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記憶編
25.きみとの生活① side.レオナルド
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ようやくカイを城に連れてくることが出来た。直前に神官との接触があったが、道中何事もなくて本当に良かったと思う。まぁある意味、その神官のおかげで俺はカイへの気持ちに気づいて伝えることができたし、カイからも色よい返事をもらうことができた。そこだけは感謝してもいい。
城へ行く前に王都散策をしたけれど、はしゃぐカイは本当にかわいかった。また2人でデートに行きたいが、いつになるやら。
ひとまず父上との謁見という名の顔合わせだ。準備が出来たかと見に行くと、しっかりと着込んだカイがいた。俺の瞳の色だとあからさま過ぎるから、それより濃い色のものにした。金の刺繍がよく映え、似合っていたから俺の見立てはやはり完璧だ。俺も全身黒で包みたかったけれど、そこまで気合が入ったものは特別な日に取っておこうと思いやめた。しかし手は抜かない。髪をサイドアップにして、カイと揃いのピアスを惜しげも無く見せつけることにする。
全体での謁見は何事もなく終了。貴族にも箝口令を敷いたから安心だ。けれどその後の会議室で事件(俺的に)が起こった。
カイが、いきなり服を脱ぎ始め、肌を露わにして神の紋を見せたのだ。そんなこと、俺は一言も聞いてない! あろう事か触らせている。父上は仕方ないとして、兄上! 兄上だ! 指先の動きが怪しいんだが!?!? 思わず諌めるような声を出してしまった。もやもやしながらもカイの身の置き所や神殿への対処を話し合い、さてそろそろお開きかと思いきや今度は母上が爆弾をぶち込んできた。
「この際、ソニアちゃんの婚約者にあてがってみてはどうかしら!? それなら変なのは寄ってこないわよ!」
は?
ソニアは母の案に乗っているし、僕も俺もとダヴィ兄様とエド兄様も乗ってくるし……。
確かにまだ、カイと両思いなわけではないから家族には何も報告していなかったけれど……わかるよな!? 服とか態度とかもろもろで、分かってるよな!? 絶対これは様子を見ているに違いない……。あー……母上のいつものやつか……。俺は振り回されないからな!
「それはなりませんッッ!!」
いつもよりピンと声を張って言った。俺が伴侶にしたいからだと。カイは恥ずかしそうにしていたけど、本心だから知っててくれ。母は、「もう少し様子を見ましょう」と言った。これはカイがお茶会に呼ばれるのも時間の問題だな。まぁカイの本心が気になるのだろうし、暫くは俺も様子見だ。その後父がうまく締めて閉会となり、俺はカイを連れて足早にカイの部屋へと向かった。
ドアを閉めて、カイをぎゅっと抱きしめた。紋のことや婚約云々のこと……。身に巣食うもやもやがそうさせた。カイも抱き締め返してくれて、頭をよしよししてくれる。さっきの事で慰めてくれているのだろうか。幸せでずっとそうしていたかったけれど、聞かなければいけないことがある。
「俺、紋のことも、いきなり服脱ぐとかも聞いてないんだけど??」
「うっ……それは、その…ごめん……。」
今まで気づかなかったこと、すぐ言えなかったこと、ちゃんと話してはくれた。くれた、けど。理解もできたけど。やっぱり、ちょっと仕返ししてもいいかななんて思って。
カイに俺も紋が見たいと言うと、すぐに脱いで見せてくれた。白い肌に咲く赤い神の紋。こんな所に刻むなんて、神も中々食えん奴だなと思う。指で紋に触れたあと手を下に滑らせて、まだ誰も触れたことがないであろう柔らかな突起に触れた。びくっと体を震わせるカイが可愛い……。摘んでクリクリしたり捏ねると、段々コリコリと硬くなる。気持ちいいか聞いてみると悪態をつかれたけれど、そんな顔で言われてもただただ可愛いだけだった。さりげなくもう片方もいじると、カイは更に顔を赤らめて息を乱す。可愛い声も時折漏れていて、煽られる。俺がそうさせてるんだと思うと本当に堪らなかった。可愛い、可愛い! カイは全然拒絶することなく受け入れていて、嬉しいったらない。もっと乱したい。もっとカイを感じたい……! 俺の下半身が、もうたぶん半分くらい勃っているのがわかる。でも、だめだ。これ以上はいけない。そこはしっかりしておかないと。こんな事しておいて何言ってるんだって思うけれど、カイには誠実で在りたいから。
