ヤマアラシのジレンマ

宇流

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ー17年前ー
「はるー!帰るぞ!!」
「大和さん!待ってください!!」
「ほーんとあんたら仲良いよね~」
「あぁー?なんだ龍!羨ましいのかっ!!」
「なに言ってんのよこの男
はる~!こんな男辞めときなさ~い!!!」
「おい!こんな男とは何だ!!」
「はははっ!本当2人は仲良いよねっ」
「「仲良くない!」」
「はる馬鹿なこと言ってないでささっと別れるのよ~」
「てめっ!はるに要らん事吹き込むな!」
「あぁ~はいはい。じゃあ私こっちだから」
「うん!じゃあね!龍司!!」
「ほらくぞ~はる」
「あっ!待って!!」

俺とはるの出会いは高校の頃だった。
年違いの幼馴染みである龍に絡んでたら
いつの間にかはるとも仲良くなっていた。
俺がはるを見た初めの印象は
小さくて綺麗で良く笑うそして
それに反比例するかのようにどこか
儚げなオーラを纏っている様に見えた。
そして俺はそんなはる恋をした。
ある日いつも通り3人で帰り
途中で龍と別れしばらく歩いていると
はるが突然足を止めて俺に「好き」だと言った。
その言葉をきっかけに俺達は付き合いだした。
はるは気付けばいつも俺の隣に居たし
俺はそれを可愛いと思い満たされていた。
そして俺はそんな日々が永遠に続くと思っていた。

歯車が狂ってしまったのは
俺が高3の秋の事だった。
はるとデートをしている時
俺は突然ヒートを起こした。
そして意識が戻った時には
俺ははるの頸を噛んで居た。
何が起きているのか自分でもわからなかった。
ただ横に真裸でトんでいるはるをみて
嫌でも俺はその状況を理解した。
今まではるとセックスをした事がない訳でもないし
はるがトぶまで抱き潰したことが無い訳でも無かった。
それでも俺は絶対に頸を噛むことはなかったし
少なくともはるが高校を卒業するまでは
我慢しようと思っていた。
αがΩの頸を噛む。それは2人が番になると言うこと
本来なら喜ぶべきことなのに
その時の俺はこの状況が怖くなり逃げ出した。

そして番になって2週間後
俺達は両親の話し合いの後
番契約を解除した。




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