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437話 セツ①
しおりを挟む俺は狼の獣人として、生まれた。そして。百年に1度の確率で生まれるかもしれないと、伝えられている銀色の毛並みだった。
俺を見た村人は歓喜にわきあがり、村全体がお祭り騒ぎだったと聞いている。
両親も兄貴達も、末っ子の俺には甘いと思う。
たまに兄貴は俺に口煩く言ってくるが、俺のために言ってくている。わかっているが、つい逆らってしまう。
問題を起こす事も時々あるが、それでも~見捨てないでくれる家族には、感謝している。
他の兄貴達も立派だが。
特にファストの兄貴は、村のみんなから信頼されている。現在の族長からも頼りにされていて、よく代理をしている。次の族長になると言われている。
俺もそうだと思うし、誇りにも思う。(それに比べて~俺はどうなんだろうか。銀色の狼だけで、チヤホヤされているのは。)
そういえば。
この国の王様から直接に、仕事の依頼がきたらしい。
この世界に来た。つきがさ町の人々に、いろいろと教える仕事みたいだ。
兄貴にあっているらしく、帰ってくると楽しそうにその日の事を話していた。
生き生きしている。
どんな町なのか、1度行ってみたいものだ。
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