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◆付き合ってる
爪切り大好き少年
しおりを挟むやあ、僕はスラッジ。幼稚園の頃にサンタ(親)にクリスマスには爪切りが欲しいという手紙を書いたような人間だよ。
爪切りが大好きで大好きで、気が付けば血が出る寸前まで爪を切っているんだ。伸びた白い爪を見た時が一番興奮する瞬間だよ。
足の爪の伸びる速度については意義を唱えたい。どうして亀の歩みのように遅いんだろう。そんなじゃ足先なんて守れないよ。
でもまあ滅多に切れないプレミアム感があるのも良いとも思う。きっと足の爪は高級品なんだね。
そんな僕の夢は恋人の爪を切ることだ。自分の爪だとついつい毎日切ってしまうから大物(長い爪)を切る達成感があまりにも薄いんだ。
そんなこんなで僕は最近できた恋人に、幼稚園の頃に親(サンタ)からもらった爪切りを片手に意気揚々と爪を切ってあげるよと話しかけた。
ところが、恋人の爪は全く伸びてはいなかった。しかも爪先は妙にぎざぎざとしていてとても爪切りでちゃんと切ったようには見えない。極めつけに、爪が短くなりすぎて血が出ている個所すらあった。
恋人はストレスを感じると爪を噛む人だった。お陰で恋人の指先はいつもボロボロなのだと。僕は膝から崩れ落ちた。
「爪なら僕が切るから、お願いだから噛まないで」
僕は恋人の手を握りしめ泣きながら頼んだ。
あまりにもショックで僕は膝をついたままでぼろぼろと泣いていた。こんな酷いことってないだろう。
「そんなに俺のこと……」
恋人はしゃがみ込み、僕を抱きしめてくれた。
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