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第八章【真実の瞬間①】
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「藤嶺、これ頼む。スマホの通話記録だ」
「分かりました」
橘さんの事件の真相を追いかけながらも、事件が起きれば現場に行く俺達だった。
他の事件が解決するまで、橘さんの事件は捜査が出来ない。解決させてからまた、捜査を再開する。
一刻も早く父親の所へ行きたいのだが、今担当してる事件を解決させないと、先へは進めそうにない。
でもそういう時に限って、事件は難航する。
「ケータイ会社に問い合わせて、通話履歴調べます」
「任せた。 俺は鑑識に行ってこの繊維片を調べてもらってくる」
「お願いします」
俺は捜査の傍ら、橘さんの事件の捜査資料を何度も読み直した。
不可解な点がないか、見落している点がないか、何度も読み直した。
◇ ◇ ◇
「お疲れ、藤嶺」
「瀬野さん、お疲れ様です」
捜査の途中、休憩所でカップ麺を食べている俺の隣に、瀬野さんはドカッと座った。
「藤嶺、お前……明日橘智夏の父親の所へ行って来い」
そして一言俺に、そう言った。
「……え?」
「この事件は俺達だけで調べられる。 お前は早く、父親の所に行って話聞いてこい」
「え、でも……」
瀬野さんは俺にそう言って、コーヒーを飲みだした。
「ようやくここまで来たんだ。早く事件の真相、知りたいんだろ?……本当に父親が犯人なのか、突き止めてこい」
瀬野さんの言葉は、妙に熱かった。
「藤嶺、忘れたのか。明日は橘智夏の命日だ」
「……そうか」
明日は橘さんの命日だった。
「お前がここまで真相を掴んできたんだ。……お前の手で、終わらせてこい」
「……瀬野さん」
瀬野さんの言葉は力強くて、そして勇気にもなった。
「課長からの伝言だ。明日は有給消化だ、だってさ」
「……はい。ありがとうございます」
俺は橘さんのために、そして俺自身のために、明日父親の所へ向かうことにした。
「あ、どうでした?繊維片の鑑定」
「ああ、あの繊維片はストールだった」
そう話した瀬野さんは、出来たてのカツ丼に手を付け始める。
「ストール?もしかして、凶器ですか?」
「まだ分からない。……が、鑑識によると、その可能性は高いらしい」
瀬野さんはカツ丼を大きな口で頬張り始める。
「凶器は見つかってなかったんですよね?」
「ああ、持ちさられてたからな」
じゃあその持ちさられたストールが凶器で間違いないのか……。
「ストールは市販で売られてる物だった。どこにでも流通してるものだから、そこから辿るのは難しいだろうってさ」
「そうですか」
カップ麺を食べ終えてゴミ箱に捨てた俺は、自販機でお茶を買った。
「あ、瀬野さん。被害者のスマホの通話記録を調べましたよ」
「お、で? 何か分かったか?」
「被害者が最後に通話していた相手は、被害者の母親でした」
俺は通話記録をコピーした紙を瀬野さんに見せた。
「母親?」
「はい。母親に来週帰ると言っていたそうです」
俺はお茶のペットボトルのフタを開けて、それを一口飲んだ。
「他には?何か言っていたか?」
「はい。被害者は母親に、相談したいことがあると言っていたそうです」
「相談? どんな?」
「そこまでは分からないそうです。ただ相談したいことがある、とだけ言っていたそうなので」
そう言った俺に、瀬野さんは「相談か……。事件と何か関係があるのか?」と呟く。
「確かに気になりますよね。どんな相談だったのか」
「気になるな」
母親に話を聞いた所、被害者が電話した時は何か悩んでいるかのようなか細い声だったそうだ。
いつも明るく笑顔の絶えない被害者だったそうで、その声を聞いて何か違和感を感じたと言っていた。
「いつもと違う声のトーンだったみたいで、何か違和感があったみたいです」
「違和感?」
「はい。 何か悩んでいたことがあったのではないか、と母親は思ったそうです」
「そうか。……直接ってことは、よっぽど深刻な悩みだった可能性もあるな」
瀬野さんのその答えに、俺は「ですね」とだけ返した。
「よし、母親の件は俺が引き継ぐわ。 俺も母親に再度話が聞きたいから、アポ取ってくれるか?」
「分かりました」
俺は瀬野さんに、事件の捜査の資料などを引き継いだ。
