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第0.2話
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「皆さん。こんにちは。今日も私達『Nice Thank you』の『世界まるごと音世界』の公開収録に来て下さりありがとうございます。」
さっきまで鬼の形相だったとは思えない清楚な笑顔で司会を進行していく彼女を見て俺は夢でも見ているんじゃないか?と何いつ見ても思う。
俺はと言うと、ゲストが呼ばれるまでの間、袖口で出番を待っていた。
「りょーう!何やってるの?」
「どうせ咲菜に見惚れてたんだろ。」
マネージャーに呼び出されていた俺の相方たちが戻ってきた。少し悲しそうな顔をしているのは多分、俺のせいだ。
「なわけ。なんもしてねぇし。」
「でも、咲菜ちゃん凄いよねぇー。女性アイドルって俺たち男子アイドルよりちょっと露出多いところあるでしょ?」
ピンク色のメッシュが入った元気な髪色の寿《たもつ》がきゅるっとした大きな瞳を向けてくる。
「露出狂のじじいが多いからな。」
女性アイドルの身体露出は売上に大きな影響を与えるし。
「でも、それがどうして咲菜が偉いに繋がるんだ?」
アイドルに露出はつきものだろ?普通じゃね?
そっかぁ。遼ちんは知らないんだっけ?
何が?
「遼が倒れてた間に『ないきゅ』の握手会があったんだ。その時に、マナー違反者がいて、咲菜ちゃん、陰湿な接触プレイをされたんだって。」
へぇ。それは初耳だ。
「きっと、本人が一番怖いと思うのに、今日も公開収録笑顔でやってさ...。」
「それが、仕事だからな。」
「でも、そんなに簡単に割り切れないよ。僕たちでも怖いもん。」
「はんっ。俺なら、すぐ、死ね変態が!って言ってやる!」
「てか、まず、俺らのファンにそんな変態ちゃんいないから。」
もう。遼は考えなさすぎだよ。
あははと面白そうに声を上げた。
■■■■■
「それより、今は体大丈夫なんだよね?」
お見舞い行かせてもらえなかったから。
裏で出番を待っている時に不安そうな顔を向けてきた。
らしくもない。そんな心配そうな顔で見るなよ。
「ああ。」
俺はあえて素っ気なく返す。
すると、さっきまで黙って見ていたもう一人の白髪の相方が口をは挟んできた。
「さっきマネージャーに聞いた。」
なるほどね。
「俺はお前を3回くらい殺したくなった」
3回か…。割と少ないな。正直、両手足を削ぎ落とされ、東京湾に生き埋めにされるものだと…。
「前に耐性ができていたから今回はそんなに…。」
冗談めかして言ったつもりだったが、言葉が途切れた。
「来るときが来てしまったなぁって感じだよね。」
寿もまた眉を伏せた。
「なんで、遼なんだろうね...。僕たち、これからなのにさ。」
そんなしんみりとした空気を読んでか無意識からなのか、楓真が真顔で言った。
「遼、普段平気そうな顔してるのに、割とメンタル体に出るんだな。」
「メンタルって...おまっ。」
俺のストレスコントロール力舐めるなよ。神レベルで上手いし。そう反論しようとしたら、楓真に遮られた。
「遼が倒れたのはストレスの抱えすぎ...だ。」
そうだろう?
あまり多く語らない彼は目で物を言う。
口は悪いが多分、彼なりに心配してくれての事なんだろう。
なるほど。
「そうだな。俺はこう見えて、豆腐メンタルのヨワヨワ星人だ。」
へにょんへにょんと踊って見せると寿が嬉しそうに八重歯を見せる。
「あはは。でも、元気そうでよかった。今日、一緒に仕事できるのすっごい嬉しいや。」
目に涙を溜めて抱き付いてきた。
「...。ああ。俺たちは3人で最強のアイドル、『Cherry’s』だからな!」
俺は無理にでも笑う。
悲しくなんてない。そう。悔いなく今を生きれたらそれで充分だ。それ以上、豊かな未来を望むのは傲慢なんだ。
■■■■■
「今日の特別ゲストはメジャーデビューして今年で1年。アイドル業界に新しい風を吹き込んでいる男子アイドルグループ『Cherry’s』の皆さんです。」
どうぞ~。
咲菜の司会で俺たちはスポットライトの下へ向かった。
公開収録。
目の前には俺たちのファンの子が沢山いた。
客席が黄色の歓声で染まる。
「こんにちは!『Cherry’s』の可愛い天使、鈴海寿でーす!」
皆ー。会いたかったよぉ。
「どうも。静かでイケメンな毒舌アイドル、楓真です。」
「自分で毒舌アイドルとか言うなし!どうもー。こいつらの世話係やってます。リーダーの日生遼です!今日は集まってくれてありがとな!収録、楽しんでいこうぜぃ!」
俺は楓真のボケを回収しながら、観衆に笑顔で手を挙げた。
俺たちは用意された椅子に座り、咲菜の進行で番組が始まった。
「まず、今日届いたメッセージを読み上げていこうと思います。えーっと、『Cherry’s』の皆さんこんにちは」
咲菜が届いたメールを読み上げる。
「「「こんにちは。」」」
「いつも元気で明るく仲のいい雰囲気に楽しませてもらっています。」
「ありがとう。」
「ありがとう!」
「そんな皆さんに質問です。私は3歳離れた妹が居るのですが、毎日喧嘩ばかりしててお母さんに怒られています。仲良しの秘訣、があったら知りたいです。これからも、ずっと、応援しています。頑張ってください!」
だそうです。
「応援、ありがと~。これからも俺たちと一緒に盛り上がってくらたら嬉しいです!」
「仲良しの秘訣、何かあったりするんですか?私も気になりますね」
咲菜が話を振ってきた。
「ん~。そうだなぁ~。妹ちゃんの事を大好きって思うとか?」
「いや、喧嘩するほど仲が良いと言う。むしろ、喧嘩しない俺たちは不仲なんじゃないか?」
「おい。公衆の面前で、そんな物騒な事言うなよ。フラグが立つだろ?」
「じゃ、遼。今から寿と喧嘩しろ。」
楓真が言った。
は?
