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東の番クロエ
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しおりを挟む最終確認をしながら、必要な物などを袋に詰めやっと終わった。
日も沈みはじめ、夕食の時間になった頃。
いつもは静かな東の宮が、
ガヤガヤと騒がしかった。
(ハルトが、帰ってきたのね。)
コン コン
慌てた様子の使用人が「東の番様。大変です。今すぐ部屋から出てきてもらえますか。ハルト様がぁ~。」
(部屋から出て)「ハルトが、どうかしたの?なにが、大変なの?もしかして、ケガでも(心配顔)」
「ケガはしていません。ご安心を。」
「それは、良かったわ。(安心した顔)それなら、なにが大変なの?」
「そうでした。ハルト様が。ハルト様が。赤ん坊を抱いて連れて戻られました。それも。大事そうに。愛しそうにしながらです。あんな顔をした、ハルト様を見たことないと。使用人達は、驚いております。」
「まぁ~(ハルト流石ね。)それは大変だわ。ハルト。ハルト。どこにいるの?」(慌てるふりをしながら。)
「母上。私は、ここにいます。」
クロエは、ハルトに駆け寄った。
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