「お前も頑張れよ、藤嶺。……お前なら必ず、無念を晴らすことが出来る」
「はい。……ありがとうございます」
瀬野さんは俺の肩をそっと叩き、カツ丼に再び手を付ける。
◇ ◇ ◇
「すみません。浅羽文彦(あさばふみひこ)さん、ですよね?」
「え? えぇ、そうですが……。どなた様ですか?」
その翌日、俺は有給を使い橘さんの父親が住んでいる街へとやってきた。
そして見つけた、橘智夏の父親をーーー。
「失礼しました。……私、こういう者です」
俺はポケットから警察手帳を取り出して、父親に向かって見せた。
「……警察?」
「はい。捜査一課の刑事藤嶺、と言います」
「……刑事さんが一体、私に何の用でしょうか?」
俺が刑事だと名乗った瞬間、父親の顔色が変わった。
「浅羽さん。今日は七年前の娘さんの事件のことについて、あなたに少しお聞きしたいがありまして、ここへ来ました」
「……智夏のこと?」
どうして今更橘さんのことを聞くんだ、というような顔で、父親は俺を見た。
「はい。……今娘さんの事件を、再捜査しています」
「再捜査……!?」
【再捜査】と告げた瞬間に、父親の顔色が再び変わった。
「はい。娘さんの事件のことについて、ある方から調べ直してほしい。という依頼を受けまして」
「依頼? それは誰からですか?」
「すみません。それは個人情報ですので、お伝えすることは出来ません」
俺がそう伝えると、橘さんの父親は「そうですか……」とだけ答えた。
「お話、聞かせて頂けますか?」
「……どうぞ」
「お邪魔します」
父親は俺を、家のリビングへと通した。
「……良かったらお茶、どうぞ」
「ありがとうございます」
お茶を淹れて持ってきてくれた父親は、俺の目の前にある椅子に腰掛けた。
「あの……智夏のことで聞きたいことって、何でしょうか」
そして父親は、気まずそうに口を開く。
「実は橘智夏さんの事件について、進展がありまして」
「……進展?」
「はい。……実は橘智夏さんが亡くなる前、橘智夏さんがキャバクラで働いていたことが分かったんです」
でも俺がそう伝えても、父親はなぜか表情を変えなかった。
「浅羽さん、あなた知っていましたよね? 娘さんがキャバクラで働いていたこと。あなたは事件の時もそれを知っていて、僕達に黙っていたんですね?」
だけど父親は、その質問には答えようとはしなかった。
「浅羽さん、正直に答えてください。……あなたは知っていたんですよね?娘さんのアルバイトのこと」
「……はい。存じておりました」
そして父親は、観念したように答えた。
「浅羽さん。あなたどうしてそんな重要なことを、黙っていたんですか?」
そう問いかけた俺に、父親はこう答えた。
「……黙っていたのは、娘のためです」
「娘さんのため?」
「……智夏がキャバクラで働いているなんて周りに知られたら、娘が可哀想だと思ったんです。あの子は本当にいい子だったんです。素直で、優しい子だったんです」
そう話した父親に、俺は更に問い詰める質問をした。
「だからあなたは、娘さんに好意を抱いていたんですか?」
「……っ!?」
そう言った瞬間の父親の顔が、変わった。
「こちらで色々と調べさせて頂きました。……もちろん智夏さんの母親にも、話を聞きました」
「………」
母親のことを口に出すと、父親は再び何も言わなくなった。
「智夏さんの母親から聞きました。……あなた智夏さんに好意を寄せていたそうですね。そしてあなたは、娘さんが自分の本当の娘ではないと知って、娘さんに性的暴行まで働いていたそうですね」
「……何を言ってるんですか、刑事さん。そんなことある訳ないじゃないですか」
父親はとぼけようとしたが、俺はそれを阻止する。
「とぼけてもムダですよ、浅羽さん。 智夏さんの母親から聞いてますよ、全部。……あなたは自分の娘に好意を寄せ、暴行を何度も働いていたと聞きました。 娘さんには、母親にこのことを話したら殺す、と脅していたそうですね」
「……だったらなんだって言うんです?」
父親は俺に鋭い視線を向けながら、俺を見ていた。
「あなたは自分の娘さんを傷付けるようなことをしていたんですよ? 自分で何をしたのか分かってますか!?」
ついカッとなり、俺の口調も少しだけ荒くなってしまった。
「……刑事さん、娘とは同意の上でしたよ?娘も同意してましたし、それは性的な暴行に入らないですよね?」
