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第3章
第246話 トラブルに巻き込まれるのでは
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「す、すごいですね。商人さんと知り合いだなんて。」
皆が居る場所に戻る途中にロアン君が目をキラキラさせて言った。
「いや、さっき一度ギルドに寄った時にたまたま話をしたってだけだよ。でも、護衛対象の人に取り次いでもらえることになって良かった。」
「はい!助かりました。」
ロンウェルさんの宿泊先も教えてもらえて緊急の時は、商業ギルドを通さなくてもピエールさんに連絡をしてもらえると言ってもらえた。
緊急の連絡をする用事が発生しなかったとしても、依頼主の上司の立場の人からの印象が良くなるのは良い事だろうと思う。
「商業ギルドって、何だかもっと冷たい感じの所かと思ってました。冒険者ギルドの窓口より親切かも。」
「商業ギルドも場所によって色々だとは思うけど。冒険者ギルドは荒っぽい冒険者を相手にする事が多いから、窓口の職員さんも厳しいことが多いかな。」
「ああ、それです!何だか、冒険者ギルドは厳しい雰囲気なんです!」
ロアン君がそういうと、ローレ嬢とデヴィン君も頷いた。
「まあ、失礼な態度とかとったら厳しくされるよ?」
最初に彼らを冒険者ギルドの窓口の前で見かけた時の事を思い出して言うと、「あー‥‥。」とロアン君が気まずそうな顔をした。
「‥‥そうでした。‥‥冒険者は舐められたら下に見られるってよく言われてて。窓口でも強気に出なくちゃって思って‥‥。」
「強気の方向性を間違ってたんだね。嫌な態度を取られて、機嫌良くする人はあまりいないよ。」
「でも‥‥、だったら舐められないようにするにはどうしたらよいですか?」
「自信を持って、下手に出ないように気をつけるくらいで良いんじゃない?
後はちゃんと相手の様子も観察することだね。」
「わかりました!気をつけます!」
ロアン君が元気に返事をした。大丈夫かな。
お兄さんのラドロが冒険者なんだから、ラドロに指導を受けたら良いんじゃないのか?‥‥ラドロも最初の態度は良くなかったけどね。
「そういえば、目的地はネーダベルクなんだっけ。その後はどうするか決まってるの?」
彼らはちょっと危なっかしい所もあるから可能であれば、暫くはラドロ達と同行したら安心なんじゃないかと思う。
ただ、ラドロ達も護衛途中なんだけどね。
ラドロ達のパーティの護衛依頼が終わった辺りで、合流してみてはと話して見た。
ロアン君達は興味深そうに頷いていた。
「そうですね!ちょっと兄と話してみます!」
ロアン君達はお互い顔を見合わせて明るい顔をして微笑み合っていた。
ラドロ側の都合もあるかもしれないけど、良い方向にまとまると良いな。
ロアン君達は、本格的な冒険者を目指して活動しているというより、学園入学前の費用稼ぎだ。多分入学後も活動はするんだろうけど。
本気で冒険者活動で生活をしていこうという訳じゃないから、他の先輩冒険者達から見たら「腰掛け」と思われて親身に指導はしてもらえない可能性がある。
だから、ラドロ達が気にかけてくれたらなと思うんだよね。
冒険者ギルドへ戻る途中で、そんな話をしてながら歩いていたら、少し先の方の様子を見に行っていたユリウスが戻って来て興奮気味に言った。
「あっちで何か騒ぎがあったみたいでござるよ!衛兵を呼ぶって言ってたでござる。」
「騒ぎ?」
ユリウスが駆けてきた方向を見ると、何人かの人達が走って行くのが見えた。そして、人が怒鳴るような声が響いた。
行ってみようと一歩踏み出すと、ジョセフインが難色を示した。
「トラブルに巻き込まれるのでは。」
「遠巻きに見る程度なら問題ないだろう?」
最近色々トラブル続きだから,ジョセフィンが懸念するのも判らなくはないけれどね。
「あれって合図じゃないか?」
トマソンが指差した方向を見ると、雪が吹き上がって舞落ちてくるところだった。あれって除雪魔導士の合図では?
