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しおりを挟む今。当時の事を思い出しても、記憶は曖昧だ。
母がいなくなった日。
当時5歳の俺と母2人で、電車に乗って買い物に出かけたそうだ。いつもなら、車なのに。俺が電車に乗りたいと言ったらしい。(一駅だけ)
電車に乗って、途中の公園で遊んだのはなんとなく覚えている。その後。公園で1人で泣いている俺を、たまたま公園に遊びに来た親子に交番まで連れ来てくれて。保護されたそうだ。
手には、新しい電車のおもちゃを抱きしめながら。
それからが、大変だった。父は悲しむ暇もなく、忙しくて働きながら家事をし。明るくムードメーカーだった母親の代わりに、5歳上の姉が担ってくれた。俺は我儘をやめた。手のかからないように、できる範囲で家の手伝いをした。
父は、忙しいのに。休みの日は、母を探しに。夜遅くまで、パソコンなどで情報を探していた。倒れるのではと、思うぐらいに。
それでも…見つからない。
母さん。どこに行ったんだよ?
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