「何を言ってるんですか。……そんなのが許される訳ないですよ?」
コイツは、頭がおかしいのか?……言っていることがおかしすぎる。
「分かりました」
橘さんの事件の真相を追いかけながらも、事件が起きれば現場に行く俺達だった。
他の事件が解決するまで、橘さんの事件は捜査が出来ない。解決させてからまた、捜査を再開する。
一刻も早く父親の所へ行きたいのだが、今担当してる事件を解決させないと、先へは進めそうにない。
でもそういう時に限って、事件は難航する。
「ケータイ会社に問い合わせて、通話履歴調べます」
「任せた。 俺は鑑識に行ってこの繊維片を調べてもらってくる」
「お願いします」
俺は捜査の傍ら、橘さんの事件の捜査資料を何度も読み直した。
不可解な点がないか、見落している点がないか、何度も読み直した。
◇ ◇ ◇
「お疲れ、藤嶺」
「瀬野さん、お疲れ様です」
捜査の途中、休憩所でカップ麺を食べている俺の隣に、瀬野さんはドカッと座った。
「藤嶺、お前……明日橘智夏の父親の所へ行って来い」
そして一言俺に、そう言った。
「……え?」
「この事件は俺達だけで調べられる。 お前は早く、父親の所に行って話聞いてこい」
「え、でも……」
瀬野さんは俺にそう言って、コーヒーを飲みだした。
「ようやくここまで来たんだ。早く事件の真相、知りたいんだろ?……本当に父親が犯人なのか、突き止めてこい」
瀬野さんの言葉は、妙に熱かった。
「藤嶺、忘れたのか。明日は橘智夏の命日だ」
「……そうか」
明日は橘さんの命日だった。
「お前がここまで真相を掴んできたんだ。……お前の手で、終わらせてこい」
「……瀬野さん」
瀬野さんの言葉は力強くて、そして勇気にもなった。
「課長からの伝言だ。明日は有給消化だ、だってさ」
「……はい。ありがとうございます」
俺は橘さんのために、そして俺自身のために、明日父親の所へ向かうことにした。
「あ、どうでした?繊維片の鑑定」
「ああ、あの繊維片はストールだった」
そう話した瀬野さんは、出来たてのカツ丼に手を付け始める。
「ストール?もしかして、凶器ですか?」
「まだ分からない。……が、鑑識によると、その可能性は高いらしい」
瀬野さんはカツ丼を大きな口で頬張り始める。
「凶器は見つかってなかったんですよね?」
「ああ、持ちさられてたからな」
じゃあその持ちさられたストールが凶器で間違いないのか……。
「ストールは市販で売られてる物だった。どこにでも流通してるものだから、そこから辿るのは難しいだろうってさ」
「そうですか」
カップ麺を食べ終えてゴミ箱に捨てた俺は、自販機でお茶を買った。
「あ、瀬野さん。被害者のスマホの通話記録を調べましたよ」
「お、で? 何か分かったか?」
「被害者が最後に通話していた相手は、被害者の母親でした」
俺は通話記録をコピーした紙を瀬野さんに見せた。
「母親?」
「はい。母親に来週帰ると言っていたそうです」
俺はお茶のペットボトルのフタを開けて、それを一口飲んだ。
「他には?何か言っていたか?」
「はい。被害者は母親に、相談したいことがあると言っていたそうです」
「相談? どんな?」
「そこまでは分からないそうです。ただ相談したいことがある、とだけ言っていたそうなので」
そう言った俺に、瀬野さんは「相談か……。事件と何か関係があるのか?」と呟く。
「確かに気になりますよね。どんな相談だったのか」
「気になるな」
母親に話を聞いた所、被害者が電話した時は何か悩んでいるかのようなか細い声だったそうだ。
いつも明るく笑顔の絶えない被害者だったそうで、その声を聞いて何か違和感を感じたと言っていた。
「いつもと違う声のトーンだったみたいで、何か違和感があったみたいです」
「違和感?」
「はい。 何か悩んでいたことがあったのではないか、と母親は思ったそうです」
「そうか。……直接ってことは、よっぽど深刻な悩みだった可能性もあるな」
瀬野さんのその答えに、俺は「ですね」とだけ返した。
「よし、母親の件は俺が引き継ぐわ。 俺も母親に再度話が聞きたいから、アポ取ってくれるか?」
「分かりました」
俺は瀬野さんに、事件の捜査の資料などを引き継いだ。
「お前も頑張れよ、藤嶺。……お前なら必ず、無念を晴らすことが出来る」
「はい。……ありがとうございます」
瀬野さんは俺の肩をそっと叩き、カツ丼に再び手を付ける。
