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◆付き合ってる
お土産
しおりを挟む「お土産」
そう言って恋人が渡してきた箱には北の名産と書かれていた。僕はお礼を言うより先に、消費期限を確認した。そこには一昨日の日付が書かれている。
「なんで君は毎回日持ちのしないものを買ってくるんだ。これもどうせまた初日に買ったんだろう。最終日に買えばいいのに。自分の旅程が頭に入ってないの? 日数計算出来ない?」
「食べないの?」
「食べないよ。お腹を壊してしまう」
食べ物を粗末にするのはよろしくないけれど、消費期限が過ぎてしまっていては仕方がない。これはゴミ箱行きだ。ちゃんと捨てておかないと彼は「まだ食べられる気がする」なんて言って自分で食べてしまうし。
「本当、なんでいつもこういうものを買ってくるんだ。僕だってたまには美味しいものを食べてみたいよ」
「一緒に現地で食べようって言わせたいからだけど?」
「もっと普通に誘ってくれ」
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