「はい、おしまい!」
「んぇ……?」
心を無にして、カイの衣類を整える。もうおしまい。その体を火照らせて、俺の事いっぱい考えててよ。
カイを見ると瞳を潤ませていて、小さな口が少しだけあけられていて……全てが扇情的に見えた。そんな顔されたら。試しに、もっとして欲しかったかと聞けばやはり悪態が返ってくる。ならキスはどうだろう? カイが、俺とのキスを気に入ってくれているのは知っている。何度もしたけれど、毎回幸せそうにしてくれるのが俺も嬉しくて堪らないんだ。キスしたい、と俺から強請って見れば予想通り頷いてくれた。悪態付けなくなるほど好きなんだ……。はぁ可愛い。でも意地なのかこっちを向いてくれないから、俺から回り込んで唇を奪った。静かにゆっくり愛してやると、いつもみたいにとろとろの可愛い顔。その顔を両手で包み込む。
「いたずらしすぎた。……ごめんね。」
カイはちょっとつんつんしながらも許してくれて、言わなくてごめん、と言ってくれた。これでしっかり仲直りだ。
もう1つ、カイには聞きたいことがあった。告白の返事を聞いた時にも言っていたけれど、カイの恋愛対象は女性。さっき母上が言っていたこと、カイはどうなんだろう、と。
顔を見られたくなくて、ソファで後ろから抱きしめたまま聞いた。
「カイはさ、」
「ん?」
「ソニアのこと、どう?」
正直不安の方が大きかった。ソニアは俺から見てもかわいいし、性根の優しい子だ。一目惚れしたっておかしくない。
「どうって……レオに似てるなって思ったけど?」
「それだけ?」
「?? それだけだけど。何?」
一気に緊張が解れる。思わず、我ながら人生で1番のため息が出てしまった。
「はぁ~~~~~~~~~~~……ならいいや。」
カイにくすくす笑われてしまったけれど構うものか。はーよかったよかった、明日からまた頑張れる。するとカイが心配そうな顔をしていた。
「なあ、なんか心配事? 俺じゃ力になれない?」
カイが妹に惚れないかが心配だったわけで、俺を好きになってもらう以外に解決策がないからどうにも……うん。俺はカイがずっとそばに居てさえくれれば、それだけだけで力が湧くんだよ。だから頑張るから、早く俺の所におちてきて。
今日は疲れたであろうカイに、ゆっくり休めと声をかけて退室する。聞きたいことも聞けたし、よく眠れそうだ。
………………いや、そんなことないな。仕返しとかいいつつ、自分にも跳ね返ってきているなんてね。思い出すだけで昂りそうな、あの姿。
……カイが可愛いせいだな。
「………………ふぅ、処理しとくか」
城へ行く前に王都散策をしたけれど、はしゃぐカイは本当にかわいかった。また2人でデートに行きたいが、いつになるやら。
ひとまず父上との謁見という名の顔合わせだ。準備が出来たかと見に行くと、しっかりと着込んだカイがいた。俺の瞳の色だとあからさま過ぎるから、それより濃い色のものにした。金の刺繍がよく映え、似合っていたから俺の見立てはやはり完璧だ。俺も全身黒で包みたかったけれど、そこまで気合が入ったものは特別な日に取っておこうと思いやめた。しかし手は抜かない。髪をサイドアップにして、カイと揃いのピアスを惜しげも無く見せつけることにする。
全体での謁見は何事もなく終了。貴族にも箝口令を敷いたから安心だ。けれどその後の会議室で事件(俺的に)が起こった。
カイが、いきなり服を脱ぎ始め、肌を露わにして神の紋を見せたのだ。そんなこと、俺は一言も聞いてない! あろう事か触らせている。父上は仕方ないとして、兄上! 兄上だ! 指先の動きが怪しいんだが!?!? 思わず諌めるような声を出してしまった。もやもやしながらもカイの身の置き所や神殿への対処を話し合い、さてそろそろお開きかと思いきや今度は母上が爆弾をぶち込んできた。
「この際、ソニアちゃんの婚約者にあてがってみてはどうかしら!? それなら変なのは寄ってこないわよ!」
は?
ソニアは母の案に乗っているし、僕も俺もとダヴィ兄様とエド兄様も乗ってくるし……。
確かにまだ、カイと両思いなわけではないから家族には何も報告していなかったけれど……わかるよな!? 服とか態度とかもろもろで、分かってるよな!? 絶対これは様子を見ているに違いない……。あー……母上のいつものやつか……。俺は振り回されないからな!
