転移魔法に失敗したら大変な事に巻き込まれたようです。

ミカヅキグマ

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灯台へ!

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 ヴァージニア達は厨房で直接注文し、席へと向かった。
 マシューは当然コロッケ定食だ。

「ごっはん!ごっはん!」

 マシューがご機嫌そうにスキップしながら歌うので、エミリーとアリッサは微笑んでいる。
 先ほどマシューの仕事ぶりを見ていた時とは違う顔だ。

「あ!」

 マシューはスキップを止めて立ち止まった。
 何かを見つけたらしい。

「ケヴィンとブライアンどうしたのかな?」
「え?」

 マシューは受付前にいる男性二人を指さした。
 ヴァージニアはマシューの指をそっと掴み、人を指ささないように注意しておいた。

「本当だ。どうしたんだろう?ちょっと聞いてくるね」

 エミリーとアリッサは男性二人の元に駆け寄った。
 受付前はかなり深刻そうな顔をしている人が集まって来ている。

(いや、二人の後ろにいるのは、稽古をつけて貰っていた人達かな?)

 ヴァージニアはマシューを連れて4人掛けの席についた。
 少し前に子ども用の椅子が置かれるようになったので、マシューは自分で隅から移動させて椅子に座った。

「どうしたのかな?」
「うーん、なんだろうね?」

 何かがあったのは彼らの表情を見れば明らかだ。

「ヴァージニア、こっちに来て」

 ジェーンはかなり強ばった顔をしてヴァージニアを呼んだ。
 手招きまでしている。

「ええっ?あ、はい」

 ヴァージニアまで呼ばれるなんて余程の事が起きたのだろう。
 彼女はマシューに行って来ると告げて席を立った。

「どうしましたか?」

 ヴァージニアは知らぬ間に何かしてしまったのではと思い肝が冷えたが、ジェーン達は地図を出しているので違うようだ。

「ヴァージニアはここの灯台に行ったことある?」

 ジェーンは南ノ森町から更に南東の位置にある灯台を示していた。

(あの、何があったのかを……)
「ないですけど、緯度経度が分かれば行けます」

 ヴァージニアがこう言うと、ケヴィン達から感嘆の声が聞こえてきた。

「じゃあ俺らをここまで連れて行ってくれ」
「いいですけど、一人ずつしか運べないですよ?」

 今度は彼らから悲嘆の声が聞こえてきた。

(ご希望に添えなくてすみません……)
「何があったんですか?」
「ここの近くで船が座礁したらしくて、このギルドにも応援要請が入ったの。今は地元の漁師さん達が救助にあたってるんだけど、人手が足りないの」

 すぐに行かねば人命に関わる事故だ。
 規模は分からないが応援要請が来ているのなら、地元の人達だけでは対処出来ない規模なのだろう。

「じゃあすぐに行きましょう。誰からにします?」

 すぐに挙手したのはケヴィンだ。

「俺なら空から船にいけるから――」

 ケヴィンの言葉に被せてエミリーが言葉を発した。

「いや、私なら一度行ってマーキングすれば空間魔法で皆を移動させられる」

 空間魔法は場所と場所を繋げてしまう消費魔力量がとんでもなく多い魔法だそうだ。
 ヴァージニアなら人数分行き来しないといけないが、エミリーなら2回で全員が移動出来るのでかなりの時間短縮が出来る。

「だから私を連れて行って」
「分かりました」

 話合いをしている暇はない。

「はい、この灯台の緯度経度よ」

 ジェーンがヴァージニアに数字を書いたメモ用紙を渡した。

「ありがとうございます」

 ヴァージニアはメモ用紙を見ながら、心の中で何度も数字を唱えた。
 彼女はエミリーの手を取り、南東の灯台へ転移魔法テレポートした。



「わっ本当だ。到着した。じゃなくてマーキングっと」

 エミリーは指先で空中に何かを書いた。
 これがマーキングなのだろう。

「これでよし」

 エミリーは目をつぶり、深呼吸をした。
 ヴァージニアは何が起こるのか見ていたかったが、彼女も遠くに見える船に助けにいかねばならない。
 大きな船の周りに小型船が複数集まって来ているが、絶対に全員を乗せ切れなさそうだ。
 それこそ何往復もしなければならない。
 あの船に残された時間はそんなにないだろう。

