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第22話 デューイ その1
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母が捕らえられたその日から、デューイはすべてがおそろしくなった。
誰にも会いたくなくて、自室に閉じこもっている。
デューイにとって、母は絶対だった。
自分を守ってくれた。すべきことを示してくれた。
「お母様、俺はどうすればいいですか? 教えてください……」
ひとりつぶやいても、答えてくれる人はいなかった。
デューイは母を疑ったことがない。
母こそが世界であり、母が自分のすべてを肯定してくれるから、他人にどう思われるかなど考えたこともなかった。
だから、今まで自分の行動をかえりみたこともない。
母は罪を犯したと父は言った。
前妻を殺し、兄とシェリーを殺そうとした。
誰もが母は悪人、大罪人だと言う。
殺人は悪だということはデューイにもわかる。
ただ、母と悪が結びつかないのだ。
——お母様が悪なら、俺はどうなんだ?
母の考えこそが、自分の考えだ。
そう思って生きてきた。
デューイはぞっとした。
——俺も悪なのか?
自分の人生を否定されたようで、足もとがいきなり崩れたような心許なさを感じる。
今まで気にしたこともなかった、他人の目が気になってたまらない。
シェリーに対する態度はどうだったのか?
シェリーを怒鳴りつけたり、利用するのは何の問題もないと思っていた。
何度かシェリーのことで話しかけてきた名門家の子息がいた。
母に高貴な身分の学生には良くするように言われていたから相手にしたが、何を言われているのかわからなかった。
——あれは、俺をとがめていたのか?
だが、下位貴族の子息たちは、シェリーへの態度を褒め称えていた。
『ハーパー侯爵子息はさすがだ! やはり女には強く出て従わせるべきですね』
そんな彼らとパーティーで会い、あいさつを受けるとき、その腕には婚約者らしい若い娘が手を添えていた。
楽しそうに笑みを交わしあう男女。彼らは彼女たちを従わせていたのか?
シェリーに課題をやるように言ったとき、まわりにいた女学生たちの眼差しをふと思い出す。
居心地の悪い視線だった。
——あれもそういうことなのか?
彼らの目には、自分は悪として映っていたのだろうか?
そうだ。あの時、なぜシェリーにかまうのかと聞かれた。
——お母様が、あの女を嫌っているから……。
自分はシェリーをどう思っていたのか?
——もちろん嫌いだ。
なぜ?
——……お母様が、嫌っていたから。
お母様がシェリーを好きだったら、自分もシェリーを好きになったのだろうか?
——わからない……想像ができない。
幼い頃、初めてシェリーに会った時、自分はどんな印象を持ったのだろうか?
——わからない……思い出せない。
母という絶対の基準を失ったデューイは、何もわからなかった。
ある日、取り調べを受けるため、部屋から引きずり出された。
馬車に乗せられ、どこかわからないが、憲兵のたくさんいる厳格な雰囲気の場所に連れていかれる。
憲兵に先導され、うつむいて回廊を歩いていると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ヴィオラは被害者なんです!」
甘ったるいその声は、自ら婚約者に選んだ少女のものだ。
憲兵の腕をつかんで、なにやら必死に訴えているピンクブラウンの髪に懐かしさを感じた。
——そうだ! 俺の味方には、まだヴィオラがいる!
「ヴィオラ!」
久しぶりに大きな声を出して呼びかけると、ヴィオラは振りむいた。
「ヴィオラ、お母様が捕まってしまった! 俺を助けてくれ!」
彼女の顔には見たことのない表情が浮かんでいる。
——なんだ?
表情の意味を思い出そうとしていると、ヴィオラが声を上げた。
「憲兵さん! 悪人はこの人です! この人のせいでヴィオラまで悪人扱いされているんですっ」
デューイは呆然として声も出せなかった。
「ヴィオラがかわいいからって言い寄ってきて、むりやり婚約者にされてしまったんです。ヴィオラはこんな人ぜんぜん好きじゃなかったのに!」
ちらりとこちらを見るヴィオラの視線にデューイはようやく気付いた。
ヴィオラの表情に浮かんでいるのは、嫌悪とか軽蔑とか呼ばれるものであると。
デューイは本当におそろしくなった。
ヴィオラは自分を好きだと言っていた。いつも母と自分を褒め称えていた。
——なぜだ? 俺は何もしていないのに……どうして?
