異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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117 新婚旅行3日目です 12

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 ここは飛行島、コテージの前です。
 南の島から転移してきました。

朝美 「なにこれ? すごーい。
    これって、アンナさんの魔法?」

 違います。わたしに、こんなことは出来ません。

アンナ「いいえ。自然現象です」
政樹 「なにこれ?」
アンナ「これは流星雨りゅうせいうです。
    わたしも見るのは初めてです」

 今夜面白いことが起こると、昨日ローラが話していました。
 これのことですね。驚きました。絶え間なく星が降り続けています。

朝美 「ライスシャワーみたい」

 いけません。つい見惚みほれてしまいました。
 すぐに夜間モードで撮影をします。

 二人と放射点を位置を確認して・・・

アンナ「写真を撮ります」

 カシャ、カシャ、カシャ・・・

 二人も星もきれいに撮れています。
 本当にライスシャワーのようです。

 二人は腕を組み、無言で流星雨を眺めています。

 動画の撮影もしましょう。

 カメラは放射点に合わせて、結界で固定しました。
 動画撮影開始です。

 これで一段落しました。

 ずっと眺めていたいですが、首が疲れます。
 わたしは芝生の上にレジャーシートと毛布を二人分出しました。

アンナ「この上に寝そべってください」
朝美 「ありがとう」
政樹 「助かるよ」

 二人は毛布の上で横になりました。

 あ。忘れていました。美波さんと聖子さんのことを。
 わたしはコテージに入りました。

アンナ「戻りました」
陽子 「お帰りなさいませ」
アンナ「美波さんと聖子さんは、どうしていますか」
陽子 「リビングのソファーでお休みになっています」

 わたしはリビングに向かいました。

 美波さんと聖子さんはソファーで寝ています。
 疲れているようです。起こすのはかわいそうですが起こします。

アンナ「美波さん、起きてください。
    聖子さん、起きてください」
美波 「んんん・・・私、寝ちゃった?」
聖子 「んん?」
アンナ「外で面白いものが見られますよ。行きましょう」
美波 「なに?」
聖子 「外?」

 私たちは、テラスから外に出ました。

アンナ「夜空を見てください。」
聖子 「すごーい」
美波 「これ、アンナさんの魔法?」

 またですか。

アンナ「違います。これは流星雨という自然現象です」

政樹 「これ見たら、すごいとしか言えないよな」
聖子 「いつ戻ったの」
朝美 「ついさっき、夜になってから」

 わたしは、美波さんと聖子さんのレジャーシートと毛布を出しました。

アンナ「聖子さんと美波さんも、使ってください」
聖子 「お邪魔虫にならない?」
政樹 「そういうのはいいから、みんなで見ようぜ」
聖子 「ありがとう」
美波 「お邪魔します」

美波 「あ、そうだ、ねえアンナさん、この流れ星、
    カメラで撮ってほしいんだけど。」
アンナ「いま一眼レフで動画を撮影中です。
    後でコピーデータを差し上げます」
美波 「ありがとう」
聖子 「私も撮影データほしい」
アンナ「はい。コピーします」

アンナ「ところで皆さん、お腹すきませんか?」
政樹 「腹減ったけど星も見たい」
朝美 「だよね」
アンナ「ここで星を見ながら、夕食にしましょう」
4人 「やったー」
アンナ「いま用意します、少し待ってください」

 わたしは陽子さんのところに行きました。

アンナ「陽子さん、このお菓子を盛り付けてください」

 わたしは盛り付け方を説明しました。他の料理はもう出来ています。

 夕食のメニューは、伊勢エビのグリル、真鯛のカルパッチョ、
 イタリアンウェディングスープ、赤飯、クロカンブッシュです。

     *

伊勢エビのグリル
 伊勢エビを半分に切り、チーズとマヨネーズをのせて、オーブンで焼きました。

真鯛のカルパッチョ
 真鯛の身は昆布じめにして、調味料とオリーブ油をかけました。

イタリアンウェディングスープ
 鳥団子、ほうれん草、玉ねぎ、ショートパスタなどが入ったコンソメ風味のスープです。
 本来は結婚式に出す料理ではありません。
 鳥団子と野菜の相性がいい、マリアージュしているという意味の料理です。
 名前が面白いので、メニューにしました。

赤飯
 わたしが食べたいのでメニューにしました。

異世界トマト
 切ると断面がハートになる、甘いトマトです。今回も出します。

クロカンブッシュ
 小さなシュークリームを円錐形に盛り付けたものです。今回はキャラメルソースをかけました。
 フランスでは、ウェディングケーキの定番です。

     *
 
 わたしはコテージの前にテーブルとイスを出しました。
 そしてお菓子以外の料理を並べます
 コテージの灯りがあるので暗くはありませんが、ランタンを置きました。
 それと花も飾りました。
 
アンナ「夕食の用意が出来ました。席に着いてください」

 皆さん、席に着きました。

政樹 「うまそう」
アンナ「食べましょう」
聖子 「陽子さんは?」
アンナ「陽子さんは、わたし以外と人と話すのが苦手です」
聖子 「みんな気にしないから、平気よ」
アンナ「わかりました。マオも連れてきていいですか?」
聖子 「もちろん」
朝美 「みんなでごはん食べましょう」

 わたしは陽子さんを呼びに行きました。
 ちょうどクロカンブッシュが完成したところです。
 手際がいいです。アイテムボックスに収納しました。
 
アンナ「陽子さん、一緒に夕食を食べましょう」
陽子 「はい。わかりました」

 次はマオのところです。陽子さんの部屋に向かいます。部屋の扉を開けました。

マオ 「ミャー・・・」
アンナ「一人ぼっちにさせて、ごめんなさい。
    一緒にごはんを食べましょう」

 わたしはマオをだっこして、陽子さんと外に向かいます。
 そしてテラスから出て、テーブルの近くにペットサークルを出しました。
 マオのごはんは、離乳食です。
 せっかくなので真鯛のカルパッチョを一切れ離乳食の横に置きました。
 香辛料は落としてあります。マオは離乳食を食べ始めました。

アンナ「陽子さん、席に着いてください」
陽子 「はい」

 わたしは、陽子さんの食事とクロカンブッシュを出しました。
 そして皆さんの料理を温め直します。

アンナ「ヒート」

 わたしも席に着きました。

アンナ「さあ、食べましょう」



 いただきます。
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