異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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 ここは、南にある群島の上空です。

 私たちは鳴き砂の海岸から転移してきました。

志村 「ここは、さっきとは違う海ですよね?」
アンナ「はい。南にある群島です」
加藤 「きれい」

 わたしは群島の上空をしばらく飛行しました。二人はスマホで撮影をしています。

     *

アンナ「島の海岸に着地します」

 着地して、皆さんMTVから降りました。

 わたしは千里眼で海底を確認して、海岸からチューブ状の結界を海中に伸ばしました。
 即席の水族館です。

アンナ「中に入りましょう」

 私たちはチューブ状結界の中に入りました。

アンナ「即席の水族館です」
志村 「すごい。魔法でこんなこともできるんですね」
加藤 「床も透明なので、海底がよく見えますね」
志村 「サンゴ礁が間近に観察できます」
加藤 「きれいな魚」
志村 「生徒に見せたいです」
加藤 「はい」

 二人は海の中を見学しながら、スマホで撮影をしています。

     *

アンナ「次の場所をご案内してもよろしいですか?」
加藤 「はい」
志村 「お願いします」

 わたしはチューブ状結界を少しずつ短くして消滅させました。
 私たちはMTVに乗り、垂直に上昇します。

アンナ「転移」


*    *    *


 ここは巨木の森の上空です。

アンナ「目の前に見える大きな木が、この森最大の巨木、
    ジャイアント・トロールの木です。
    高さ170m、幹の直径は15mあります」

加藤 「大きい」
志村 「アメリカのセコイアより大きいですね」

 わたしは巨木の横をゆっくりと降下して、着地しました。
 二人はMTVを出て撮影しています。

アンナ「スマホを貸してください。
    お二人の写真を摂ります」
加藤 「お願いします」

 わたしは加藤さんから借りたスマホで二人の写真を摂ります。

 カシャ。

 スマホを返しました。

加藤 「人物が小さいです。顔がほとんどわかりませんね」
志村 「逆に木の大きさが実感できます」

アンナ「この近くに大型の魔物がいます。見に行きましょう」

 私たちは<MTVに乗り、巨木の森を飛行しました。
 二人は巨木の森を撮影しています。

加藤 「まるでSF映画かアニメみたいです」
志村 「異世界らしいですね」

 見えてきました。

アンナ「あれが、森の魔物トロールです」

加藤 「巨人」
志村 「大きい」

 わたしはトロールの周囲を旋回飛行しました。
 二人はトロールを撮影しています。

アンナ「次の場所に移動しますが、よろしいですか?」
加藤 「はい」
志村 「いいですよ」

アンナ「転移」


*    *    *


 ここは大陸の北側にある草原です。
 マンモスの群れがいます。

志村 「あれマンモスですか?」
アンナ「はい。そうです」
加藤 「大きな牙」

 二人がマンモスを撮影したあと、わたしは洞窟の近くにMTVを着地させました。
 そしてMTVから降りました。

アンナ「直接クリスタルホールに行きます。
    お二人は目を閉じてください」

 二人は目を閉じました。

アンナ「転移」


*    *    *


 転移先は真っ暗ですが、ハートケイブの前です。
 わたしは光魔法で照明を作り、クリスタルホールに拡散させました。

アンナ「目を開けてください」

加藤 「すごーい」
志村 「これはすごい」
アンナ「ここから見ると、ホールの入口がハート型のフレームになっています」
加藤 「本当にハートの形ですね」

 加藤先生がハートケイブの写真を撮っています。

アンナ「ホールの中へ、どうぞ」

加藤 「すごーい、きれい」
志村 「写真で見るより、はるかにすごい」

アンナ「中央に行きましょう」

 私たちはホールの中央に向かいます。

アンナ「落ちている魔水晶の欠片かけらをお土産に
    ひとつずつ持ち帰ってください」
志村 「いいんですか?」
アンナ「はい」
加藤 「きれい、雪の結晶みたい」

 二人は中央に向かう途中で欠片をひとつずつ拾いました。
 ホールの中央に来ました。

加藤 「アンナさん、写真を撮ってください」
アンナ「わかりました」

 わたしは加藤先生からスマホを受け取りました。

アンナ「摂ります」

 カシャ。

 わたしは、加藤先生にスマホを返します。

アンナ「次の場所に移動しますが、よろしいですか?」
加藤 「はい。名残惜しいですが・・・」
志村 「下見です。仕方がありません」

アンナ「移動します・・・転移」

 洞窟の入口に戻ってきました。

アンナ「MTVに乗ってください」

 MTVに全員乗りました。

アンナ「転移」



 私たちは次の場所に転移しました。
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