~まるまる 町ごと ほのぼの 異世界生活～

417話

まさか。こういう集まりに興味がなかった弟に、お願いをされる日がくるとはなぁ～。

ルビーに言われた方に近づくと、弟のセツが「兄貴。頼みがあるんだ。今日の宴に、俺とハイロとグリスも参加させてほしいんだ。」

「珍しいな。誘ってもたまに参加するぐらいで、自分から頼みにくるなんて。今回も誘ったがその場で断っただろう。急に参加したい理由でもあるのか？聞かせてくれ。」

セツはちょっと考えた素振りを見せ「わかった。確かに３日前に聞いた時は、面倒だと思って断ったよ。兄貴がみんなを連れてくるまでは。実は～兄貴達が村に到着した時。偶然村の入口付近にいたんだ。その時。俺の体が急に熱くなったんだ。そして～偶然女性と目があって、目が離せなかったんだ。直ぐにでも抱きしめたかった。こんな気持ちになったのは、初めての経験で戸惑っている。もしかして運命の番かも知れない。近くにいってハッキリしたいんだよ。たしか。獣人の運命の番だと、お互いに同じ模様が現れるんだよな？」

「あ～そうだ。わかりやすい判別方法だ。そういう事なら参加を許可しよう。」

「ありがとう。兄貴。」

「しかし。相手は誰なんだ？
何かわかる事があるのか？」

「そうだなぁ～。ピンクの服を着ていたと思うよ。」

「(花雪か)わかった。しかし。番とわかっても、強引に迫るなよ。向こうは番とかない。同じ感情を期待するなよ。約束しろ。」

「わかった。」と　
どこかに消えていった。

「ハァ～。よりによって花雪か。グロウもいるしな。弟を応援したいが、こればかりはな。」と食堂に向かった。