「じゃあ私は船に行ってきますね」
「ああっちょっと待って」

 ヴァージニアは転移魔法テレポートしようとしたが、エミリーに腕を掴まれた。

「なっなんでしょうか?」
「一応、防水の魔法をかけておくね。気休めでしかないけど……」
「ありがとうございます。では行ってきます」
「私達もすぐに行くから!」

 彼女はエミリーの空間魔法を見てみたいと密かに思っていたが、今はそんな場合ではない。
 ヴァージニアはすぐに船に転移魔法テレポートした。



「おおっと……」

 船はかなり傾いてきているため、ヴァージニアの体もかなり斜めになっている。
 踏ん張っていないと滑り落ちてしまう。
 ヴァージニアは気を付けながら周りに救助を求めている人を探した。

「誰かいますかー!救助しに来た者でーす!おーい!」
「こっちだ!助けてくれー!」

 ヴァージニアは声がした方へ滑り降りていった。
 転移魔法テレポートしなかったのは魔力の温存と、着地点が悪くて要救助者に何かあったらまずいからだ。

「大丈夫ですか?!」

 ヴァージニアが覗き込むと、乗組員らしい男性が手すり部分に辛うじてぶら下がっており、今にも落ちそうになっていた。
 海面まではかなり高さがあるのでこのまま落ちたら怪我だけでは済まなそうだ。
 遠目で見た時は分からなかったが、この船はかなり大型のようだ。

「一度こちらに乗せますね」
「頼むと言いたいが、そんな細腕で大丈夫か?」
「大丈夫です」
(多分……)

 手すり越しになるので、このまま転移魔法テレポートしたらどうなるか分からない。
 なので二度手間になるが、二人の位置を入れ替えてヴァージニアが海面に激突する前に転移魔法テレポートするか、ヴァージニアが手すりの外側に行ってから転移魔法テレポートするかのどちらかだ。

転移魔法テレポートで手すりの外に出てもいいけど、魔力は温存したい)

 ヴァージニアは鞄を持ってくるのを忘れていた。
 当然魔力回復薬も手元にはない。

「一度そちらに行きます」
「お、おう」

 ヴァージニアは手すりを乗り越えて男性に触れた。
 足場などほぼないのでヴァージニアの足は少し震えていた。

転移魔法テレポートします」

 二人は無事に手すりの内側に移動した。

「だあぁっ……はぁはぁはぁ……ありがとうございます。助かった……。腕が限界だった……」
「この船は客船ですか?」

 どこからどう見ても豪華客船だ。
 甲板にはプールやウォータースライダーもあった。
 きっと他にも目移りする物が沢山あるんだろう。

「ああ、乗客はほとんど逃げたと思う。俺は確認のために船内を見てまわってたんだが、船が揺れた拍子に外に放り出されてしまったんだ」
「そうでしたか」
「本当に助かったよ。俺はこのまま下に行きつつ残りの乗客や乗組員達を探す」
「お気をつけて」

 本当だったらすぐに避難してもらうべきだが、下に行きつつということは最後は救助に来た漁船に乗せて貰うつもりなのかもしれない。

「貴女も他の者を探しに行くんだろ?これは船内案内図だ。乗客が入れない場所も載っている。俺はもう頭の中に入っているから持って行ってくれ」
「ありがとうございます」

 男性は慎重に甲板を滑り降りながら船尾に向かっていった。



 ヴァージニアは男性と別れた後、声を出しながら誰かいないか探した。

「誰かいますかー!助けに来ましたー!」

 耳を澄ましても船が軋む音しかしない。
 金属が軋むとても不気味な音だ。

「おーい!誰かいますかー!」

 ヴァージニアは案内図を確認しながら船内を手足をついて移動した。
 こうしないと斜面を登れないのだ。
 念のため客室も見ておこうかと思ったが、それはすでに乗組員やっているだろう。

(念のため、念のため……)

 ヴァージニアは少し船内が気になったのもある。
 彼女はまず、スイートルームから見てみようと考えた。

(あ、だけども一番最初に確認するんじゃ……)

 とヴァージニアは手足を動かしながら思った。
 だが念のためだと考えながらそのまま移動し、スイートルーム前の廊下に到着した。

(あれ……?何か聞こえたような)

 ガタッと部屋の中から音がした。
 ヴァージニアは聞き間違いかと首を傾げたが、誰か逃げ遅れた人がいたら大変だと思い直し、確認するために声を出そうと息を吸った。
 だが、彼女が声を出す前に何者かの手で口を塞がれた。

