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135 恐竜ツアー初日です 3
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私たちはアンペロサウルスを見学したあと、次の場所に転移しました。
ここは、なだらかな丘陵地です。森と草原になっています。
窪地には池があり、鹿などの動物や鳥がいます。
水辺の近くに恐竜が2頭います。
中村 「トリケラトプスか」
西川 「僕の好きな恐竜です」
吉田 「・・・わ、私も好き」(小声)
中村 「あれは、親子だな」
トリケラトプスの全長は、親が8m 、子供が1.5m です。
子供にも小さな角があります。かわいいです。
2頭は水を飲み始めました。
私たちは、ゆっくり少しずつ近づきます。
中村 「親子の生き物は警戒心が強い。あまり近づけないぞ」
アンナ「わたしが姿を消して、撮影します。
皆さんも魔法で透明にします」
中村 「頼む」
わたしは三人を光学迷彩で透明にしました。輪郭はうっすら見えています。
わたしも姿を消して飛翔し、風下から恐竜親子に近づきました。
空中から撮影を開始します。
三人は横に広がり、体勢を低くして撮影しながら、恐竜に近づいてます。
トリケラトプスは角が大きく、近くで見ると迫力があります。
迫力ある親とかわいい子供、ギャップがたまりません。
恐竜親子は水が飲み終わり、水辺の草を食べ始めました。
わたしは一旦、中村さんのところに戻りました。
アンナ「撮影できました」
中村 「そうか。でかした」
他の二人も集まってきました。
中村 「アンペロのときみたいに、近くで見たい」
吉田 「私も」(小声)
西川 「僕も」
アンナ「わかりました」
中村 「吉田、お前から行って来い」
吉田 「はい」(小声)
わたしと吉田さんは透明のまま飛翔して、恐竜親子に近づきました。
吉田 『すごい、かっこいい、かわいい・・・』(無言)
1分ほど見たあと戻り、今度は中村さんと西川さん二人同時に見学します。
中村 『すげー・・・』(無言)
西川 「すごい・・・』(無言)
1分ほど近くで見学したあと、吉田さんと合流しました。
そして茂みの裏で全員の光学迷彩を解除しました。
西川 「すごかったですね」
中村 「ああ、最高だ。象やサイとは、まるで大きさが違う」
恐竜 「ウォー・・・」
ん?
恐竜親子が走り始めました。
アンナ「向こうから別の恐竜が1頭近づいて来ます。肉食恐竜です」
西川 「あれは・・・」
中村 「カルノタウルスか・・・」
吉田 「・・・・・・」
走って近づいて来る恐竜は、カルノタウルスです。
全長8m 、くすんだ赤茶色の皮膚です。前肢が非常に小さいです。
両目の上には角があります。まるで赤鬼のようです。
狙いはおそらく子供の方です。このままでは、追いつかれます。
カルノタウルスが子供の方に襲いかかりました。母親は威嚇します。
吉田さんが突然、恐竜に向かって走り出しました。
中村 「あ、バカ」
私たちも後を追いかけます。
母親は子供を庇い、角で応戦します。
カルノタウルスは母親の攻撃を避け、ぬかるみで滑って転倒しました。
その間に恐竜親子は森の方へ走って逃げて行きます。
カルノタウルスは体をひねって、うつ伏せになりました。
そして足を踏ん張り、立ち上がりました。
カルノタウルスは、私たちを睨みつけます。
『よくも、やったなー』と言っている気がします。
いいえ、何もしていません。勝手に転んだだけです。
カルノタウルスは、私たちに向かって来ました。今度は私たちがターゲットです。
中村 「こっちに来た」
西川 「うわー」
心配いりません。すでに結界が張ってあります。
アンナ「結界を張りました。大丈夫です」
中村 「でかした。撮影を開始しろ」
私たちは、カルノタウルスの撮影を開始します。
やはり肉食恐竜は近くで見ると迫力がありますね。ものすごい形相です。
私たちに近づくことが出来ず、怒っています。
カルノタウルスは、結界に沿って歩き始めました。
『どこかに出入口があるはずだ』と言っている気がします。
いいえ、そんなものはありません。
カルノタウルスは立ち止まり、私たちを睨みつけます。
そして、私たちのことを諦めて、森の方へ姿を消しました。
西川 「ふうー(溜め息)すごかったですね」
中村 「ああ、ティラノより小さいが、すごい迫力だった」
中村 「それにしても・・・吉田」
吉田 「は、はい」(小声)
中村 「危険なことはするなよ。」
吉田 「はい・・・ごめんなさい」(小声)
中村 「気持ちはわかるが・・・肉食は悪じゃない。
俺たちだって肉は食べるからな」
吉田 「はい」(小声)
少し重い空気になっています。話題を変えた方が・・・
西川 「そう言えば、頭の重い肉食恐竜は転ぶと起き上がれず、
餓死するという説がありましたよね」
中村 「そんな説、あったな」
西川 「でも、ちゃんと起き上がりましたね」
中村 「当然だ。恐竜は1億6000万年の間、大繁栄したんだ。
転んだだけで餓死するとか、あり得ないだろ」
西川 「そうですよね。でも起き上がるところ撮影したかったです」
アンナ「わたし撮影しました。あとでファイルをコピーします」
中村 「本当か、よくやった」
西川 「貴重な映像ですね」
*
アンナ「少し休憩にしませんか。冷たいデザートがありますよ」
中村 「そうだな・・・そうするか」
私たちは見晴らしがいい丘の上に移動しました。
