アクティビティラブ

うみすけ

文字の大きさ
上 下
3 / 3

3

しおりを挟む
The end of your love.





結果的に言えば、確かに女性の恋は終わりました。


見てるだけの恋、想うだけの恋、何も出来ない恋。


そんなものが終わったと言った方がいいのでしょうか。





アクティビティラブのサイトにあったように、女性は好きな男性と1つになることが出来ました。







サイトに名前を書き込んだ次の日のことです。


相も変わらず、女性は男性の近辺を尾行していました。


時間は21時過ぎで、男性はアルバイトが終わって帰宅中。



女性はその日はとても大胆で、男性の真後ろと言って良いほどの近くを歩いていました。



この背中、この匂い、この身長、この髪型、この服装、この歩き方。



全部、全部、全部、全部、とても、とても、とても、とても、大好きで仕方ない。




自分の、自分だけのものにしたい。



そう思ってました。



昨日のサイトの事なんか女性は忘れていて、そんなことよりも今は目の前の光景の方が大事で。



と、その時です。女性も、そして男性も気付きはしませんでした。




男性を尾行する女性を、ストーカーしている人がいることを。



仮にAさんとします。



Aさんは、女性に好意がありました。だからこそ、女性の好きな人が誰なのかがわかっていました。



わかっていたからこそ、有り得なかった。許せなかった。信じられなかった。



Aさんは、2人の背後から近付き、気付く間も与えないで、女性にナイフを突き刺しました。




女性は、一瞬じゃ何も気付けなくて、ただ、数秒後には強烈な痛みが襲ってきました。



女性は、叫びました。痛みの余り、意味がわからずに。

その声に気付く男性。自分のたった後ろで急に叫ばれ、振り向かない訳もない。



Aさんは、女性からナイフを抜き取ると、男性が振り向く瞬間に一刺し。




しかしAさんは、そんなものじゃ終わりません。


女性は、既に気絶しましたが、男性に対しては更に強い恨みを持っていました。



二刺し、三刺し…………



ズタズタに刺しました。きっと、男性はその時点で死んでいたでしょう。














女性が気付くと病院にいました。女性は死ぬことはありませんでしたが、重症だったようです。



そして、その手術による、男性の内臓を移植したことによって致命傷にならずに済んだそうです。










The end of your love.



女性の恋は終わりました。






しかし、確かにサイトの通りに、叶ったのです。






好きな人と1つになれる。






アクティビティラブ
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが

ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。 定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──

妻を蔑ろにしていた結果。

下菊みこと
恋愛
愚かな夫が自業自得で後悔するだけ。妻は結果に満足しています。 主人公は愛人を囲っていた。愛人曰く妻は彼女に嫌がらせをしているらしい。そんな性悪な妻が、屋敷の最上階から身投げしようとしていると報告されて急いで妻のもとへ行く。 小説家になろう様でも投稿しています。

パパのお嫁さん

詩織
恋愛
幼い時に両親は離婚し、新しいお父さんは私の13歳上。 決して嫌いではないが、父として思えなくって。

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)

青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。 だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。 けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。 「なぜですか?」 「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」 イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの? これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない) 因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。

一夜の男

詩織
恋愛
ドラマとかの出来事かと思ってた。 まさか自分にもこんなことが起きるとは... そして相手の顔を見ることなく逃げたので、知ってる人かも全く知らない人かもわからない。

処理中です...