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8.人と悪魔と

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 フレオラは本気だった。
 何を嘲笑うでもなく、初めて見せる冷たい表情で全てを語り始める。

「女神ロナと名乗る神霊は、元は悪魔だった。奴は悪魔にとっても、人間にとっても邪魔者なのよ」

「そ、そんな話が……だってローレント王国は、ロナ教を信仰してるんじゃ……」

 戸惑いを見せるルルナに対し、傍らに立つケレノは無言で顔を伏せていた。
 そんな様子を見て、ノドロはあくまで部外者としての立場で、自らの知っている事実を語る。

「お嬢さんの言うことは、確かじゃ」

「師匠! そ、そうなんですか?」

「神霊ロナが女神と呼ばれるようになったのは、それほど昔のことではない。しかしさらに昔、このわしでさえまだ生まれていない程の遥かな昔には、確かにロナは悪魔と呼ばれていた」

 ノドロが語るのは、遠い遠い過去の出来事。
 かつてこの世に存在したという原初の竜達との戦いに敗れ、悪魔ロナはある選択をした。
 それは、滅びた幾つかの竜の肉を食らうこと。
 食らい、竜の血肉を受け、悪魔は神霊と呼ばれるほどの力を得た。
 そして力は彼女を増長させ、やがてロナは人を率いるようになり、ある準備を始めた。

「ロナは……悪魔を裏切ったんだ」

 ケレノは、小さな声で呟くように言った。
 彼女の言う通り、ロナは魔界を支配するために人間の力を利用しているのだ。人間の個の力は確かに悪魔に劣るが、それを信仰の力で束ねれば、彼らに届きうる。ロナはそう考えた。

 問題はその計画が、人間の世界を大きく巻き込もうとしていることだ。
 勝っても負けても、人間と悪魔、双方に大きな傷痕を残すことになるだろう。

「セゼルとヴェーガはどうでも良いだろうけど、ぼくは、魔界が荒らされるのは、嫌だった。だから、フレオラの声に応えた」

「ケレノさん……それで……」

「だけど今は、戦いたくない。前は死ぬのも怖くなかったけど、今は、すごく怖い……死んだら、ルルナにもう会えない……」

 とても寂しそうなその瞳に、ルルナは決心めいたものを感じ始めた。
 しかし、冷静にノドロは指摘する。

「じゃがの、よいかルルナ。誰もお前に強制などするべきではない。お前さんは本来ロナとは関わりの無い人間じゃ。それに、そこにいるフレオラお嬢さんは、正義の味方などではない。そうじゃな?」

「ふふっ、そうよ。私はただムカつくからロナを消したいの。私が全てを支配するのに、アイツの存在は一番邪魔だから」

 はっきりと本音に切り替えると、フレオラはもう構わないとばかりに、自らの意図を吐露し始める。

「だけど、ルルナさんはもう逃げられない。全てを知って、可愛いケレノが人質に取られてるんだから。あなたがロナを殺さない限り、私は何時でもケレノを殺せるのよ」

 この言葉は少々誇張がある。
 実際にケレノが契約の効力によって死ぬとしたら、フレオラへの忠誠を完全に捨て、更に、ロナと戦う意思を無くした場合である。
 そうした時に初めて、フレオラはケレノの命を契約によって奪う権利を得るのだ。
 しかし、この場でルルナを揺さぶるため、このような発言をしたのだった。

「……こんな言い方をしてごめんなさいね。でも、貴女なら必ずロナを殺せるわ。貴女は特別なのよ。だからお願い。私のためでなくていいの。そこに居る、ケレノの為に、ロナを殺して?」

「駄目……! ルルナ!」

 お願いなどではなく、それは体のいい脅しである。
 言葉とは裏腹に、彼女は、ルルナが必ずロナを殺せるなどとは思っていない。
 どころか、ルルナが負けても大した問題は無い。もし殺せれば。その程度の感覚。
 それが、彼女の本音であった。
 それを感じたからこそ、ケレノはルルナに向かって叫んだ。主への必死の抵抗だった。

