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小話2~○○の日記~
最近、彼が変なんです。
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おはようございます。
私はフェリーチェです。
今、朝の身仕度中で鏡を見てるよ。
数ヵ月前、ベイリー家のメイド長と話した後に胸がチクッとして、その時は特に何ともなかったけど数日たった頃、着替えの時に胸にアザみたいなのができてたの。
どこかでぶつけたのかと思って、治癒魔法を使ったけど変わらなくて、『復元』でもダメだったから、オリビアに聞いてみたけど分からないみたい。
お母様たちにも聞いたけど分からなくて、恥ずかしかったけどアルに聞いてみたの。
でも、あの時のアルは変だったんだよ。
アザを見て何か考えてたと思ったら、急に顔が真っ赤になって転移で消えちゃったから、慌てて念話したの。
{アル!どうしたの?具合悪いの?}
{な、ななな何でもない!ちょっと、頭冷して冷静にならないといけないだけ!だから何でもないよ!}
念話を一方的に切られちゃった。
ますます訳が分からなくて、ずっと黙って見ていたガイに聞こうとしたら、何か悟った目というか孫やペットを見るような目をしてて、とにかくガイも変だったよ。
アザの事を聞いても、アルに教えてもらえって言うだけだし、結局アルが戻ってから聞いたら、またいなくなっちゃった。
それからも、何度か聞いてみたけど、その度に逃げられてダメ。
ここは、魔法に詳しいお父様と年長者組のルイスさんに聞いてみたら、こそこそ話し出しちゃった。
しばらく待ってたら、あの時のガイと同じ目をしてたの。
「フェリーチェ、それは証しみたいなものですから心配ありませんよ」
「証し?何のですか?」
「選ばれた証だ。アルは何も言わなかったか?」
「聞いたけど、いつも顔を真っ赤にして逃げちゃうの。ガイも知ってるみたいなのに教えてくれないし」
私がおもわず剥れていると、2人に頭を撫でられちゃった。
「アルベルトは今、大人の階段を登っているんですよ」
「そのうち、元に戻るさ」
「大人の階段?でもアルはどっちかって言うとお爺ちゃん……ハッ!今のアルに言わないで!」
「「ブハッ……お爺……」」
私が必死にお願いしてるのに、笑い過ぎだよ!
それに、ルイスさんだって……ぎゃ!今、ルイスさんから冷気が!?
「は、話を聞いてくれてありがとう!帰るね!」
私は急いで転移で逃げたよ!
でも戻ったら戻ったで、今度はアルが待ち構えててビックリしちゃった。
しかも、何か怒ってる?
「アル?何してるの?」
「それは僕のセリフだと思うよ?フェリは何してるの?まさか、僕以外の男に肌を見せたりしてないよね?」
「……お父様とルイスさんだよ?」
「父様は百歩譲ってギリギリ許せるかもしれないけど、ルイスはダメ」
「え~……だって、アルがアザについて教えてくれないから!」
「そのアザは僕のつがっ…………やっぱり言えないよ――!」
私に怒ってた筈のアルが、また逃げちゃった。
それにしても、つがって何だろ?
結局分からなかったな。
こうなったら……気にしないでおこ~っと。
別に害があるわけじゃなさそうだしね。
その日から、私は気にしないようにしたんだけど、アルは相変わらず変でした。
私はフェリーチェです。
今、朝の身仕度中で鏡を見てるよ。
数ヵ月前、ベイリー家のメイド長と話した後に胸がチクッとして、その時は特に何ともなかったけど数日たった頃、着替えの時に胸にアザみたいなのができてたの。
どこかでぶつけたのかと思って、治癒魔法を使ったけど変わらなくて、『復元』でもダメだったから、オリビアに聞いてみたけど分からないみたい。
お母様たちにも聞いたけど分からなくて、恥ずかしかったけどアルに聞いてみたの。
でも、あの時のアルは変だったんだよ。
アザを見て何か考えてたと思ったら、急に顔が真っ赤になって転移で消えちゃったから、慌てて念話したの。
{アル!どうしたの?具合悪いの?}
{な、ななな何でもない!ちょっと、頭冷して冷静にならないといけないだけ!だから何でもないよ!}
念話を一方的に切られちゃった。
ますます訳が分からなくて、ずっと黙って見ていたガイに聞こうとしたら、何か悟った目というか孫やペットを見るような目をしてて、とにかくガイも変だったよ。
アザの事を聞いても、アルに教えてもらえって言うだけだし、結局アルが戻ってから聞いたら、またいなくなっちゃった。
それからも、何度か聞いてみたけど、その度に逃げられてダメ。
ここは、魔法に詳しいお父様と年長者組のルイスさんに聞いてみたら、こそこそ話し出しちゃった。
しばらく待ってたら、あの時のガイと同じ目をしてたの。
「フェリーチェ、それは証しみたいなものですから心配ありませんよ」
「証し?何のですか?」
「選ばれた証だ。アルは何も言わなかったか?」
「聞いたけど、いつも顔を真っ赤にして逃げちゃうの。ガイも知ってるみたいなのに教えてくれないし」
私がおもわず剥れていると、2人に頭を撫でられちゃった。
「アルベルトは今、大人の階段を登っているんですよ」
「そのうち、元に戻るさ」
「大人の階段?でもアルはどっちかって言うとお爺ちゃん……ハッ!今のアルに言わないで!」
「「ブハッ……お爺……」」
私が必死にお願いしてるのに、笑い過ぎだよ!
それに、ルイスさんだって……ぎゃ!今、ルイスさんから冷気が!?
「は、話を聞いてくれてありがとう!帰るね!」
私は急いで転移で逃げたよ!
でも戻ったら戻ったで、今度はアルが待ち構えててビックリしちゃった。
しかも、何か怒ってる?
「アル?何してるの?」
「それは僕のセリフだと思うよ?フェリは何してるの?まさか、僕以外の男に肌を見せたりしてないよね?」
「……お父様とルイスさんだよ?」
「父様は百歩譲ってギリギリ許せるかもしれないけど、ルイスはダメ」
「え~……だって、アルがアザについて教えてくれないから!」
「そのアザは僕のつがっ…………やっぱり言えないよ――!」
私に怒ってた筈のアルが、また逃げちゃった。
それにしても、つがって何だろ?
結局分からなかったな。
こうなったら……気にしないでおこ~っと。
別に害があるわけじゃなさそうだしね。
その日から、私は気にしないようにしたんだけど、アルは相変わらず変でした。
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