頭が混乱し、何も言えないままヴィオラの横を通り過ぎる。
ヴィオラはずっとこちらを睨みつけているようだったが、目を合わせる勇気が出なかった。
デューイは威圧的な尋問にほとんどまともに答えられなかった。それから何日も勾留されたが、最終的に無罪と判断されたのか、釈放された。
ようやく侯爵邸に帰っても自分の帰りを喜んでくれる人はいなかった。
——お母様に会いたい……。
デューイは疲れた心でひたすらにそう思った。
また、自室に引きこもる生活に戻る。
ある日、父が部屋にやってきた。
父は母と離縁した。
父が自分にそれを告げたとき、その目には母への情はいっさい見当たらなかった。
デューイは母のために悲しくなった。
母はこの父を愛していたと思う。
王都の屋敷にあまり寄り付かなかった父への愚痴を聞いたことがなかった。
母はよく、父に似て男前だとうれしそうに褒めてくれた。
デューイの色彩は母親ゆずりで、母以外に父に似ていると言われたことはなかったが、母が言うからには自分は父親似なのだとずっと思っていた。
しかし、母の罪を淡々と告げ、今後について事務的に伝える父親の疲れた顔は、どう見ても自分に似ているようには見えなかった。
父は母の痕跡を邸からすべて消し去ろうとしているようだった。
母に関係するものはすべて処分されていった。
唯一、父は自分に母のブローチを渡してくれた。
それからずっとそれを眺めて、時には話しかけて過ごしている。
父には商会に住み込んで商人見習いになるように言われていた。
デューイはそれが良いことなのか、悪いことなのかもわからなかった。
ブローチを見つめて呼びかける。
——お母様、わかりません……俺に教えてください。
誰にも会いたくなくて、自室に閉じこもっている。
デューイにとって、母は絶対だった。
自分を守ってくれた。すべきことを示してくれた。
「お母様、俺はどうすればいいですか? 教えてください……」
ひとりつぶやいても、答えてくれる人はいなかった。
デューイは母を疑ったことがない。
母こそが世界であり、母が自分のすべてを肯定してくれるから、他人にどう思われるかなど考えたこともなかった。
だから、今まで自分の行動をかえりみたこともない。
母は罪を犯したと父は言った。
前妻を殺し、兄とシェリーを殺そうとした。
誰もが母は悪人、大罪人だと言う。
殺人は悪だということはデューイにもわかる。
ただ、母と悪が結びつかないのだ。
——お母様が悪なら、俺はどうなんだ?
母の考えこそが、自分の考えだ。
そう思って生きてきた。
デューイはぞっとした。
——俺も悪なのか?
自分の人生を否定されたようで、足もとがいきなり崩れたような心許なさを感じる。
今まで気にしたこともなかった、他人の目が気になってたまらない。
シェリーに対する態度はどうだったのか?
シェリーを怒鳴りつけたり、利用するのは何の問題もないと思っていた。
何度かシェリーのことで話しかけてきた名門家の子息がいた。
母に高貴な身分の学生には良くするように言われていたから相手にしたが、何を言われているのかわからなかった。
——あれは、俺をとがめていたのか?
だが、下位貴族の子息たちは、シェリーへの態度を褒め称えていた。
『ハーパー侯爵子息はさすがだ! やはり女には強く出て従わせるべきですね』
そんな彼らとパーティーで会い、あいさつを受けるとき、その腕には婚約者らしい若い娘が手を添えていた。
楽しそうに笑みを交わしあう男女。彼らは彼女たちを従わせていたのか?
シェリーに課題をやるように言ったとき、まわりにいた女学生たちの眼差しをふと思い出す。
居心地の悪い視線だった。
——あれもそういうことなのか?