 はっきり言って、ルルナとケレノの仲が深まったのは、フレオラにとってはむしろ僥倖。
 意図せず、動かしたい人間へ向けた人質が出来上がったのだから。
 ただ、彼女の計算違いがあるとすれば、ルルナの返答が全く考えてもみないものだったことだ。

「なら、私、ロナに会いに行きます。どんな人なのか、直接会って確かめます!」

「え?」

「だってそうしないと、本当のこと、何もわからないじゃないですか!」

「フ、フフフ、フフフフ……!」

 この娘は、本当に人の話を聞いていたのだろうか?
 何故屈しない? 何故全能感と蛮勇に駆られない?
 御することが出来ぬからこそ、理解できぬからこそ、フレオラは愉しく、そして笑った。

「会って、いい人だったらお友達にでもなるのかしら? ケレノの時みたいに」

「フレオラ……!」

 ケレノは怒りを露にした。これも、以前には決して有り得無かった反応だろう。
 尤も、それを期待して、フレオラはこのような挑発をしたのだが。
 しかし意外にも、挑発されたルルナ自身は、極めて冷静であった。

「フレオラさん、私は貴女の言いなりにはなりません。貴女は全てが思い通りになると思ってるかもしれないけど、それは違う」

「あら……手厳しいわね。それじゃ、どう違うの?」

「そんな風に言ったって、私は貴女を嫌いにはならないし、怖がったりも、もうしません!」

「……ふーん。私を、ね……」

 一先ず、フレオラは納得した様子を見せる。
 だがその内には、未だ何を秘めているかわからない。

「いいわ、ルルナさん。貴女が望む通り、やりたいようにすれば良いわ。それが私の目的とも一致するだろうし。ノドロさんも納得したかしら?」

「……ルルナが決めたことには、わしは口を出さんよ。お主は信用しておらんがな」

 渋々といった様子ではあったが、ノドロはそう答える。
 フレオラはパッと明るい顔になると、急に優しく穏やかな口調で、この場にいる全ての者へ向けるように言った。

「では、これで私達は仲間ということで、よろしいかしら?」

「わしは手伝わんぞ。隠居したじじいは、世直しやら悪巧みやらに興味はないのでな。帰らせてもらう」

「えっ、師匠……」

 言い残し、ノドロはさっさと帰ってしまった。しかし実際のところ、家に帰ってからもまだ監視は続けているようだ。
 そのことに、フレオラはすぐに勘付き、少し遅れて、ルルナも気付いた。

「あら、残念。まぁルルナさんとケレノは良いみたいだから、後はあなたたちね?」

 あなた達とは誰のことか? その答えは、直ぐに姿をもって現れた。
 そう、巨大な山羊頭の悪魔と、一人の痩せこけた男が連れ添うように並んで、影のように忽然と現れたのだ。

「あ、あなたは!?」

「あ、あ……お前……」

 その男は、かつて勇者と呼ばれていた。
 しかし、彼もまた思い上がった人間の一人に過ぎなかったのかもしれない。
 ほんの少し前まで、ギルドのSランク冒険者として名を馳せ、最強パーティーのリーダーとして活躍していたのが、今は遠い昔のように思える。
 男の名はアレス。その姿に、勇者と呼ばれた日の面影は無かった。

「お、お前は……ルルナ……!」

「アレス……さん……?」

 アレスは血走った目で、ルルナを睨み付ける。そして、ふらふらとその脚を、一歩一歩前へと進めた。

「お前ぇ……! なんで、お前……! くそぉ、お前、なんで逃げた……! 運の良い奴め……!」

「逃げた……!?」

 アレスは、彼女を逆恨みしていた。
 ルルナを追放した後、彼のパーティー黒き旋風はギルドからの依頼を達成した。
 それは、ある魔物に盗まれた宝、通称竜の骸を奪い返すこと。その依頼者は、聖天神霊教会の教皇、エムハト・レカリエラ。ロナ教の代表者である彼直々の依頼を、ギルドはSランクの実力者、アレスに託した。彼ならば、間違いなく安心だと思ったからだ。