◇ ◇ ◇
「すみません。浅羽文彦(あさばふみひこ)さん、ですよね?」
「え? えぇ、そうですが……。どなた様ですか?」
その翌日、俺は有給を使い橘さんの父親が住んでいる街へとやってきた。
そして見つけた、橘智夏の父親をーーー。
「失礼しました。……私、こういう者です」
俺はポケットから警察手帳を取り出して、父親に向かって見せた。
「……警察?」
「はい。捜査一課の刑事藤嶺、と言います」
「……刑事さんが一体、私に何の用でしょうか?」
俺が刑事だと名乗った瞬間、父親の顔色が変わった。
「浅羽さん。今日は七年前の娘さんの事件のことについて、あなたに少しお聞きしたいがありまして、ここへ来ました」
「……智夏のこと?」
どうして今更橘さんのことを聞くんだ、というような顔で、父親は俺を見た。
「はい。……今娘さんの事件を、再捜査しています」
「再捜査……!?」
【再捜査】と告げた瞬間に、父親の顔色が再び変わった。
「はい。娘さんの事件のことについて、ある方から調べ直してほしい。という依頼を受けまして」
「依頼? それは誰からですか?」
「すみません。それは個人情報ですので、お伝えすることは出来ません」
俺がそう伝えると、橘さんの父親は「そうですか……」とだけ答えた。
「お話、聞かせて頂けますか?」
「……どうぞ」
「お邪魔します」
父親は俺を、家のリビングへと通した。
「……良かったらお茶、どうぞ」
「ありがとうございます」
お茶を淹れて持ってきてくれた父親は、俺の目の前にある椅子に腰掛けた。
「あの……智夏のことで聞きたいことって、何でしょうか」
そして父親は、気まずそうに口を開く。
「実は橘智夏さんの事件について、進展がありまして」
「……進展?」
「はい。……実は橘智夏さんが亡くなる前、橘智夏さんがキャバクラで働いていたことが分かったんです」
でも俺がそう伝えても、父親はなぜか表情を変えなかった。
「浅羽さん、あなた知っていましたよね? 娘さんがキャバクラで働いていたこと。あなたは事件の時もそれを知っていて、僕達に黙っていたんですね?」
だけど父親は、その質問には答えようとはしなかった。
「浅羽さん、正直に答えてください。……あなたは知っていたんですよね?娘さんのアルバイトのこと」
「……はい。存じておりました」
そして父親は、観念したように答えた。
「浅羽さん。あなたどうしてそんな重要なことを、黙っていたんですか?」
そう問いかけた俺に、父親はこう答えた。
「……黙っていたのは、娘のためです」
「娘さんのため?」
「……智夏がキャバクラで働いているなんて周りに知られたら、娘が可哀想だと思ったんです。あの子は本当にいい子だったんです。素直で、優しい子だったんです」
そう話した父親に、俺は更に問い詰める質問をした。
「だからあなたは、娘さんに好意を抱いていたんですか?」
「……っ!?」
そう言った瞬間の父親の顔が、変わった。
「こちらで色々と調べさせて頂きました。……もちろん智夏さんの母親にも、話を聞きました」
「………」
母親のことを口に出すと、父親は再び何も言わなくなった。
「智夏さんの母親から聞きました。……あなた智夏さんに好意を寄せていたそうですね。そしてあなたは、娘さんが自分の本当の娘ではないと知って、娘さんに性的暴行まで働いていたそうですね」
「……何を言ってるんですか、刑事さん。そんなことある訳ないじゃないですか」
父親はとぼけようとしたが、俺はそれを阻止する。
「とぼけてもムダですよ、浅羽さん。 智夏さんの母親から聞いてますよ、全部。……あなたは自分の娘に好意を寄せ、暴行を何度も働いていたと聞きました。 娘さんには、母親にこのことを話したら殺す、と脅していたそうですね」
「……だったらなんだって言うんです?」
父親は俺に鋭い視線を向けながら、俺を見ていた。
「あなたは自分の娘さんを傷付けるようなことをしていたんですよ? 自分で何をしたのか分かってますか!?」
ついカッとなり、俺の口調も少しだけ荒くなってしまった。
「……刑事さん、娘とは同意の上でしたよ?娘も同意してましたし、それは性的な暴行に入らないですよね?」
「何を言ってるんですか。……そんなのが許される訳ないですよ?」
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