「っ!!」

 ヴァージニアの心臓は飛び跳ねた。
 おそらく寿命が縮んだだろう。

「俺だ。ケヴィンだ」

 ケヴィンのもう片方の手は人差し指が一本立てられており、口元の前に置かれている。
 喋るなと言っているようだ。
 彼はヴァージニアの口元から手を離し、小声で喋り始めた。

「いるのは金持ちから貴金属を盗む泥棒だ」
「!」
「俺が行って捕縛する。ここで待っててくれ」

 ヴァージニアが頷くとケヴィンは音もなくあっという間に見えなくなった。
 その代わりに一室から誰かの呻き声が聞こえた。

「ったく……」

 ケヴィンは男を引きずって部屋から出て来た。
 男は気絶しているようだ。

「え、この人スタッフの制服を着てますよ」

 先ほどの男性とは違う服だ。
 多分、接客係関係だと思われる。

「混乱に乗じて窃盗する奴って結構いるんだ」

 ケヴィンが呆れたように言った。
 今までも救助作業中に同様の犯人を捕まえてきたのだろう。

「この人どうします?」
「窃盗犯だと言って他の救助隊に渡してきてくれるか?俺は他にも盗みに入ってる奴がいると考えている」
「わかりました。お気をつけて」
「ヴァージニアも気を付けてな」



 ヴァージニアは窃盗犯と共に甲板に出た。
 彼女には窃盗犯を引きずれる力はないので転移魔法テレポートをした。
 滑り落ちるのを防げそうな出っ張りがあったので、ヴァージニアはここで休憩することにした。

(魔力を消費してしまった……。けどいつもより減ってない……かも?もしかして海の上だからヤドカリさんのおかげ?おーい、近くにいるよー!おーい!…………)

 何の反応もなかったので、気のせいかもしれないとヴァージニアは思った。

(あ!あの船にこの窃盗犯を引渡そう。……あれ、軍の船かな?かなり大きい)

 ヴァージニアの視界にはやたらと厳つい船が近づいてくるのが見えた。

(お?何か光った)

 軍艦の船首付近で何かが発光したと思った次の瞬間、軍服を着た人物がヴァージニアの目の前にいた。

「!!」

 ヴァージニアはまたも寿命が縮まった。
 制服が違うので陸軍ではない
 軍艦から来たのを考えると海軍だろう。

「救助に来ました。貴女は?」

 声からすると女性で、彼女は上背があり筋肉質、髪はベリーショートだ。
 帽子を被っているのでよく見えないが、涼しげな目元をしているようだ。

「私も救助に来ました」

 ヴァージニアは驚きのあまり、簡単な返事しか出来ない。
 まだ心臓がドキドキしているのだ。

「こちらの方は?」

 女性はチラリと視線を窃盗犯に移した。
 視線を移動させるにしても、実に無駄のない動きだ。

「犯人です!」
「犯人?何のですか?」

 女性は少し眉を顰めた。
 その様子を見たヴァージニアは漸く驚いた状態からいつもの状態に戻った。

「泥棒です!金目の物目当てでスイートルームで泥棒していたんです!」
「貴女がこの男を捕らえたのですか?」

 ヴァージニアはどう見ても戦闘員には見えないし、魔法でどうにか出来るほどの魔力もない。

「違います。この人は私ではなくケヴィンさんが捕まえました」
「そうでしたか。そのケヴィンさんとやらはどちらに行ったのですか?」

 女性は何処かを見渡すのでもなく、じっとヴァージニアは見ている。
 嘘を吐いていないか見られているのだろう。

「他にも泥棒がいるのではと探しに行きました」
「分かりました。ありがとうございます。窃盗犯は軍で預かります」
「お願いします」

 ヴァージニアは女性に窃盗犯を渡した。
 すると、女性は手を挙げて軍艦に向かって何かの合図をした。
 ヴァージニアが何だろうと思った瞬間に、先ほどと同じように船首で何かが光った。

「!!」

 瞬く間もなくヴァージニアの目の前には何人もの軍人達が来ていた。

「この人も救助隊だ。こいつは窃盗犯だそうで軍で預かる事になった。連れて行ってくれ」
「はっ!」

 女性は今来た軍人達より偉いようだ。
 彼女の軍服をよく見ると軍人達より星の数が多い。

「ケヴィンさんの元に案内して貰えますか?」
「はい!」

 ヴァージニアの背筋は伸びていた。


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