 そしてその期待に応え、アレスは見事、竜の骸を盗み出した魔物を倒し、無事宝を奪い返した。
 後は指定された通り、カーム公国領内の支部教会へそれを届けるだけ。
 しかし勝利の凱旋は悪夢に変わった。
 彼らを襲ったのは、山羊頭の怪物。
 フレオラの従者の一人、悪魔山羊ヴェーガである。
 アレス達は一瞬にして蹂躙され、最強のパーティーは人知れず壊滅した。
 そしてヴェーガは主の指示通り、竜の骸と捕らえたアレスを携え、セゼルやケレノも知らぬ内に、既にここへ戻って来ていたのだ。

「ルルナぁ……! てめぇ、一人だけ助かりやがって……クレスも、ファランも、ラーネッドも、アウグストも、皆死んだのに……ゴミのてめぇだけ、なんで生きてやがる」

「ゴミ……?」

 ケレノは無意識の内に、その手に影剣を作り出していた。
 余りにも明確な殺意。彼女自身困惑しかけるほどに狂おしいそれは、自動的に彼女の中の悪魔を呼び覚ました。

「ごがっっ!!!」

 瞬間、アレスの首が千切れ飛びそうなほどに、跳ねる。
 しかし、辛うじて飛ばなかったのは、彼自身の鍛練のお陰ではない。敢えて殺さないように、ケレノは丁寧に加減をして、彼の頭を蹴りあげた。

「お前、なんなの?」

「がっ、ああ……」

「ゴミはお前だろ」

「ふっ、ひぃ……あがぁ……!」


「死ね」


 ケレノは殺意と共に影剣を振り上げた。
 しかし、それは振り下ろされること無く、空中で静止した。

「駄目、駄目だよケレノさん……やめて……!」

「ルル、ナ……」

 ルルナは背後からケレノを抱き止めた。
 目が覚めたように冷静になり、ケレノはゆっくりと手を下ろす。

「ごめん……ぼく……」

「ううん、謝らないで。私のために怒ってくれたんだよね?」

 ルルナは優しく、努めていつも通りの調子でそう言い、ケレノは振り返り彼女に抱きついた。
 その様子を見て、アレスは静かに怒りを募らせる……

「へっ、なんだよそいつは? ルルナぁ……! そいつ使って、俺に仕返しか? くそが……ふざけんな……」

「……黙ってください」

「は……」

 氷のように冷たい声色で、ルルナは言う。
 予想外の迫力に思わず、アレスは固まってしまった。

「以前私が迷惑をお掛けしたことは、謝ります。ですが、今の状況を私のせいにするのは、あなたの八つ当たりでしかない。違いますか?」

「な、なに……?」

「あなたが仲間を失って悲しいのはわかります。ですが、これ以上この子を苦しませるなら、私はあなたを決して許さない」

 アレスは眼を見開き、目の前の少女を見た。
 そこに、かつての弱く臆病な新入りの姿は無い。

「許さないだと……? ふざけんじゃ──」

「もう良いだろう」

 突如、巨大な掌がアレスの頭を鷲掴みにし、高く持ち上げた。
 悪魔ヴェーガである。

「お前もある意味被害者だ。フレオラの悪趣味な余興のな」

「ぐぁぁ……離せ……!」

「恥じることはない。俺はお前のような人間こそ、最も人間らしいと思う。だから、もう楽になれ」

 そう言い、ヴェーガは指先に力を込める。頭蓋が軋む音が、鈍く鳴り響いた。

「いやだ! 死にたくない! あぁあ!」

「や、やめて! そんなこと、私は望んでない!」

 惨状を前に、思わずルルナは叫ぶ。
 それを聞いたヴェーガは、一時力を緩め、彼女の方を見下ろした。

「本当に、心の底からそう言えるのか? この者を憎んだことは? 怒りや恐れを抱いたことは?」

「そ、そんな事……」

「ある筈だ。それが人の心と言うものだ。ケレノがこの者を痛め付けたとき、どこか胸がすくのを感じなかったか? いっそ、本当に殺してしまえばと、僅かでも思わなかったか?」