なんでそうなる?
「喧嘩したら仲良しに見えるから...」
何かおかしな事言ってる?そう興味なさそうな目で俺を見てくる。
たっく。楓真、意味が分からん。
「遼君、よーいっ、ふぁいっと!!」
なぜか椅子から立ち上がり、嬉しそうに拳を前に構えてくる寿がいる。
「待て待て待て!やめろ!序盤でぐだってたら先、進まないだろ!」
突っ込みどころ満載で俺は一旦整理を図る。
「仲良くなる秘訣。それは、相手の事をよく理解する事だと俺は思う。喧嘩になる原因をよく考えて思い返してくれ。その妹ちゃんが何をしたい?今からどこへ行く?それをよく見て、妹ちゃんのやろうとする事を知る。そうすれば、喧嘩しないですむ道が見えてきたりするんじゃないか?まぁ、俺的に、こいつらみたいに手の負えない人間はこの世に存在しないと思うから、試してみ?
ただ、喧嘩する事=悪い事じゃないぞ?喧嘩をして、その後、仲直りするとか、きちんと正しい事を説明するとかそういう後処理が大事だ。俺も最近、メンバーに報告する事があったんだが、最初は嘘並べて隠そうとしてた。
大丈夫。
俺でも出来たんだし、君もできる。
喧嘩せず、仲良くなれるといいな?頑張れ!」
「遼君、お母さんみたい。」
「遼のサトリ部屋開いたら人気が出るんじゃないか?」
「お前らが使えない話ばっかするかだろ!絶対、さっきの会話、オンエアではカットされてるんだからな?!」
テレビ割と慣れてきただろ?!
ちゃんと、考えろよ!
俺は自由奔放な二人の世話に手を焼く。
元気で馬鹿な寿と、まじめそうに見えて一番常識知らずな楓真の相手は大変だ。疲れる。
けど、これも今日で最後になると思うと愛おしく感じた。
さっきまで鬼の形相だったとは思えない清楚な笑顔で司会を進行していく彼女を見て俺は夢でも見ているんじゃないか?と何いつ見ても思う。
俺はと言うと、ゲストが呼ばれるまでの間、袖口で出番を待っていた。
「りょーう!何やってるの?」
「どうせ咲菜に見惚れてたんだろ。」
マネージャーに呼び出されていた俺の相方たちが戻ってきた。少し悲しそうな顔をしているのは多分、俺のせいだ。
「なわけ。なんもしてねぇし。」
「でも、咲菜ちゃん凄いよねぇー。女性アイドルって俺たち男子アイドルよりちょっと露出多いところあるでしょ?」
ピンク色のメッシュが入った元気な髪色の寿《たもつ》がきゅるっとした大きな瞳を向けてくる。
「露出狂のじじいが多いからな。」
女性アイドルの身体露出は売上に大きな影響を与えるし。
「でも、それがどうして咲菜が偉いに繋がるんだ?」
アイドルに露出はつきものだろ?普通じゃね?
そっかぁ。遼ちんは知らないんだっけ?
何が?
「遼が倒れてた間に『ないきゅ』の握手会があったんだ。その時に、マナー違反者がいて、咲菜ちゃん、陰湿な接触プレイをされたんだって。」
へぇ。それは初耳だ。
「きっと、本人が一番怖いと思うのに、今日も公開収録笑顔でやってさ...。」
「それが、仕事だからな。」
「でも、そんなに簡単に割り切れないよ。僕たちでも怖いもん。」
「はんっ。俺なら、すぐ、死ね変態が!って言ってやる!」
「てか、まず、俺らのファンにそんな変態ちゃんいないから。」
もう。遼は考えなさすぎだよ。
あははと面白そうに声を上げた。
■■■■■
「それより、今は体大丈夫なんだよね?」
お見舞い行かせてもらえなかったから。
裏で出番を待っている時に不安そうな顔を向けてきた。
らしくもない。そんな心配そうな顔で見るなよ。
「ああ。」
俺はあえて素っ気なく返す。
すると、さっきまで黙って見ていたもう一人の白髪の相方が口をは挟んできた。
「さっきマネージャーに聞いた。」
なるほどね。
「俺はお前を3回くらい殺したくなった」
3回か…。割と少ないな。正直、両手足を削ぎ落とされ、東京湾に生き埋めにされるものだと…。
「前に耐性ができていたから今回はそんなに…。」
冗談めかして言ったつもりだったが、言葉が途切れた。
「来るときが来てしまったなぁって感じだよね。」
寿もまた眉を伏せた。
「なんで、遼なんだろうね...。僕たち、これからなのにさ。」
そんなしんみりとした空気を読んでか無意識からなのか、楓真が真顔で言った。
「遼、普段平気そうな顔してるのに、割とメンタル体に出るんだな。」
「メンタルって...おまっ。」
俺のストレスコントロール力舐めるなよ。神レベルで上手いし。そう反論しようとしたら、楓真に遮られた。
「遼が倒れたのはストレスの抱えすぎ...だ。」
そうだろう?
