永遠の魔王〜魔王誕生のカラクリ〜

後編

勇者アレクが魔王ルルドの顔を見ると、苦しみの顔ではなく安堵の顔だった。

「やっと。やっと。長年の夢が叶ったぞ。私と四天王が、やっとこの呪いから解放される。
感謝するぞ。勇者アレク。いや新魔王アレクよ。後は頼んだぞ。」

魔王ルルドは、感謝と呪いの言葉を言いながら消滅した。

コロンと何かが落ちる音がした。

よく見ると～四天王達も、跡形もなく消えていた。

そして直ぐに～黒い霧が、勇者達を包みこんでいた。

そして。

新たな魔王と四天王が誕生した。(姿も変わっている。)

魔王の名は、アレク。(元勇者)
四天王は、仲間達だ。

魔王アレクと四天王達は、
フラフラとなにかに導かれるように～奥の奥の部屋に行ってしまった。

(前魔王)ルルドが落としたのは、腕輪だった。
そこには、勇者ルルドと名前が彫られていた。



この世界にいる魔王は、永遠に存在する。

なぜならば。

魔王にトドメをさし、倒した者が次の魔王に。

その仲間達(勇者)は、四天王や幹部になるからだ。

誰で…あろうとも…。


〈完〉