34 / 101
第一王女と王国騎士
しおりを挟む
森の中は静かだった。
深い闇に飲まれてるけど、その闇は凪いでいるように落ち着いている。
森の中は真っ暗で何も見えない。
俺は松明に火を灯そうと。
でもやめる。
「そうだ。試してみよう」
俺は呟くと周囲の闇を掌握。
斥候のおじさんが風の属性でやっていたように、俺は闇を触覚の代わりにして周囲の状況を把握してみた。
草の形、本数、地面の凹凸、砂利の大小木の本数葉っぱの数形苔の有無湿り気質感ふさふさの毛肌の────
あ、まずい。
俺は濁流のように流れ込む情報量の多さに意識を失いそうになった。
1度、闇を介した触覚を遮断する。
「だ、大丈夫?」
ふらついた俺を見てスコルが言った。
「うん、大丈夫」
俺はスコルに視線を返して。
だけどすぐに目を逸らした。
「?」
俺の態度に疑問を浮かべるスコル。
だけど俺は今、スコルを直視できない。
怪訝な面持ちで俺の顔を覗き込んだハティからも顔を背ける。
闇の触覚の感度が高すぎた。
ぷにぷにの耳にもちもちのほっぺ、ふさふさの尻尾から爪先まで2人の全ての触感が俺の脳裏に刻まれている。
もっと精度を落とさないと色んな意味で使えない。
俺は気を落ち着けて、大雑把な情報に限定して闇の触感を再度実行。
範囲も工夫して前方に広く、他は一定の距離で球状に感覚を確保する。
「よし、いい感じだ」
真っ暗な森の中でも周囲の状況が分かる。
「そういえば2人は見えてるの?」
「見えるわよ」
「み、見えてるよ」
2人が答えた。
なら松明はいらないな。
このまま行こう。
俺は2人と一緒に森の奥へ。
奥に行くにつれて魔物の数は増えてきたが脅威にはならなかった。
ハティは狼へと変身すると次々と魔物を喰らい、今はすっかり上機嫌だ。
そして俺達は森のだいぶ深いところまで来た。
森の奥にある泉のそばに依頼の花が咲くらしい。
泉から流れてきてると思われる小川を見つけて辿っていく。
「────ありましたわ!」
だけど先客がいたようだ。
声が響いてくると同時に明かりを確認できた。
煌々と灯る炎の眩しさに目を細めながら先へ。
ハティは人の姿に戻り、スコルが預かっていた服を手早く着る。
そこには複数の従者を伴った、この場所に似つかわしくないドレスの女性。
その隣には巨大な属性の炎を燃やす剣士の姿。
剣士は誰よりも先に俺達に気付いた。
炎を灯したまま腰に差した剣の柄に手をかける。
「何者だ」
「冒険者をしてるリヒトと言います。依頼で霊薬の花の採集に来ました」
剣士の問いに端的に答えた。
「まぁ、あなた達もこの花を? 残念でしたわね。花は全て私がいただいていきますの」
ドレスの女性が言った。
こちらには顔も向けず、次々と花をむしっていく。
「ということだ。花は諦めてもらおうか。そして早々に立ち去れ」
剣士が言った。
だけど依頼主は奥さんの病気の治療のために花を求めてた。
見てる限り女の人は花の全てを摘んでいくつもりみたいだし、そうされると依頼主のおじさんは困ってしまう。
「聞こえなかった? 立ち去れと言ったんだ」
高圧的な態度で剣士が言った。
殺気にも似た敵意を向けられる。
「ああ、そうか」
次いで剣士は納得したように呟いて。
「依頼の褒賞金はいくらだ? 金が欲しいのだろ?」
蔑むような眼差しで俺達を見る。
「依頼主が奥さんの病気の治療のためにその花を必要としてるんです。1つだけでも分けていただけませんか」
「嫌ですわ。花は全て私のもの。そのためにわざわざ森の中まで来たのですもの。きっと部屋に飾ったら素敵ですわ」
「飾るだけ?」
俺は思わず訊き返した。
希少な霊薬の花。
その花を必要としている人がいるのに、彼女はただ部屋に飾るためだけに全ての花を根こそぎむしっていくつもりだ。
「あら、文句がありまして?」
女の人が初めてこちらを振り返った。
灰色の髪を結わえた緑色の瞳の女性。
彼女は苛立たしげに俺を睨む。
「花はあなた個人のものじゃない」
俺が言うと従者達が動いた。
剣士も腰の剣を抜く。
「やれやれですわ」
女の人が呟いた。
手振りで従者と剣士に待てと指示する。
「いいですの? この国にある全ては私の父のもの。そして父のものを私がどうしようと平民のあなたに口出しする権利はありませんのよ」
その発言でもしやと思った。
光を反射して仄かに紫色に光る灰色の髪。
瞳の色は違うが、目元は似ていて。
あどけなさの残る彼女と違ってその顔は大人びていたが面影がある。