あまり多く語らない彼は目で物を言う。
口は悪いが多分、彼なりに心配してくれての事なんだろう。
なるほど。
「そうだな。俺はこう見えて、豆腐メンタルのヨワヨワ星人だ。」
へにょんへにょんと踊って見せると寿が嬉しそうに八重歯を見せる。
「あはは。でも、元気そうでよかった。今日、一緒に仕事できるのすっごい嬉しいや。」
目に涙を溜めて抱き付いてきた。
「...。ああ。俺たちは3人で最強のアイドル、『Cherry’s』だからな!」
俺は無理にでも笑う。
悲しくなんてない。そう。悔いなく今を生きれたらそれで充分だ。それ以上、豊かな未来を望むのは傲慢なんだ。
■■■■■
「今日の特別ゲストはメジャーデビューして今年で1年。アイドル業界に新しい風を吹き込んでいる男子アイドルグループ『Cherry’s』の皆さんです。」
どうぞ~。
咲菜の司会で俺たちはスポットライトの下へ向かった。
公開収録。
目の前には俺たちのファンの子が沢山いた。
客席が黄色の歓声で染まる。
「こんにちは!『Cherry’s』の可愛い天使、鈴海寿でーす!」
皆ー。会いたかったよぉ。
「どうも。静かでイケメンな毒舌アイドル、楓真です。」
「自分で毒舌アイドルとか言うなし!どうもー。こいつらの世話係やってます。リーダーの日生遼です!今日は集まってくれてありがとな!収録、楽しんでいこうぜぃ!」
俺は楓真のボケを回収しながら、観衆に笑顔で手を挙げた。
俺たちは用意された椅子に座り、咲菜の進行で番組が始まった。
「まず、今日届いたメッセージを読み上げていこうと思います。えーっと、『Cherry’s』の皆さんこんにちは」
咲菜が届いたメールを読み上げる。
「「「こんにちは。」」」
「いつも元気で明るく仲のいい雰囲気に楽しませてもらっています。」
「ありがとう。」
「ありがとう!」
「そんな皆さんに質問です。私は3歳離れた妹が居るのですが、毎日喧嘩ばかりしててお母さんに怒られています。仲良しの秘訣、があったら知りたいです。これからも、ずっと、応援しています。頑張ってください!」
だそうです。
「応援、ありがと~。これからも俺たちと一緒に盛り上がってくらたら嬉しいです!」
「仲良しの秘訣、何かあったりするんですか?私も気になりますね」
咲菜が話を振ってきた。
「ん~。そうだなぁ~。妹ちゃんの事を大好きって思うとか?」
「いや、喧嘩するほど仲が良いと言う。むしろ、喧嘩しない俺たちは不仲なんじゃないか?」
「おい。公衆の面前で、そんな物騒な事言うなよ。フラグが立つだろ?」
「じゃ、遼。今から寿と喧嘩しろ。」
楓真が言った。
は?
なんでそうなる?
「喧嘩したら仲良しに見えるから...」
何かおかしな事言ってる?そう興味なさそうな目で俺を見てくる。
たっく。楓真、意味が分からん。
「遼君、よーいっ、ふぁいっと!!」
なぜか椅子から立ち上がり、嬉しそうに拳を前に構えてくる寿がいる。
「待て待て待て!やめろ!序盤でぐだってたら先、進まないだろ!」
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ただ、喧嘩する事=悪い事じゃないぞ?喧嘩をして、その後、仲直りするとか、きちんと正しい事を説明するとかそういう後処理が大事だ。俺も最近、メンバーに報告する事があったんだが、最初は嘘並べて隠そうとしてた。
大丈夫。
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喧嘩せず、仲良くなれるといいな?頑張れ!」
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「遼のサトリ部屋開いたら人気が出るんじゃないか?」
「お前らが使えない話ばっかするかだろ!絶対、さっきの会話、オンエアではカットされてるんだからな?!」
テレビ割と慣れてきただろ?!
ちゃんと、考えろよ!
俺は自由奔放な二人の世話に手を焼く。
元気で馬鹿な寿と、まじめそうに見えて一番常識知らずな楓真の相手は大変だ。疲れる。
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