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紫くらげ

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「愚か者め。」

帰宅して一番最初に言われた言葉がこれだ。

「なんだよ、どうせ俺は幼少病でいつ死ぬか分かんないってのに……見て見ぬ振りできなかったんだ。昔の、俺みたいで」

「愚か者め…何度愚かとも思ったが、もう愛想が尽きた。お前は死にたいのか?それとも…生きたいのか?最期にそれだけ聞かせろ」

「はぁ?最期?そーやってまた脅すんだ。……生きたいに決まってんだろ。勿論!俺一人じゃねーぞ。あの子も一緒に生きるんだ。絶対に」

僕は死神を睨みつけた。こうやって本気で喧嘩するのは初めてかもしれない。
死神も殺気立った様子で此方を睨んでくる。

やがて、死神は「もう会うことは無いだろうな。暫しの間だったが退屈しのぎにはなったぞ。」と言って、靄になって消えた

「…なんだよ。あんな怒る事…」

そうして翌日、僕はこの短い人生で2回目の絶望を味わうことになる
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