異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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166 ワウラの街です 3

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 ここは街の公園です。

 お肉屋さんでランチを買って、ここにやって来ました。

アンナ「陽子さん、ここが公園です」
陽子 「はい」

 私たちは公園の中を歩きます。

アンナ「ここで昼食にしましょう」

 わたしは木陰にレジャーシートを敷いて、クッションを二つ出します。

アンナ「陽子さん、腰を下ろしてマオを出してあげてください」
陽子 「はい」

マオ 「ミャー」

 マオはお腹がすいているようです。
 わたしは、子猫用キャットフードとお水を出しました。

アンナ「さあ、どうぞ」

 マオはすぐに食べ始めました。

アンナ「私たちもお昼ごはんにしましょう」

 わたしはアイテムボックスからバスケットを出しました。

 ポロロ、ポロロ、ポロロ・・・
 電話です。

ローラ「今から、そっちに行くわ」
アンナ「はい・・・」

 レジャーシートの近くに現れました。女神ローラのアバター(分身)、幼女ローラです。

陽子 「ローラ様、こんにちは」
ローラ「また来たわ」

 わたしはローラのためにクッションを出しました。

アンナ「座ってください」
ローラ「ありがとう」

アンナ「飲み物は何がいいですか?」
ローラ「コーラが飲みたいわ」
アンナ「ありますけど、コンビニで買ったものですよ」
ローラ「ええ、いいわ」

 わたしはコーラを自作しようと思い、100円コンビニからお取り寄せしました。
 鑑定魔法を使っても、わからない成分が入っているため、自作は出来ていません。
 コーラのレシピは謎です。

 わたしはコーラをコップに注ぎ、二人に配りました。
 ポテトも二人に配ります。

アンナ「食べましょう・・・いただきます」
二人 「いただきます」

ぱくぱく・・・

ローラ「美味しい」
陽子 「カツレツバーガー、美味しい、記録しました」

 カツレツはパンからはみ出す大きさです。
 作り方は、イタリア料理のコトレッタと同じで、トマトソースがかかっています。
 肉が柔らかく、衣がサクッとしていて美味しいです。さすがお肉屋さんですね。

ローラ「チョコレート同様、あの肉屋にも加護を授けておくわ」

 いいんですか? そんなことで・・・よかったですね。ニックさん。

ローラ「コーラも美味しい」

 たまには、ファストフードもいいですね。

ローラ「ポテトも美味しいわ・・・この容器、面白いわね」
アンナ「経木きょうぎと言います」

 経木とは、木を紙のようにうすく削ったものです。
 わたしが木工所に頼み、作ってもらいました。
 昭和の時代には、食品を包むためによく使われていたそうです。最近は、あまり見かけなくなりました。
 ニックさんのお店では、肉を包むときに使っています。
 ポテトが入った容器はその経木を折って作ったものです。

     *

 食事が終わりました。

ローラ「デザートが食べたい」

アンナ「コンビニのアイスで、いいですか?」
ローラ「ええ、いいわ」

 わたしはアイテムボックスから、100円コンビニで買ったアイスを出しました。
 チョコクリームバー3本入り、100円です。
 わたしは、二人にアイスを渡します。

 マオがアイスを見ています。マオの分はありませんよ。

アンナ「チョコアイスです」
ローラ「美味しそうね」

 ぱくっ。

ローラ「冷たくて美味しい。夏向きのデザートね」
陽子 「チョコアイス、美味しい、記録しました。」

 食後に食べるちょうどいい大きさです。

     *

 アイスが食べ終わりました。

アンナ「ごちそうさまでした」
二人 「ごちそうさまでした」

アンナ「ローラはどうしますか?」
ローラ「二人について行くわ」
アンナ「陽子さんに街を見せているだけですよ」
ローラ「ええ、いいわ。面白そうだから」
アンナ「わかりました」

 わたしはレジャーシートを片付けました。
 マオは陽子さんが・・・

ローラ「だっこしたい」
アンナ「わかりました」

 マオはローラがスリングでだっこします。
 ローラはマオの頭をなでなでしています。かわいいです。

アンナ「それでは、行きましょう」

 今度は三人で孤児院に向かいます。


*    *    *


 私たちは歩いて孤児院にやって来ました。
 孤児院は教会の隣にあります。

 教会に行く人が以前よりも多いです。
 まさか、聖地巡礼ですか?
 この礼拝堂は、神罰事件で女神ローラがけんげん現した場所です。

 あ!

 いま礼拝堂の扉が開いたときに、光っている女神像が見えました。原因は・・・

 見なかったことにしましょう。気にしたら負けです。

アンナ「さあ、孤児院に行きますよ」

 孤児院に向かうと子供達が庭で遊んでいました。
 わたしが以前にあげた竹馬とけん玉で遊んでいる子供がいます。
 すぐにきると思っていたので、嬉しいです。

アンナ「皆さん、こんにちは」
子供達「アンナさんだ」
子供達「こんにちは」
アンナ「みなさん、お昼ご飯は食べましたか?」
子供達「食べたよ」
アンナ「そうですか」

 夏は熱中症が心配です。飲み物を配りましょう。

 あ、こういうことは責任者の許可を取ったほうがいいかもしれません。

アンナ「マリアさんはどこにいますか?」
子供達「さっき、あわてて礼拝堂に行ったよ」

 礼拝堂・・・

 飲み物を配るくらい、問題ありませんね。大丈夫です。

 わたしは天幕と小さなテーブルを出します。
 それと自家製のスポーツドリンク、人数分のコップを出しました。
 子供の数は男の子6人、女の子6人、計12人です。

アンナ「皆さん、水分補給してください」

 わたしはスポーツドリンクを子供達に配ります。

ローラ「私も、ほしい」
アンナ「わかりました」

 ローラと陽子さんにもあげました。

 子供の人数は12人。庭が広いので、あの遊びが出来ます。



 これから野球をします。
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