異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

文字の大きさ
上 下
124 / 243

124 ピクニックです 2

しおりを挟む
 ここは飛行島から近い海岸です。

 わたしは、陽子さんと幼女ローラの三人でお弁当を食べています。
 マオも一緒です。

 ハマグリが焼けたので、コンロの火を止めました。
 わたしは上の貝殻を魔法で転移させます。
 そして醤油とバターを入れました。いい匂いです。

 わたしは、魔法でハマグリを浮遊させ、取り皿にのせました。二人に渡します。

アンナ「焼きハマグリです。熱いですよ」

ぱくっ。

ローラ「美味しい。」
陽子 「ハマグリ、美味しい、記録しました」

 わたしも食べます。
 貝の身がプリプリしていて美味しいです。

 次、海に来るときは、おにぎりだけ持参して、採った魚介類を浜焼きするのもいいですね。
 考えておきましょう。

 それにしても、幼女ローラの食べ方がぎこちなくてかわいいです。

アンナ「お口の周り、拭きますね。」

 ふきふき・・・

ローラ「ありがとう。この分身で食事するのは久しぶりだから、
    食べるのが難しいわね」

 かわいいので、問題ありません。

ローラ「このデザート、プルプルしてる。」
アンナ「ゼリーを食べるの初めてですか。」
ローラ「初めてね。美味しいわ」

     *

 お弁当を食べ終わりました。

アンナ「ごちそうさまでした」
二人 「ごちそうさまでした」

陽子 「ローラ様、お召し物をきれいにします・・・クリーン」
ローラ「助かるわ。ありがとう。」

 わたしは食器類を魔法できれいにして、収納しました。

 マオは、すでにお昼寝をしています。
 ローラは、そうっとマオのことを撫でています。
 幼女と子猫、めちゃめちゃかわいいです。


アンナ「これから即席の水族館を作ろうと思いますがどうですか?」
ローラ「面白そう。行きましょう」

 私たちは靴を履きました。
 わたしはマオをスリングに入れて、たすき掛けにしました。
 レジャーシートは片付けます。

 三人で手をつなぎ、飛翔して波打ち際に来ました。

 わたしはチューブ状の結界を作り、海の中へ伸ばします。

アンナ「行きましょう。」

 私たちはチューブの中を進みます。
 海面の下まで歩くと、頭上がキラキラしてきれいです。

ローラ「面白いわね。地球の水族館はこんな感じかしら?」
アンナ「そうですよ」

 海底に魚がいます。シロギスです。天ぷらにすると美味しい魚です。

 わたしは、アイテムボックスからバケツを出しました。
 シロギスに数十匹をロックオンして、バケツの中に・・・

アンナ「転移」

 ピチピチ跳ねています。大漁です。

アンナ「フリーズ」

 獲ったシロギスを冷凍して収納しました。

 ほかにも魚がいます。
 カレイ、ホタテ、イカ、エビ、ウニなど、次々と転移、冷凍して収納します。

ローラ「地球の水族館は、魚がもらえるの?」
アンナ「もらえませんよ」

 水族館は、魚屋さんではありません。

 わたしはチューブを延長して、更に進みます。
 テングサを見つけました。寒天は在庫がありますがせっかくなので採取します。
 アイテムボックスに直接転移させました。

ローラ「今の海藻は、ところてんの材料よね?」
アンナ「はい。そうです。ところてんを食べたことがあるんですか?」
ローラ「あるわよ。前世の安奈が作ってくれたの。三杯酢で食べたわ」

 三杯酢もいいですね。ですがわたしは黒蜜の方が好きです。

 今度は岩場の方にチューブを伸ばします。

ローラ「あそこに真鯛がいるわ」

 大きいです。80cmあります。バケツには入らないので、目の前に転移させます。

アンナ「転移」

 ものすごい勢いで跳ねています。

アンナ「フリーズ」

 冷凍して収納しました。

ローラ「夕食はお寿司が食べたいわね」
陽子 「かしこまりました」
アンナ「陽子さん、お寿司を握れますか?」
陽子 「はい。何度も作ったことがあります」
ローラ「陽子ちゃんのお寿司、美味しいわよ」

 いいですね。お寿司を食べるのは、久しぶりです。
 そうと決まれば、お寿司のタネを探しましょう。

 わたしは魔法で探索しました。
 たくさんいますね。岩の隙間にかくれています。

 イセエビ、タコ、アナゴ、アワビなど。
 イサキ、スズキ、アジも泳いでいます。

 わたしは次々と転移、冷凍して収納します。

 大漁です。

 そういえば今日はピクニックのはずでした。
 午後は、水族館、魚獲り、お寿司という流れになりました。
 気にしたら負けです。

 さて、お寿司を作るには充分な食材が手に入りましたが、肝心の魚がいません。
 マグロです。



 沖の方に行ってみましょう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~

ma-no
ファンタジー
 神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。  その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。  世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。  そして何故かハンターになって、王様に即位!?  この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。 注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。   R指定は念の為です。   登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。   「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。   一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

八十神天従は魔法学園の異端児~神社の息子は異世界に行ったら特待生で特異だった

根上真気
ファンタジー
高校生活初日。神社の息子の八十神は異世界に転移してしまい危機的状況に陥るが、神使の白兎と凄腕美人魔術師に救われ、あれよあれよという間にリュケイオン魔法学園へ入学することに。期待に胸を膨らますも、彼を待ち受ける「特異クラス」は厄介な問題児だらけだった...!?日本の神様の力を魔法として行使する主人公、八十神。彼はその異質な能力で様々な苦難を乗り越えながら、新たに出会う仲間とともに成長していく。学園×魔法の青春バトルファンタジーここに開幕!

老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜

二階堂吉乃
ファンタジー
 瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。  白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。  後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。  人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

2回目の人生は異世界で

黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

処理中です...