【完結】悪役令嬢の断罪現場に居合わせた私が巻き込まれた悲劇

藍生蕗

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第4話 馬鹿ですいません

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 その後は、とりあえず私はお父様に説教をされ、神殿で修行と称して軟禁されておりまして、あまり詳しくは知りません。

 ですが、学生たちは自分たちの態度を改めたようで、王子たちは皆から遠巻きにされているそうです。
 式のあとひと月ある学園整理登校というのは王子たちの居心地を悪くしているようですが、こんなの序の口でしょうね。
 だってあそこにいたのは未来の爵位持ち。臣下なのです。
 あの場合、本来臣下の正しい振る舞いは、王子におもねる事では無く、いさめる事だったでしょう。
 だってあのお嬢さん……

 既婚者だったんですから。

 実は令嬢ではありませんでした。
 びっくりではありますが、早期結婚は貴族社会じゃおかしな事ではありませんからね。

 本人は隠しているつもりでしたが、知ってる人は知ってましたよ。
 王子の手前言えなかったようですが、入学のひと月前に学費のために豪商の方と婚姻を結んでいますね。

 それを知って王子は騙されたとか怒ったそうですが、ルディさんは、恋人って言ったじゃない! とか言い返していたらしいので、元から愛妾になりたかっただけなのかもしれませんね。

 国王は、そんな王子に何を思ったかは知りませんが、それ以上に公爵家からの苦情への対処が大変だったらしいです。
 ……無実の罪で公で断罪されてましたからね。そりゃあ怒りますよね。
 公爵令嬢は、ルディさんに手を出すのは、それをすれば負けた気がしたらしくて、やってたのは取り巻きへの八つ当たりでした。
 なので、まあその方々へは公爵が直々に謝罪に赴いたそうです。フィラデラ様は公爵の命令で自宅謹慎。

 そちらはなんとか纏りそうで、良かったですね。
 あとは王子の……というかルディさんの取り巻きたちも親に何かしら処分されたらしいですよ。
 馬鹿な事しましたからね。仕方ありません。

 まあ、私も馬鹿呼ばわりされて、今修行と称して父にこきつかわれておりますから人の事言えませんが。

 皆さんも、権力に酔いしれてうっかり暴走すると、取り返しのつかない事になりますよ。
 あの時私の名前なんて呼ばなければ……
 
 きっと後悔しているでしょうね。
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