上 下
1 / 1

この世界にみんながいること

しおりを挟む
お風呂に入っているときはいろんなことが考えれる。
今日したこと、楽しかったこと、イヤだったこと、後悔したこと…
ぼくはそれを「お風呂会議」と呼んでいる。

あのときはこうした方がよかったかも
悲しんでいるかも、恨まれるかも、無視とかされるかも、

ココロの奥の方がチクチクした
なんかわかんないけどそんな感じ、
ぼくはこの気持ちを表す言葉はまだ知らない。

今日のお風呂会議はネガティブだ。


そのとき、ぼくは思った。

「この世界ってなんなの?」

もしかしたら、この世界はぼくが作った「夢」みたいなものなのかもしれない
ぼくが見ていなかったらこの世界は止まっているのかもしれない

まって、じゃあ

「みんなはいないってこと?」

もしかしたら、コンピューターみたいにただただ動いているだけなのかもしれない
お母さんも、お父さんも、お姉ちゃんも、
幼なじみのあいつも、となりのあの子も。

さっきとは違う、なんかココロがキュッとした感じかな
「不安」って言うのかな

そんなことを考えていたら
また考えてしまった。

「死んじゃったらどうなるんだろう」

ぼくのおじいちゃんは3年前に死んだ
お葬式も行った、
でもあんまり実感がなかった、
おじいちゃんの骨を拾ったときも、
お花を入れたときも、

死ぬってなんなのだろう
みんなは天国に行くとか地獄に行くとか言ってる
別に見たこともないくせに、


ねぇ、

おじいちゃん

教えてよ



ぼくはお湯がたまったお風呂をみた、
おじいちゃんの声が聞こえた気がした、
そして________





ぼくはお風呂から上がった。

「後悔せんように生きとけよ。」




明日は正直にあやまろ。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

手乗り姫

ねこいかいち
絵本
それは、小さな小さな女の子の冒険のお話。小人族の女の子ニアが猫の友だちコニックと共に旅に出て色んな種族と触れ合う物語。

よるの王様

よこいみさと
絵本
夜の国のお話。

これ、だれの?

よこいみさと
絵本
落とし物のお話。

【親子おはなし絵本】ドングリさんいっぱい(2~4歳向け(漢字えほん):いろいろできたね!)

天渡 香
絵本
「ごちそうさま。ドングリさんをちょうだい」ママは、さっちゃんの小さな手に、ドングリさんをのせます。 +:-:+:-:+ ドングリさんが大好きな我が子ために作った絵本です。 +:-:+:-:+ 「ひとりでトイレに行けたね!」とほめながら、おててにドングリさんを渡すような話しかけをしています(親子のコミュニケーションを目的にしています)。 +:-:+:-:+ 「ドングリさんをちょうだい」のフレーズを繰り返しているうちに、子供の方から「ドングリさんはどうしたらもらえるの?」とたずねてくれたので、「ひとりでお着がえできたら、ドングリさんをもらえるよ~」と、我が家では親子の会話がはずみました。 +:-:+:-:+ 寝る前に、今日の「いろいろできたね!」をお話しするのにもぴったりです! +:-:+:-:+ 2歳の頃から、園で『漢字えほん(漢字が含まれている童話の本)』に親しんでいる我が子。出版数の少ない、低年齢向けの『漢字えほん』を自分で作ってみました。漢字がまじる事で、大人もスラスラ読み聞かせができます。『友達』という漢字を見つけて、子供が喜ぶなど、ひらがなだけの絵本にはない発見の楽しさがあるようです。 +:-:+:-:+ 未満児(1~3歳頃)に漢字のまじった絵本を渡すというのには最初驚きましたが、『街中の看板』『広告』の一つ一つも子供にとっては楽しい童話に見えるようです。漢字の成り立ちなどの『漢字えほん』は多数ありますが、童話に『漢字とひらがなとカタカナ』を含む事で、自然と興味を持って『文字が好き』になったみたいです。

うそつきの精霊たち

トノサキミツル
絵本
精霊たちはふわふわと浮かんでは飛んでいく。漂って、流れて、そして言葉を交わす。でもうそばかりついてしまう。それは本当なのか、うそなのかもわからない。あるものはなんども生まれ変わって、うそをついて、自分が言った言葉すら忘れてしまう。

ねこのサニー

よこいみさと
絵本
サニーのお話。

まってて、トナカイくん

よこいみさと
絵本
トナカイくんのお話。

くまくんのパンツ

よこいみさと
絵本
お洗濯のお話。

処理中です...