 確かに、全く無いと断言すれば、嘘になる。それは、ルルナも自覚していた。
 それでも、目の前で行われている凄惨な行為を、黙って見ている事は出来なかった。

「偽善だよ。尤も、偽善は俺にとっては好物の一つだがな。この男の英雄譚のように」

「があああああああ!!!」

「捨てて、棄てて、なくして、拾って、使い潰して、壊して、ようやく作り上げた砂の城。最後にはそれさえも自らの手で崩して尚、他者にすがりその責を問う。実に好ましい」

 治している……事実に気付いたとき、ルルナは戦慄した。
 ヴェーガは、アレスが死なないように、魔術治療を施しているのだ。
 彼は確かに、楽になれと言ったのに、平然と嘘をつき、今も尚アレスを痛め付け、苦しませている。

「ひ、ひぃぃ……あぎぃ……」

「何故こんなに酷いことをするの? そう思っているのかルルナよ」

「やめて……」

「愛情だよ。わかるだろうケレノ? 俺も人間を愛している。心からいとおしく思う。しかし、悪魔おれ悪魔おれのやり方でしか、それを示せぬのだよ」

「やめて! あなたとケレノさんを一緒にしないで!」

 有り得ないほどに歪な、頭蓋を歪ませる音が尚も響き渡る。
 ケレノはルルナにじっとしがみつき、小さくなって震えている。彼女は以前にもこのような凶行を何度か目撃しているが、その時はなにも感じることはなかった。
 しかし今は、そのことも含め、恐ろしくてたまらない。
 また、もう一人の悪魔セゼルは、これだけの惨状を前にしながらも、特に興味すら示さず、ただ主の側に在るだけであった。

 そして、彼らの主は……

「そこまでよ、ヴェーガ」

 意外にも、フレオラは従者の凶行を止めた。
 特に驚くでもなく、ヴェーガは指示通りにアレスを解放する。

「かっ……あ、ああ……」

「大丈夫、アレスさん?」

「へ、あ、あ……」

「答えて?」

「は、はい……あ、ありがとう、ございます……」

 フレオラは満足そうににっこりと笑い、アレスに手を差し出した。

「立てる?」
「は、は……」
「ローハ、メレーラ」

「えっ!? い、今のは……」

 ルルナは驚愕した。
 フレオラが口にしたのは、間違いなくルーンによる呪言詠唱だ。
 アレスの傷と苦しみはみるみる内に消え去り、彼の全身は暖かい光に包み込まれた。

「あ、ああ……!? この感覚は……」

「ごめんなさい、私の従者が、あなたに非道いことをしたわ」

「あ、ありがとう……おお、ありがとう……」

何度も頭を下げ、心からの感謝を伝えるアレスに、フレオラは透き通るように美しい声で語る。

「あなたは確かに多くの人を傷つけた。だけど、多くの人を救っても来たでしょう?」

 とても穏やかに、フレオラは言った。
 その美貌の上には、歪な笑みが浮かんでいる。
 しかしアレスにはそれが、奇跡をもたらす慈母の微笑みに見えた。

「私達はみんな仲間なの。どうか、貴方も仲間になってください。ルルナさんにも、謝って?」

「はい……」

 アレスはゆっくりと、ゆっくりと歩を進め、ルルナの目の前に立った。

「……す、済まない、ルルナ。俺が……間違っていた」

「ひ……っ」

 ルルナを、激しい恐怖が襲った。
 彼女の目の前にいる人間は、壊れている。
 体も治り、心も癒された。しかしながら、それは余りにも歪に、ぐちゃぐちゃに結合された残骸に過ぎない。
 素直に頭を下げるその男は、最早彼女の知るアレスではなかった。
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