「自己紹介がまだでしたわね。私はリーネ=ヒルデガルド・ロア・キングスブライド。この国を治めるキングスブライドに名を連ねるものですのよ」
やっぱり。
彼女はフランの姉。
リーネ=ヒルデガルドはこの国の第1王女様だ。
「そしてこちらは王国騎士のレズモンド。私の護衛ですわ」
炎の属性を操る剣士──王国騎士レズモンドは俺達を冷めた目で見下している。
あれが王国騎士。
灯した属性の炎は規模も密度も今まで見てきたものとは桁違い。
やはり王国騎士というのは噂に違わない実力を持っているようだ。
「……そうですわ」
リーネ=ヒルデガルド王女は何かを思い付いたのか、意地の悪い笑みを浮かべた。
「そんなに花が欲しいのなら1つ賭けをしましょう。うちのレズモンドと戦って勝ったらこの花を1輪差し上げますわ。もちろん、武器も属性もありの真剣勝負で」
彼女は花の束から1つ、霊薬の花を掴んで差し出してきた。
花をちらつかせ、にやにやと笑っている。
無茶だ。
いつかのならず者が使ってた炎とは違う。
バレずにあの炎に耐えることは不可能。
戦えば俺が闇の適正者であることが間違いなくバレる。
「ちなみに」
嗜虐的な笑みで王女が言う。
「拒否権はありませんわ。負ければ私への不敬の罪として、その場で処刑ですのよ。さぁ、レズモンド」
「御意」
レズモンドが剣を構えた。
「ふふふ、素直に立ち去っていればこうはなりませんでしたのに」
リーネ=ヒルデガルド王女が嗤う。
「逃げるぞ!」
すかさず俺はハティとスコルの手を引いて後ろへと跳躍。
「レズモンド」
「仰せのままに」
レズモンドが炎を拡散させた。
白に近い光輝く炎が渦を描き、炎の壁を作って俺達の退路を断った。
「せめて殿下が名乗った時に地面に頭を擦り付けて平伏していれば違ったかもな」
レズモンドが剣身に炎を纏わせて迫ってくる。
やるしかない。
俺はクレイモアを構えた。
王国騎士レズモンドと対峙する。
深い闇に飲まれてるけど、その闇は凪いでいるように落ち着いている。
森の中は真っ暗で何も見えない。
俺は松明に火を灯そうと。
でもやめる。
「そうだ。試してみよう」
俺は呟くと周囲の闇を掌握。
斥候のおじさんが風の属性でやっていたように、俺は闇を触覚の代わりにして周囲の状況を把握してみた。
草の形、本数、地面の凹凸、砂利の大小木の本数葉っぱの数形苔の有無湿り気質感ふさふさの毛肌の────
あ、まずい。
俺は濁流のように流れ込む情報量の多さに意識を失いそうになった。
1度、闇を介した触覚を遮断する。
「だ、大丈夫?」
ふらついた俺を見てスコルが言った。
「うん、大丈夫」
俺はスコルに視線を返して。
だけどすぐに目を逸らした。
「?」
俺の態度に疑問を浮かべるスコル。
だけど俺は今、スコルを直視できない。
怪訝な面持ちで俺の顔を覗き込んだハティからも顔を背ける。
闇の触覚の感度が高すぎた。
ぷにぷにの耳にもちもちのほっぺ、ふさふさの尻尾から爪先まで2人の全ての触感が俺の脳裏に刻まれている。
もっと精度を落とさないと色んな意味で使えない。
俺は気を落ち着けて、大雑把な情報に限定して闇の触感を再度実行。
範囲も工夫して前方に広く、他は一定の距離で球状に感覚を確保する。
「よし、いい感じだ」
真っ暗な森の中でも周囲の状況が分かる。
「そういえば2人は見えてるの?」
「見えるわよ」
「み、見えてるよ」
2人が答えた。
なら松明はいらないな。
このまま行こう。
俺は2人と一緒に森の奥へ。
奥に行くにつれて魔物の数は増えてきたが脅威にはならなかった。
ハティは狼へと変身すると次々と魔物を喰らい、今はすっかり上機嫌だ。
そして俺達は森のだいぶ深いところまで来た。
森の奥にある泉のそばに依頼の花が咲くらしい。
泉から流れてきてると思われる小川を見つけて辿っていく。
「────ありましたわ!」
だけど先客がいたようだ。
声が響いてくると同時に明かりを確認できた。
煌々と灯る炎の眩しさに目を細めながら先へ。
ハティは人の姿に戻り、スコルが預かっていた服を手早く着る。
そこには複数の従者を伴った、この場所に似つかわしくないドレスの女性。
その隣には巨大な属性の炎を燃やす剣士の姿。
剣士は誰よりも先に俺達に気付いた。
炎を灯したまま腰に差した剣の柄に手をかける。
「何者だ」
「冒険者をしてるリヒトと言います。依頼で霊薬の花の採集に来ました」
剣士の問いに端的に答えた。
「まぁ、あなた達もこの花を? 残念でしたわね。花は全て私がいただいていきますの」
ドレスの女性が言った。
