ヤマアラシのジレンマ

宇流

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ピピピピッピピピピッ
「んあぁ」
はるは目覚めると同時に
昨日の記憶が遡りまた死にたくなっていた。
「あずま~…は帰ったか」
机の上に置いてあるお金と
「酒は飲んでも飲まれるな」と書いたメモを見て
結局また東の優しさに甘え漬け込んだことを思い知る。
プルルループルルルー
しばらくしてはるの携帯がなる。
画面を開くと恭介からの着信だった。
「もしもし」
「あ!やっと出た!!まじなにしてんの!?」
「え??」
「え?じゃないよ!昨日から何回電話してると思ってんの!?」
「あぁ、ごめん」
「はぁ。もういいよ、で、今どこにいんの」
「〇〇のホテルだけど」
「誰と」
「今は1人」
「…迎えに行くから待ってて」
「来てもいいけど今日は抱かせないよ。腰痛いし」
「別にいいよ。明日抱くから」
「ははっ馬鹿だね君」
「俺もそう思うよ」
そう言って恭介は電話を切る。
10分後恭介がホテルに到着した。
「おはよ」
「ん」
「じゃあ帰ろっか」
「桐島君濡れてる、雨降ってんの?」
「小雨程度だから大丈夫だよ」
「そっか」
そして2人は小雨の中はるの家へ帰る
ガチャ
「あぁ。やっぱいえのベット落ち着く~」
「風呂入ってきなよ」
「ん~ちょっと寝る」
「先生」
「なに?」
「来月俺ここ出てくよ」
「そっ」
「え、それだけ??」
「君バイト頑張ってるしこの頃時間も伸びてるから
貯金だいたい溜まってきてるだろうなって思ってたから」
「そっか~」
「出てくのは良いけどせめて料理だけでもできるようにしときなよー」
「なるべくこの家の近くにする」
「たかりに来るの~笑」
「教師が生徒見捨てちゃダメでしょ?笑」
「君本当ずる賢いよね」
「そりゃどーも」
「んじゃ寝るから1時間くらいしたら起こして」
「りょーかい」



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