彼らの目には、自分は悪として映っていたのだろうか?
そうだ。あの時、なぜシェリーにかまうのかと聞かれた。
——お母様が、あの女を嫌っているから……。
自分はシェリーをどう思っていたのか?
——もちろん嫌いだ。
なぜ?
——……お母様が、嫌っていたから。
お母様がシェリーを好きだったら、自分もシェリーを好きになったのだろうか?
——わからない……想像ができない。
幼い頃、初めてシェリーに会った時、自分はどんな印象を持ったのだろうか?
——わからない……思い出せない。
母という絶対の基準を失ったデューイは、何もわからなかった。
ある日、取り調べを受けるため、部屋から引きずり出された。
馬車に乗せられ、どこかわからないが、憲兵のたくさんいる厳格な雰囲気の場所に連れていかれる。
憲兵に先導され、うつむいて回廊を歩いていると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ヴィオラは被害者なんです!」
甘ったるいその声は、自ら婚約者に選んだ少女のものだ。
憲兵の腕をつかんで、なにやら必死に訴えているピンクブラウンの髪に懐かしさを感じた。
——そうだ! 俺の味方には、まだヴィオラがいる!
「ヴィオラ!」
久しぶりに大きな声を出して呼びかけると、ヴィオラは振りむいた。
「ヴィオラ、お母様が捕まってしまった! 俺を助けてくれ!」
彼女の顔には見たことのない表情が浮かんでいる。
——なんだ?
表情の意味を思い出そうとしていると、ヴィオラが声を上げた。
「憲兵さん! 悪人はこの人です! この人のせいでヴィオラまで悪人扱いされているんですっ」
デューイは呆然として声も出せなかった。
「ヴィオラがかわいいからって言い寄ってきて、むりやり婚約者にされてしまったんです。ヴィオラはこんな人ぜんぜん好きじゃなかったのに!」
ちらりとこちらを見るヴィオラの視線にデューイはようやく気付いた。
ヴィオラの表情に浮かんでいるのは、嫌悪とか軽蔑とか呼ばれるものであると。
デューイは本当におそろしくなった。
ヴィオラは自分を好きだと言っていた。いつも母と自分を褒め称えていた。
——なぜだ? 俺は何もしていないのに……どうして?
頭が混乱し、何も言えないままヴィオラの横を通り過ぎる。
ヴィオラはずっとこちらを睨みつけているようだったが、目を合わせる勇気が出なかった。
デューイは威圧的な尋問にほとんどまともに答えられなかった。それから何日も勾留されたが、最終的に無罪と判断されたのか、釈放された。
ようやく侯爵邸に帰っても自分の帰りを喜んでくれる人はいなかった。
——お母様に会いたい……。
デューイは疲れた心でひたすらにそう思った。
また、自室に引きこもる生活に戻る。
ある日、父が部屋にやってきた。
父は母と離縁した。
父が自分にそれを告げたとき、その目には母への情はいっさい見当たらなかった。
デューイは母のために悲しくなった。
母はこの父を愛していたと思う。
王都の屋敷にあまり寄り付かなかった父への愚痴を聞いたことがなかった。
母はよく、父に似て男前だとうれしそうに褒めてくれた。
デューイの色彩は母親ゆずりで、母以外に父に似ていると言われたことはなかったが、母が言うからには自分は父親似なのだとずっと思っていた。
しかし、母の罪を淡々と告げ、今後について事務的に伝える父親の疲れた顔は、どう見ても自分に似ているようには見えなかった。
父は母の痕跡を邸からすべて消し去ろうとしているようだった。
母に関係するものはすべて処分されていった。
唯一、父は自分に母のブローチを渡してくれた。
それからずっとそれを眺めて、時には話しかけて過ごしている。
父には商会に住み込んで商人見習いになるように言われていた。
デューイはそれが良いことなのか、悪いことなのかもわからなかった。
ブローチを見つめて呼びかける。
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