こちらには顔も向けず、次々と花をむしっていく。
「ということだ。花は諦めてもらおうか。そして早々に立ち去れ」
剣士が言った。
だけど依頼主は奥さんの病気の治療のために花を求めてた。
見てる限り女の人は花の全てを摘んでいくつもりみたいだし、そうされると依頼主のおじさんは困ってしまう。
「聞こえなかった? 立ち去れと言ったんだ」
高圧的な態度で剣士が言った。
殺気にも似た敵意を向けられる。
「ああ、そうか」
次いで剣士は納得したように呟いて。
「依頼の褒賞金はいくらだ? 金が欲しいのだろ?」
蔑むような眼差しで俺達を見る。
「依頼主が奥さんの病気の治療のためにその花を必要としてるんです。1つだけでも分けていただけませんか」
「嫌ですわ。花は全て私のもの。そのためにわざわざ森の中まで来たのですもの。きっと部屋に飾ったら素敵ですわ」
「飾るだけ?」
俺は思わず訊き返した。
希少な霊薬の花。
その花を必要としている人がいるのに、彼女はただ部屋に飾るためだけに全ての花を根こそぎむしっていくつもりだ。
「あら、文句がありまして?」
女の人が初めてこちらを振り返った。
灰色の髪を結わえた緑色の瞳の女性。
彼女は苛立たしげに俺を睨む。
「花はあなた個人のものじゃない」
俺が言うと従者達が動いた。
剣士も腰の剣を抜く。
「やれやれですわ」
女の人が呟いた。
手振りで従者と剣士に待てと指示する。
「いいですの? この国にある全ては私の父のもの。そして父のものを私がどうしようと平民のあなたに口出しする権利はありませんのよ」
その発言でもしやと思った。
光を反射して仄かに紫色に光る灰色の髪。
瞳の色は違うが、目元は似ていて。
あどけなさの残る彼女と違ってその顔は大人びていたが面影がある。
「自己紹介がまだでしたわね。私はリーネ=ヒルデガルド・ロア・キングスブライド。この国を治めるキングスブライドに名を連ねるものですのよ」
やっぱり。
彼女はフランの姉。
リーネ=ヒルデガルドはこの国の第1王女様だ。
「そしてこちらは王国騎士のレズモンド。私の護衛ですわ」
炎の属性を操る剣士──王国騎士レズモンドは俺達を冷めた目で見下している。
あれが王国騎士。
灯した属性の炎は規模も密度も今まで見てきたものとは桁違い。
やはり王国騎士というのは噂に違わない実力を持っているようだ。
「……そうですわ」
リーネ=ヒルデガルド王女は何かを思い付いたのか、意地の悪い笑みを浮かべた。
「そんなに花が欲しいのなら1つ賭けをしましょう。うちのレズモンドと戦って勝ったらこの花を1輪差し上げますわ。もちろん、武器も属性もありの真剣勝負で」
彼女は花の束から1つ、霊薬の花を掴んで差し出してきた。
花をちらつかせ、にやにやと笑っている。
無茶だ。
いつかのならず者が使ってた炎とは違う。
バレずにあの炎に耐えることは不可能。
戦えば俺が闇の適正者であることが間違いなくバレる。
「ちなみに」
嗜虐的な笑みで王女が言う。
「拒否権はありませんわ。負ければ私への不敬の罪として、その場で処刑ですのよ。さぁ、レズモンド」
「御意」
レズモンドが剣を構えた。
「ふふふ、素直に立ち去っていればこうはなりませんでしたのに」
リーネ=ヒルデガルド王女が嗤う。
「逃げるぞ!」
すかさず俺はハティとスコルの手を引いて後ろへと跳躍。
「レズモンド」
「仰せのままに」
レズモンドが炎を拡散させた。
白に近い光輝く炎が渦を描き、炎の壁を作って俺達の退路を断った。
「せめて殿下が名乗った時に地面に頭を擦り付けて平伏していれば違ったかもな」
レズモンドが剣身に炎を纏わせて迫ってくる。
やるしかない。
俺はクレイモアを構えた。
王国騎士レズモンドと対峙する。
0
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説

スローライフとは何なのか? のんびり建国記
久遠 れんり
ファンタジー
突然の異世界転移。
ちょっとした事故により、もう世界の命運は、一緒に来た勇者くんに任せることにして、いきなり告白された彼女と、日本へ帰る事を少し思いながら、どこでもキャンプのできる異世界で、のんびり暮らそうと密かに心に決める。
だけどまあ、そんな事は夢の夢。
現実は、そんな考えを許してくれなかった。
三日と置かず、騒動は降ってくる。
基本は、いちゃこらファンタジーの予定。
そんな感じで、進みます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる