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自己紹介も終わり、クリストファー様に今までのことを話した。

「えぇ~!俺も見たかったな~」
「来ると分かっていれば待ってましたよ。任務はどうしました?」
「今日は確認したいことがあって交代してきた。まぁ、それは後でな」
「そうですね。では団長」
「あぁ…レティ、話を聞かせてくれ」
「はい」

わたしは、エド様たちから聞かれたこに正直に答えた。
わたしが五歳のきにココ村に住み着いたこと。
それまでは両親とルーナと共に旅をしていたこと。
余所者だからか村に馴染めなかったこと。
両親は五年前に仕事に行くと言って戻って来ないこと。
他にも使える魔法や武器の種類、両親から教わったこととか聞かれた。
最後の方は、今までに恋人がいたかとか、好きな人がいるかとか聞かれたわ。
答える前にクリストファー様がエド様の頭を叩いたから答えられなかったけどね。
セルジオ様は何か考え込んでいるみいだったけど、その視線がわたしを見た。

「レティシア嬢……レティシアと呼んでも?」
「あっ、俺も!」
「はい」
「貴女のご両親の名前を教えて頂けますか?」
「両親ですか?父がオスカーで母がクローディアです」

両親の名前を聞いた三人は、穏やかでどこか泣きそうな顔をした。
どうしてそんな顔をするの?

「……間違いないようですね。エドアルド……貴方の思いを知っていますが、無理強いはいけませんよ」
「分かっている。ただ……邪魔が入りそうだからな。手段は選べない」
「選んであげなさい」

わたしは、エド様とセルジオ様の会話の意味が分からず困惑してしまった。
クリストファー様は、なにやら顔を引き吊らせているから分かっているのかな?
目が合うと口パクで何か伝えようとしている。
え~と、に…げ…お?

「レティ」
「はい!?」
「クリストファーと見つめ合って何をしているのかな?」
「へ!?」「ゲッ!?」
「ニャ!」
「おや」

ど、どどどどうして怒ってるの!
笑ってるのに笑ってない!
何かヒヤッとする!
あっ!ルーナがセルジオ様の肩に逃げた!薄情者!
クリストファー様も真っ青に!?
わたしがあわあわしていたら、ひとり変わらないセルジオ様が助け船を出してくれた。

「団長、レティシアとルーナは疲れたでしょうから、話の続きは明日にしませんか?」
「…そうだな」
「クリストファーは残って報告を」
「りょ、了解!」

エド様が元に戻った。
ホッとしたけど、良く考えたらこの後もエド様と一緒に行動するわけで……つまり?

「行こうか」
「は、はい」

考えが纏まる前に、エド様がわたしの手を引いて、挨拶もそこそこに部屋を出た。
ちなみにそのときのエド様の笑顔はいつも通り綺麗で、でもやっぱりいつもと違いヒヤッとしました。

「お気をつけて」
「頑張れ~」

セルジオ様、クリストファー様……わたしはいったい何に気をつけて、何を頑張れば良いのですか?


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