「除雪魔導士がトラブってるのか?旅団の人かもしれないぞ。」
俺がそう言うとジョセフィンもギョッとして心配げに雪が舞った先を見つめた。
「とにかく様子を見に行こう。」
俺達は、騒ぎがあったらしい方向に足を早めた。
皆が居る場所に戻る途中にロアン君が目をキラキラさせて言った。
「いや、さっき一度ギルドに寄った時にたまたま話をしたってだけだよ。でも、護衛対象の人に取り次いでもらえることになって良かった。」
「はい!助かりました。」
ロンウェルさんの宿泊先も教えてもらえて緊急の時は、商業ギルドを通さなくてもピエールさんに連絡をしてもらえると言ってもらえた。
緊急の連絡をする用事が発生しなかったとしても、依頼主の上司の立場の人からの印象が良くなるのは良い事だろうと思う。
「商業ギルドって、何だかもっと冷たい感じの所かと思ってました。冒険者ギルドの窓口より親切かも。」
「商業ギルドも場所によって色々だとは思うけど。冒険者ギルドは荒っぽい冒険者を相手にする事が多いから、窓口の職員さんも厳しいことが多いかな。」
「ああ、それです!何だか、冒険者ギルドは厳しい雰囲気なんです!」
ロアン君がそういうと、ローレ嬢とデヴィン君も頷いた。
「まあ、失礼な態度とかとったら厳しくされるよ?」
最初に彼らを冒険者ギルドの窓口の前で見かけた時の事を思い出して言うと、「あー‥‥。」とロアン君が気まずそうな顔をした。
「‥‥そうでした。‥‥冒険者は舐められたら下に見られるってよく言われてて。窓口でも強気に出なくちゃって思って‥‥。」
「強気の方向性を間違ってたんだね。嫌な態度を取られて、機嫌良くする人はあまりいないよ。」
「でも‥‥、だったら舐められないようにするにはどうしたらよいですか?」
「自信を持って、下手に出ないように気をつけるくらいで良いんじゃない?
後はちゃんと相手の様子も観察することだね。」
「わかりました!気をつけます!」
ロアン君が元気に返事をした。大丈夫かな。
お兄さんのラドロが冒険者なんだから、ラドロに指導を受けたら良いんじゃないのか?‥‥ラドロも最初の態度は良くなかったけどね。
「そういえば、目的地はネーダベルクなんだっけ。その後はどうするか決まってるの?」
彼らはちょっと危なっかしい所もあるから可能であれば、暫くはラドロ達と同行したら安心なんじゃないかと思う。
ただ、ラドロ達も護衛途中なんだけどね。
ラドロ達のパーティの護衛依頼が終わった辺りで、合流してみてはと話して見た。
ロアン君達は興味深そうに頷いていた。
「そうですね!ちょっと兄と話してみます!」
ロアン君達はお互い顔を見合わせて明るい顔をして微笑み合っていた。
ラドロ側の都合もあるかもしれないけど、良い方向にまとまると良いな。
ロアン君達は、本格的な冒険者を目指して活動しているというより、学園入学前の費用稼ぎだ。多分入学後も活動はするんだろうけど。
本気で冒険者活動で生活をしていこうという訳じゃないから、他の先輩冒険者達から見たら「腰掛け」と思われて親身に指導はしてもらえない可能性がある。
だから、ラドロ達が気にかけてくれたらなと思うんだよね。
冒険者ギルドへ戻る途中で、そんな話をしてながら歩いていたら、少し先の方の様子を見に行っていたユリウスが戻って来て興奮気味に言った。
「あっちで何か騒ぎがあったみたいでござるよ!衛兵を呼ぶって言ってたでござる。」
「騒ぎ?」
ユリウスが駆けてきた方向を見ると、何人かの人達が走って行くのが見えた。そして、人が怒鳴るような声が響いた。
行ってみようと一歩踏み出すと、ジョセフインが難色を示した。
「トラブルに巻き込まれるのでは。」
「遠巻きに見る程度なら問題ないだろう?」
最近色々トラブル続きだから,ジョセフィンが懸念するのも判らなくはないけれどね。
「あれって合図じゃないか?」
トマソンが指差した方向を見ると、雪が吹き上がって舞落ちてくるところだった。あれって除雪魔導士の合図では?
「除雪魔導士がトラブってるのか?旅団の人かもしれないぞ。」
俺がそう言うとジョセフィンもギョッとして心配げに雪が舞った先を見つめた。
「とにかく様子を見に行こう。」
俺達は、騒ぎがあったらしい方向に足を早めた。
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