異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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145 恐竜ツアー2日目です 5

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 ここは、鳴き砂の海岸です。

 巨大アンモナイトがいた深海から転移してきました。
 私たちはMTVを降りました。

アンナ「景色がいいので、ここで昼食にします」

 わたしは天幕やテーブルなどを出しました。トイレも離れたところに出します。
 三人が着席したのでアイテムボックスから料理を出しました。

 青い海、白い砂浜を見ながらの昼食は・・・・・・ギリシャ料理です。
 ギロピタ、タラモサラタ、フラッペです。

     *

ギロピタ
 ピタと呼ばれる薄くて丸いパンの上に、薄切り肉、フライドポテト、野菜をのせます。そこにザジキというソースをかけて、ピタをくるっと丸めます。メキシコ料理のタコスに似ています。
 ザジキとは、ギリシャヨーグルト、キュウリ、ニンニク、オリーブ油、ディル、塩、胡椒で作るギリシャのソースです。

タラモサラタ
 タラモとは、ギリシャ語で魚卵という意味です。本来はボラやコイの卵を使います。日本では入手困難なのでタラコで代用しています。「タラモ」と「タラコ」が似ているので語源を勘違いしている人が多いです。トルコ発祥の料理と言われています。
 今回の材料はマッシュポテト、魚卵、酢、オリーブ油、ニンニク、調味料などです。タラコとマヨネーズは使いません。野菜と一緒に盛り付けてザジキを添えました。

フラッペ
 ギリシャのフラッペはフラペチーノとは違います。
 作り方は、インスタントコーヒー・砂糖・水をよく泡立て、冷たい牛乳を加えます。
 アイスカプチーノやダルゴナコーヒーに似ています。
 インスタントコーヒーは練金魔法で作りました。

     *

アンナ「食べましょう・・・いただきます」
三人 「いただきます」

 ぱくぱく・・・

 わたしはギリシャ料理の説明をしました。
 皆さん、ギロピタから食べています。

中村 「うま。」
西川 「白いソースがさっぱりしていて、美味しい」
吉田 「うん」

     *

中村 「えっ? タラモサラダにタラコは使わない?」
アンナ「はい。使いません。タラモとはギリシャ語で魚卵という意味です。
    日本でタラコを使うのは、あくまで代用です。
    本来のレシピはボラの卵、つまりカラスミを使います。
    このサラダもカラスミで作りました」

中村 「・・・・・・」
西川 「だからこのサラダ、色が違うのか。」
中村 「ちょっと待て。ギリシャにもカラスミあるのか?」
アンナ「ありますよ。そもそもカラスミの製法起源は地中海沿岸です。
    地中海料理には、よく使う食材です」
中村 「それも知らなかった」

西川 「このサラダ、めちゃめちゃうまいです」
吉田 「うん」
中村 「日本のタラモサラダとは、まるで違うな」
西川 「はい。お惣菜そうざいではなく、高級料理です」

     *

中村 「これがギリシャのアイスコーヒーか」
西川 「泡が美味しいです」
吉田 「うん」

     *

 昼食が終わりました。

アンナ「ごちそうさまでした」
三人 「ごちそうさまでした」

 わたしは、天幕やトイレなどを収納しました。
 私たちはMTVに乗り込みます。

アンナ「出発します・・・転移」


*    *    *


 緩やかな丘の上に転移しました。ここは草原です。
 1頭の恐竜がいます。

アンナ「あれを見てください」
西川 「ステゴサウルス」
中村 「撮影するぞ」
西川 「はい」
吉田 「はい」

 ステゴサウルスは全長8メートル、体全体はくすんだモスグリーン、背中の突起がやや赤いです。
 草食の恐竜です。

 私たちはMTVで旋回飛行をしながら、撮影しています。

西川 「本物の生きたステゴサウルスだよ・・・吉田さん、どう?」
吉田 「・・・か、かっこい」
西川 「だよね。かっこいいよね」
中村 「図鑑で見たのと、色はほぼ同じだ」
西川 「はい。本物は図鑑よりも、かっこいいです」

アンナ「降りてみましょう」

 わたしはMTVを着陸させて、側面を開放しました。
 私たちはMTVを降ります。そしてステゴサウルスに近づきました。

 ステゴサウルスは、私たちを気にせず草を食べています。

西川 「とげのある尻尾が、かっこいい」

アンナ「顔が小さくて、かわいいです」
吉田 「うん」
アンナ「吉田さん、一緒に写真を撮りましょう」
吉田 「うん」

 わたしは、吉田さんと恐竜の写真を撮ります。
 吉田さんは笑顔です。

 カシャ。

 アングルを替えて・・・

 カシャ。

 わたしは撮った写真を吉田さんに見せました。

吉田 「うん・・・いい。」

アンナ「今度は、三人で撮りましょう。」

 わたしは、三人と恐竜の写真を撮ります。

 カシャ。

 いい写真が撮れました。

西川 「大人しいですね」
中村 「ちょっと、触ってみるか」
西川 「大丈夫ですか?」
中村 「平気、平気」

 前回のツアーでも、こんなことがありましたね。
 男性の考えることは同じです。

中村 「おお、生きた恐竜にさわれた。最高だ」(小声)

西川 「吉田さん、一緒に触ろうよ」
吉田 「うん」

 西川さんと吉田さんも恐竜に触りました。

西川 「感動です」(小声)
吉田 「うん」

 今回は吉田さんお気に入りの恐竜なので、いつもより長い時間見学しました。

     *

西川 「会長は見たい恐竜のリクエストないんですか?」
中村 「俺か、俺は初日に見た」
西川 「ティラノサウルスですか?」
中村 「そうだ」

中村 「そろそろ次行くか」
西川 「はい」
吉田 「はい」

 ステゴサウルスは草を食べ続けています。
 私たちはMTVに乗り込みました。

アンナ「それでは移動します・・・転移」



 私たちは次の場所に転移しました。
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