奇想天外！？集う人々の学園生活

一年四月、夢の中と少女の約束

三日目#5、どうしてだよ()

　とりあえずこの土地で何があったか聞き込みを始めた雛花ひいかとは別に黙々と家を建てている真司。
　ホームセンターで買った工具を元にどんどん組み立てていく。
「よーし、あと屋根を貼って…っと」
　完成したのはやたらと四角い家の原型だった。ここに防腐剤や色々なものを塗ったり組み立てたりしたらいい感じの家になるだろう。
　5時間かけて色々な作業を終えた真司はヘトヘトになっていた。あとは配電工事や工業関係があるが資格を持っている訳ではないので違法になってしまう。なので、こういう工事が出来るところを調べて、連絡を入れようとした、その瞬間…
「あ、あァァァ！」
　真司は雛花と同じように気付いてしまった。
　取り返しがつかないくらいまで進めてしまったこの状況を嘆なげき、悔やんだ。
　あの時の違和感に気付いた時にやめておけばよかったと真司は猛反省した。
「はァ……何で…いや、もういい。ここまできたら有効活用してやろうじゃねぇか」
　作業に一区切りを入れ、スイッチを切り替える。
　このまま作業を進めてしまうと違法建築になってしまうだろう。ならば観点をずらそう。
　真司はハンマーを取り出した。
(さらば、計35000円！)
　泣きながらも壁のみ・・・を取っ払っていく真司。
「よし、台が出来たぞ、あとは！」
　Earth-Vを操作し何かを準備していく。
「こっちも準備が終わった、あと少し！ミスらなきゃいけるぞ…！」
　黒のペンキを使い、Earth-Vを見ながら屋根にとある模様を塗っていく。
　微調整をしつつ1時間後…
「よし、出来た！もうコレでいいよ！うん！防水仕様にもしたし、終わりだ！うん！」
　真司は道具をしまって、意気揚々とその場を去ったのだった…