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第3章
第251話 イーモ協賛金
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「いや、旅程が伸びてるんだから、多少余裕持っていた方が良いよ。」
「そうでござるかぁ?」
ユリウスは、ちょっと不満げだ。そもそも芋が売られているか、まだ確認がとれていないのだが。まあ何とかなるだろうから良いか。
俺は、銀貨を一枚取り出した。
「じゃあ、俺も銀貨一枚。ユリウスも一枚にしておきなよ。」
「マーカス氏ィ~。」
パァ~っと表情を明るくするユリウス。ぬっと、マーギットさんの手が伸びて来た。
「我も銀貨一枚出すである。だから、ユリウスも銀貨一枚にして残りの銀貨はしまうである。」
「兄上~。」
ジョセフィン、トマソン、デリックさんも銀貨を一枚ずつ出した。
その金額を芋の購入資金と調理費用として、商業ギルドに依頼を出そう。
「芋‥‥ですか?」
商業ギルドの窓口の職員が目をパチパチとさせた。まあ、雪に嵌った馬車の救助要請の次が芋だからな。関連とか考えたら混乱するかもしれない。
「焼いて熱々の芋を、雪の中頑張っている冒険者達に配りたいんだ。食糧になるが、食べる前だったら懐に入れて暖をとることができるからね。この金額で出来る範囲で、になるから。知り合いの冒険者にだけになっちゃうと思うけど。」
「まあ!それは良いアイデアですね!」
ギルド職員の表情が明るくなった。そしてチラリとカウンターの奥に目をやった。
「ちょっと相談して来ますからお待ち下さい。」
そう言って、席を立って、ギルド長室に入って行ったように見えた。
「え‥‥? なんでギルド長のところに?」
もしかして、街の外の人間が何かやろうとすると面倒な手続きが必要なんだろうか。
そんな事を考えながら待っていたら、職員がニコニコして戻って来た。
「お待たせいたしました。お伺いしたいのですが、そのアイデアを他の人にも共有してもよろしいでしょうか?」
「え、芋のこと?」
聞き返すと頷いたので、俺は念の為ユリウスの顔を見た。ユリウスは、きりっと眉毛を吊り上げ凛々しい顔をして手袋をした左手上げてポーズを取った。良いってことで良いな?
「他の人に知らせるのは構いません。」
「ありがとうございます!それでしたら当商業ギルドが『応援イベント』として立ち上げます。具体的に言いますと、他の方達にも協賛金を募ります。
ギルド長もポケットマネーを出すそうです。それにより調理費用分の負担が分散されるので、出資分にたいして多くの焼き芋を得ることができるというわけです。」
「おお。」
「イーモ祭りでござる!」
ユリウスは嬉しそうにキョロキョロと皆の顔を見回した。トマソンとデリックさんがポンとユリウスの背中を叩いた。
商業ギルドがこれほど乗ってくれたのは、街の住民でない馬車隊で立ち寄った多くの冒険者が、緊急依頼で寒い雪の中で活動していることを考えてのことだったようだ。
管轄が冒険者ギルドとなるので、報酬等を支払うのが色々難しいが、食事等の面でフォローしようという案が出ていたのだそうだ。
取り急ぎ、俺達が依頼した芋を準備しつつ、平行して協賛金を募るのそうだ。
「イーモ!イーモ!」
数十分待って、俺達の依頼分として優先的に準備してくれたホカホカの芋を受け取って、ユリウスは嬉しそうだ。
大きな麻袋3つ分に焼きたての芋がぎっしりと入っている。
銀貨6枚分にしてはどう見てもかなり多いのだが、最終的に冒険者に配る目的の物だ。ロアン君達とラドロ達に配り終えたら他の冒険者にも配ればよいかと、渡された分をそのまま受け取って来た。
「そうでござるかぁ?」
ユリウスは、ちょっと不満げだ。そもそも芋が売られているか、まだ確認がとれていないのだが。まあ何とかなるだろうから良いか。
俺は、銀貨を一枚取り出した。
「じゃあ、俺も銀貨一枚。ユリウスも一枚にしておきなよ。」
「マーカス氏ィ~。」
パァ~っと表情を明るくするユリウス。ぬっと、マーギットさんの手が伸びて来た。
「我も銀貨一枚出すである。だから、ユリウスも銀貨一枚にして残りの銀貨はしまうである。」
「兄上~。」
ジョセフィン、トマソン、デリックさんも銀貨を一枚ずつ出した。
その金額を芋の購入資金と調理費用として、商業ギルドに依頼を出そう。
「芋‥‥ですか?」
商業ギルドの窓口の職員が目をパチパチとさせた。まあ、雪に嵌った馬車の救助要請の次が芋だからな。関連とか考えたら混乱するかもしれない。
「焼いて熱々の芋を、雪の中頑張っている冒険者達に配りたいんだ。食糧になるが、食べる前だったら懐に入れて暖をとることができるからね。この金額で出来る範囲で、になるから。知り合いの冒険者にだけになっちゃうと思うけど。」
「まあ!それは良いアイデアですね!」
ギルド職員の表情が明るくなった。そしてチラリとカウンターの奥に目をやった。
「ちょっと相談して来ますからお待ち下さい。」
そう言って、席を立って、ギルド長室に入って行ったように見えた。
「え‥‥? なんでギルド長のところに?」
もしかして、街の外の人間が何かやろうとすると面倒な手続きが必要なんだろうか。
そんな事を考えながら待っていたら、職員がニコニコして戻って来た。
「お待たせいたしました。お伺いしたいのですが、そのアイデアを他の人にも共有してもよろしいでしょうか?」
「え、芋のこと?」
聞き返すと頷いたので、俺は念の為ユリウスの顔を見た。ユリウスは、きりっと眉毛を吊り上げ凛々しい顔をして手袋をした左手上げてポーズを取った。良いってことで良いな?
「他の人に知らせるのは構いません。」
「ありがとうございます!それでしたら当商業ギルドが『応援イベント』として立ち上げます。具体的に言いますと、他の方達にも協賛金を募ります。
ギルド長もポケットマネーを出すそうです。それにより調理費用分の負担が分散されるので、出資分にたいして多くの焼き芋を得ることができるというわけです。」
「おお。」
「イーモ祭りでござる!」
ユリウスは嬉しそうにキョロキョロと皆の顔を見回した。トマソンとデリックさんがポンとユリウスの背中を叩いた。
商業ギルドがこれほど乗ってくれたのは、街の住民でない馬車隊で立ち寄った多くの冒険者が、緊急依頼で寒い雪の中で活動していることを考えてのことだったようだ。
管轄が冒険者ギルドとなるので、報酬等を支払うのが色々難しいが、食事等の面でフォローしようという案が出ていたのだそうだ。
取り急ぎ、俺達が依頼した芋を準備しつつ、平行して協賛金を募るのそうだ。
「イーモ!イーモ!」
数十分待って、俺達の依頼分として優先的に準備してくれたホカホカの芋を受け取って、ユリウスは嬉しそうだ。
大きな麻袋3つ分に焼きたての芋がぎっしりと入っている。
銀貨6枚分にしてはどう見てもかなり多いのだが、最終的に冒険者に配る目的の物だ。ロアン君達とラドロ達に配り終えたら他の冒険者にも配ればよいかと、渡された分をそのまま受け取って来た。
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