異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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207 修学旅行初日です 15

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 ここは飛行島のコテージです。

 マオのところに向かう途中、リビングを見ると男子生徒に混じって、幼女ローラがいました。
 わたしはリビングに行きます。

アンナ「どうして、ここに来たんですか?」
ローラ「だってみんな楽しそうなんだもの」
アンナ「修学旅行ですよ。楽しいに決まっています」

ローラ「私もあのゲームがやりたい」

 男子数人がビーズクッションに座り、家庭用ゲーム機で遊んでいます。
 それは、イカのキャラクターが陣地を取り合うゲームです。
 ローカルネットワークでプレイしています。

アンナ「あのゲームですね。わかりました」

 ゲーム機は、ローラが持ちやすい携帯型にしましょう。

アンナ「ゲーム機の色は、青でいいですか?」
ローラ「ええ、お願いするわ」

 ローラは青色が好きです。

 男子が楽しそうなので、わたしもゲーム機が欲しくなりました。
 わたしは、据え置き型と携帯型のゲーム機、ソフト2本をお取り寄せします。

アンナ「召喚」

 ゲーム機とソフトが召喚されました。
 送金します。

アンナ「転移」

 お取り寄せ完了です。

 わたしは携帯型ゲームを箱から出して、遊べるようにします。
 横では陽子さんがマオをだっこしながら、わたしのやることを見ています。

 ソフトを入れました。ローカルネットの設定もします。
 準備できました。電源ユニットの魔道具も接続済みです。

アンナ「これでゲームが出来ますよ」

 わたしはゲーム機をローラに渡しました。

ローラ「ありがとう」

アンナ「この子は、ローラと言います。ぜてください」
男子 「いいよ」

 ローラがローカルネットに入りました。
 ゲームスタートです。

ローラ「あ・・・ああ・・・」

 ローラに説明をしていませんが遊べているのでしょうか。

ローラ「ああ・・・あ・・・ああ・・・負けちゃった。
    難しいわ。陽子ちゃん、手伝って」
陽子 「はい。お待ちください」

 陽子さんはソフトの説明書をパラパラとめくりました。速読したようです。

 ローラは陽子さんにゲームを渡します。

 わたしは据え置き型ゲームをセッティング中です。

ローラ「陽子ちゃん、すごいわ」
男子 「うわー、手強てごわい」

 陽子さんのスベックはチート級です。

男子 「ああ、負けた。すげえな」

 陽子さんが勝ったようです。
 ようやく据え置き型ゲーム機のセッティングが終わりました。

女子 「あ、ゲームやってる」

 二人の女子がアイスクリームを食べながらリビングに入ってきました。

女子 「私もゲームやろう」
女子 「ゲーム持って来たの?」
女子 「持って来ちゃった。禁止とは言ってなかったし」

 ゲームは禁止されていないようです。
 ここは、テレビもインターネットもありません。
 娯楽がないのでゲームは黙認されているのかもしれません。

 一人の女子が食べかけのアイスクリームをアイテムボックスに収納して、代わりにゲームを取り出しました。
 同じソフトを持っているようです。

 その後もリビングに生徒が集まり、十数人になりました。

男子 「今このゲームやっている人何人いる?」

 何人かが手を挙げました。わたしもチュートリアルが終わったので手を挙げます。
 8人いました。

女子 「ちょうど8人いるじゃん」
男子 「4対4の対戦するか?」
女子 「うん」

 男子と女子に分かれて対戦することになりました。
 男子生徒は4人、女子生徒は2人ですが、わたしとローラがいます。

 ペンキを地面に塗り、陣地を多く獲得した方が勝ちです。制限時間は3分です。

 ゲームスタートです。

 わたしは陣地を広げながら前進します。そして中央付近で会敵しました。
 陣地を広げるべきか、敵を攻撃するべきか、迷いますね。やはり攻撃しましょう。

 しかし、こちらの攻撃がなかなか当たりません。

 あ、やられてしまいました。振り出しの戻ります。
 どこから攻撃されたのか、わかりませんでした。
 陣地を広げることも重要ですが、敵の位置を把握することも重要ですね。

 前線に戻りましたが、味方が苦戦をしています。

     *

 3分が経ちました。
 結果は、大差で負けてしまいました。

ローラ「負けたのはくやしいけど、面白かったわ」
女子 「男子が強過ぎる」
男子 「それじゃあ・・俺は攻撃しない。
    攻撃できるのは他の3人でどうだ?」
女子 「うん、それでやろうよ」

 男子一人は攻撃しない条件で対戦しましたが、また負けました。

 さらに男子二人が攻撃しない条件で対戦しましたが、惜しくも負けてしまいました。

女子 「もうちょっとだったのにー」
男子 「あぶねえ。負けるかと思った」
ローラ「もう一回やりましょう」
男子 「いいよ、やっぱり互角の対戦は面白いな」

 そんな感じでゲームの対戦が続きました。
 ローラは、陽子さんにアドバイスを受けています。たいぶ上達しました。

     *

 そして2時間後。

加藤 「消灯1時間前よ。自分の部屋に入りなさい」
生徒 「はーい」

アンナ「皆さん、おやすみなさい」
男子 「おやすみ」
女子 「おやすみ」

 生徒は部屋に向かいました。

加藤 「その子は?」
アンナ「ローラと言います」
加藤 「かわいい子ね」

ローラ「ゲーム楽しかった。帰るわ」
アンナ「はい、おやすみなさい」
ローラ「また明日」

 また明日? 明日も来る気でしょうか。
 ローラはゲーム機を抱えて、天界に帰りました。

加藤 「あの子、魔法が使えるの?」
アンナ「はい」

 志村先生と高木先生がリビングに入ってきました。

志村 「A組の点呼てんこ終了です」
高木 「B組も点呼終了しました」
加藤 「ようやく一日が終わりましたね」
高木 「はい」
志村 「引率が大変というよりは、楽しかったです」
高木 「私もです」
加藤 「アンナさん、陽子さん、明日もよろしくお願いします」
アンナ「はい」
陽子 「はい」
志村 「僕たちも休みましょう」
高木 「はい」
加藤 「はい」

一同 「おやすみなさい」

 先生たちは部屋に向かいます。



 修学旅行初日が終了しました。
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