そして天幕、テーブル、椅子を出して、離れたところにトイレを出しました。
アンナ「ここで休憩にしましょう」
おやつにします。
ここは、なだらかな丘陵地です。森と草原になっています。
窪地には池があり、鹿などの動物や鳥がいます。
水辺の近くに恐竜が2頭います。
中村 「トリケラトプスか」
西川 「僕の好きな恐竜です」
吉田 「・・・わ、私も好き」(小声)
中村 「あれは、親子だな」
トリケラトプスの全長は、親が8m 、子供が1.5m です。
子供にも小さな角があります。かわいいです。
2頭は水を飲み始めました。
私たちは、ゆっくり少しずつ近づきます。
中村 「親子の生き物は警戒心が強い。あまり近づけないぞ」
アンナ「わたしが姿を消して、撮影します。
皆さんも魔法で透明にします」
中村 「頼む」
わたしは三人を光学迷彩で透明にしました。輪郭はうっすら見えています。
わたしも姿を消して飛翔し、風下から恐竜親子に近づきました。
空中から撮影を開始します。
三人は横に広がり、体勢を低くして撮影しながら、恐竜に近づいてます。
トリケラトプスは角が大きく、近くで見ると迫力があります。
迫力ある親とかわいい子供、ギャップがたまりません。
恐竜親子は水が飲み終わり、水辺の草を食べ始めました。
わたしは一旦、中村さんのところに戻りました。
アンナ「撮影できました」
中村 「そうか。でかした」
他の二人も集まってきました。
中村 「アンペロのときみたいに、近くで見たい」
吉田 「私も」(小声)
西川 「僕も」
アンナ「わかりました」
中村 「吉田、お前から行って来い」
吉田 「はい」(小声)
わたしと吉田さんは透明のまま飛翔して、恐竜親子に近づきました。
吉田 『すごい、かっこいい、かわいい・・・』(無言)
1分ほど見たあと戻り、今度は中村さんと西川さん二人同時に見学します。
中村 『すげー・・・』(無言)
西川 「すごい・・・』(無言)
1分ほど近くで見学したあと、吉田さんと合流しました。
そして茂みの裏で全員の光学迷彩を解除しました。
西川 「すごかったですね」
中村 「ああ、最高だ。象やサイとは、まるで大きさが違う」
恐竜 「ウォー・・・」
ん?
恐竜親子が走り始めました。
アンナ「向こうから別の恐竜が1頭近づいて来ます。肉食恐竜です」
西川 「あれは・・・」
中村 「カルノタウルスか・・・」
吉田 「・・・・・・」
走って近づいて来る恐竜は、カルノタウルスです。
全長8m 、くすんだ赤茶色の皮膚です。前肢が非常に小さいです。
両目の上には角があります。まるで赤鬼のようです。
狙いはおそらく子供の方です。このままでは、追いつかれます。
カルノタウルスが子供の方に襲いかかりました。母親は威嚇します。
吉田さんが突然、恐竜に向かって走り出しました。
中村 「あ、バカ」
私たちも後を追いかけます。
母親は子供を庇い、角で応戦します。
カルノタウルスは母親の攻撃を避け、ぬかるみで滑って転倒しました。
その間に恐竜親子は森の方へ走って逃げて行きます。
カルノタウルスは体をひねって、うつ伏せになりました。
そして足を踏ん張り、立ち上がりました。
カルノタウルスは、私たちを睨みつけます。
『よくも、やったなー』と言っている気がします。
いいえ、何もしていません。勝手に転んだだけです。
カルノタウルスは、私たちに向かって来ました。今度は私たちがターゲットです。
中村 「こっちに来た」
西川 「うわー」
心配いりません。すでに結界が張ってあります。
アンナ「結界を張りました。大丈夫です」
中村 「でかした。撮影を開始しろ」
私たちは、カルノタウルスの撮影を開始します。
やはり肉食恐竜は近くで見ると迫力がありますね。ものすごい形相です。
私たちに近づくことが出来ず、怒っています。
カルノタウルスは、結界に沿って歩き始めました。
『どこかに出入口があるはずだ』と言っている気がします。
いいえ、そんなものはありません。
カルノタウルスは立ち止まり、私たちを睨みつけます。
そして、私たちのことを諦めて、森の方へ姿を消しました。
西川 「ふうー(溜め息)すごかったですね」
中村 「ああ、ティラノより小さいが、すごい迫力だった」
中村 「それにしても・・・吉田」
吉田 「は、はい」(小声)
中村 「危険なことはするなよ。」
吉田 「はい・・・ごめんなさい」(小声)
中村 「気持ちはわかるが・・・肉食は悪じゃない。
俺たちだって肉は食べるからな」
吉田 「はい」(小声)
少し重い空気になっています。話題を変えた方が・・・
西川 「そう言えば、頭の重い肉食恐竜は転ぶと起き上がれず、
餓死するという説がありましたよね」
中村 「そんな説、あったな」
西川 「でも、ちゃんと起き上がりましたね」
中村 「当然だ。恐竜は1億6000万年の間、大繁栄したんだ。
転んだだけで餓死するとか、あり得ないだろ」
西川 「そうですよね。でも起き上がるところ撮影したかったです」
アンナ「わたし撮影しました。あとでファイルをコピーします」
中村 「本当か、よくやった」
西川 「貴重な映像ですね」
*
アンナ「少し休憩にしませんか。冷たいデザートがありますよ」
中村 「そうだな・・・そうするか」
私たちは見晴らしがいい丘の上に移動しました。
そして天幕、テーブル、椅子を出して、離れたところにトイレを出しました。
アンナ「ここで休憩にしましょう」
おやつにします。
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