喋り始めるが訳の解らない言語を喋っていた
「わかった、ありがとう」
ルンルンは喋るのを止めて、瞬きをした
「わかってもらって良かったルン」
「とりあえず、立ち話もなんだから家に来る?」
「いいルン?」
「いいよ、とりあえず浮いていると目立つから来て」
結が両手を広げるとルンルンは飛んできた
結はルンルンを抱っこしながら家に向かった
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