龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜

生まれかわり

19 パターンA-2

遠ざかる愛しい人の後ろ姿。

悲痛の叫びで「リリア。待ってくれ。」と追いかけようとするが。ユキトが前に立ちふさがり。「ハルト。リリアはアキトの妻だ。お前がいくら愛しているからと言っても。自分達は結ばれる運命だと言っても。お前のものには、ならない。昔から２人の好みは、同じだったが～まさか。女性もそうだったなんて。それでも。初めて会ったはずなのに。リリアに対するその感情は、異常だ。この状態だと。もう(悲痛)この国には、来ないでほしい。ハルトも大事な弟にはかわりないが、アキトも大事な弟だ。幸せを壊さないでほしい。天国にいる父さんと母さんも。今のお前を見たら、嘆き悲しんでいるぞ。」

「兄さん…。」

「ハルト君。君は娘達の夫の弟だ。これからは家族と同じように迎える気持ちでもあるんだが、今の状態でリリアに接触されたら困るんだよな。リリアに悪い噂もたつかも知れないし。なぁ(ハルトの肩をポンと叩いて。)わかってくれるよな。」

「お願いよ。リリアを愛しているなら。リリアの幸せを邪魔しないでちょうだい。やっと。傷を癒やし。今世で幸せに過ごしているのだから。」