「それはなりませんッッ!!」
いつもよりピンと声を張って言った。俺が伴侶にしたいからだと。カイは恥ずかしそうにしていたけど、本心だから知っててくれ。母は、「もう少し様子を見ましょう」と言った。これはカイがお茶会に呼ばれるのも時間の問題だな。まぁカイの本心が気になるのだろうし、暫くは俺も様子見だ。その後父がうまく締めて閉会となり、俺はカイを連れて足早にカイの部屋へと向かった。
ドアを閉めて、カイをぎゅっと抱きしめた。紋のことや婚約云々のこと……。身に巣食うもやもやがそうさせた。カイも抱き締め返してくれて、頭をよしよししてくれる。さっきの事で慰めてくれているのだろうか。幸せでずっとそうしていたかったけれど、聞かなければいけないことがある。
「俺、紋のことも、いきなり服脱ぐとかも聞いてないんだけど??」
「うっ……それは、その…ごめん……。」
今まで気づかなかったこと、すぐ言えなかったこと、ちゃんと話してはくれた。くれた、けど。理解もできたけど。やっぱり、ちょっと仕返ししてもいいかななんて思って。
カイに俺も紋が見たいと言うと、すぐに脱いで見せてくれた。白い肌に咲く赤い神の紋。こんな所に刻むなんて、神も中々食えん奴だなと思う。指で紋に触れたあと手を下に滑らせて、まだ誰も触れたことがないであろう柔らかな突起に触れた。びくっと体を震わせるカイが可愛い……。摘んでクリクリしたり捏ねると、段々コリコリと硬くなる。気持ちいいか聞いてみると悪態をつかれたけれど、そんな顔で言われてもただただ可愛いだけだった。さりげなくもう片方もいじると、カイは更に顔を赤らめて息を乱す。可愛い声も時折漏れていて、煽られる。俺がそうさせてるんだと思うと本当に堪らなかった。可愛い、可愛い! カイは全然拒絶することなく受け入れていて、嬉しいったらない。もっと乱したい。もっとカイを感じたい……! 俺の下半身が、もうたぶん半分くらい勃っているのがわかる。でも、だめだ。これ以上はいけない。そこはしっかりしておかないと。こんな事しておいて何言ってるんだって思うけれど、カイには誠実で在りたいから。
「はい、おしまい!」
「んぇ……?」
心を無にして、カイの衣類を整える。もうおしまい。その体を火照らせて、俺の事いっぱい考えててよ。
カイを見ると瞳を潤ませていて、小さな口が少しだけあけられていて……全てが扇情的に見えた。そんな顔されたら。試しに、もっとして欲しかったかと聞けばやはり悪態が返ってくる。ならキスはどうだろう? カイが、俺とのキスを気に入ってくれているのは知っている。何度もしたけれど、毎回幸せそうにしてくれるのが俺も嬉しくて堪らないんだ。キスしたい、と俺から強請って見れば予想通り頷いてくれた。悪態付けなくなるほど好きなんだ……。はぁ可愛い。でも意地なのかこっちを向いてくれないから、俺から回り込んで唇を奪った。静かにゆっくり愛してやると、いつもみたいにとろとろの可愛い顔。その顔を両手で包み込む。
「いたずらしすぎた。……ごめんね。」
カイはちょっとつんつんしながらも許してくれて、言わなくてごめん、と言ってくれた。これでしっかり仲直りだ。
もう1つ、カイには聞きたいことがあった。告白の返事を聞いた時にも言っていたけれど、カイの恋愛対象は女性。さっき母上が言っていたこと、カイはどうなんだろう、と。
顔を見られたくなくて、ソファで後ろから抱きしめたまま聞いた。
「カイはさ、」
「ん?」
「ソニアのこと、どう?」
正直不安の方が大きかった。ソニアは俺から見てもかわいいし、性根の優しい子だ。一目惚れしたっておかしくない。
「どうって……レオに似てるなって思ったけど?」
「それだけ?」
「?? それだけだけど。何?」
一気に緊張が解れる。思わず、我ながら人生で1番のため息が出てしまった。
「はぁ~~~~~~~~~~~……ならいいや。」
カイにくすくす笑われてしまったけれど構うものか。はーよかったよかった、明日からまた頑張れる。するとカイが心配そうな顔をしていた。
「なあ、なんか心配事? 俺じゃ力になれない?」
カイが妹に惚れないかが心配だったわけで、俺を好きになってもらう以外に解決策がないからどうにも……うん。俺はカイがずっとそばに居てさえくれれば、それだけだけで力が湧くんだよ。だから頑張るから、早く俺の所におちてきて。
今日は疲れたであろうカイに、ゆっくり休めと声をかけて退室する。聞きたいことも聞けたし、よく眠れそうだ。
………………いや、そんなことないな。仕返しとかいいつつ、自分にも跳ね返ってきているなんてね。思い出すだけで昂りそうな、あの姿。
……カイが可愛いせいだな。
「………………ふぅ、処理しとくか」
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