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第2章
第42話 備える
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早朝の訓練室。獲ってきた魔黄金虫を見せると、トリー殿下は、凄く嬉しそうで、小さな子供のように興奮していた。
「うわ!手、くすぐったい!」
魔黄金虫を掌に乗せただけで、顔を上気させ、目を輝かせた。
教えた手順通りに、テイミングを試みる。
「はい、魔力美味しいよー。僕と友達になってね。」
自分の言葉で、魔黄金虫に話しかけ、魔力をおっかなびっくり注ぎ、魔力の量をあれこれ加減して、6回目でテイミングが成功した。
ぽわっと全身が白く光る魔黄金虫を見て、頭をバッとあげ、俺とジョセフィンの顔を見た。
「これ、これって‥‥!できたの?テイミングできた?」
「出来てるよ。おめでとう!」
「おめでとうございます。」
頷いてお祝いを言うと、嬉しそうに笑う。
「嬉しい!あ!名前!名前付けないと!えーと、えーと‥‥コガネ‥‥一番目だから‥‥イチコガネ!」
「いい名前だな!」
俺が言うと、ぽっと頬を染めて嬉しそうに笑った。ジョセフィンは、「なんだかセンス似てますね」なんて言っている。
その日はテイミングだけだったがサンコガネまで名付ける事ができた。
トリー殿下は自室でも続きをやりたがったが、魔黄金虫も魔獣の一種なので、テイミングしていない魔黄金虫は持たせられないから、名付けた3匹分だけを虫かごに入れて渡す事にした。
綺麗な布のカバー付き。使用人が掃除に入って来ても、目立たないようにしてある。
定期的に魔力を与え、慣らして思ったところに飛ばせるように練習をしてもらう予定だ。
渡した虫かごを大事そうにかかえて、トリー殿下は自室に戻って行った。
魔黄金虫であんなに喜んでくれるなら、何か役立たせられないかと考える。
何時でも召還ができるようにしておくとか。何か有ったときとかにも、役立つかもしれない。
熟練度がずっと上がれば、魔法陣なしでも、召還できるようになるけど、今は魔法陣が必要だ。
魔法陣を身につけられないかな。
「ジョス、召還の魔法陣、最小サイズにしたらどのくらいの大きさにできるかな。ペンダントか腕輪とか‥‥。」
「‥‥まさか、腕から魔黄金虫を出すってことですか?」
「腕じゃなくてもいいし、魔黄金虫でなくてもいいんだけどさ。何か有った時に召還獣を呼び出せるようにしておければ、安心じゃないか?」
「‥‥今、俺の頭の中では、腕輪から大量の魔黄金虫が出て来て、敵対する何かに襲い掛かるような絵面が‥‥。とても恐ろしいんですが‥‥。」
「ありでしょ。あ、魔蜂って王都で手に入れられないかな。小さいサイズの。」
「一体何に備えてるんですか?」
ジョセフィンは、また俺が何か変なことをやり始めたって、顔をしているけど、ちょっとした事でも身を守る手段になるなら、試してもいいと思うんだよね。
トリー殿下に会ったとき、部屋を抜け出して来たって言っていたけど、正直、二回目に来るときには、誰か心配して一緒に付いてくるかと思ったんだ。
ぴったり同伴してくるか、こっそり後をつけるとか。
でも、今まで何度も早朝にお茶会を開いているけど、いつもちゃんと?一人で抜け出して来ている。
それって、トリー殿下が実は抜け出すのが上手なのかもしれないけど、警備がザルってことだ。
信頼できる者が周囲にいないのかもしれない。
召還獣なら、制御さえできれば、裏切らない。魔黄金虫なんて、全然強くはないけど、何かのときに、助けを呼ぶとかくらいは出来るんじゃないかな。
「うわ!手、くすぐったい!」
魔黄金虫を掌に乗せただけで、顔を上気させ、目を輝かせた。
教えた手順通りに、テイミングを試みる。
「はい、魔力美味しいよー。僕と友達になってね。」
自分の言葉で、魔黄金虫に話しかけ、魔力をおっかなびっくり注ぎ、魔力の量をあれこれ加減して、6回目でテイミングが成功した。
ぽわっと全身が白く光る魔黄金虫を見て、頭をバッとあげ、俺とジョセフィンの顔を見た。
「これ、これって‥‥!できたの?テイミングできた?」
「出来てるよ。おめでとう!」
「おめでとうございます。」
頷いてお祝いを言うと、嬉しそうに笑う。
「嬉しい!あ!名前!名前付けないと!えーと、えーと‥‥コガネ‥‥一番目だから‥‥イチコガネ!」
「いい名前だな!」
俺が言うと、ぽっと頬を染めて嬉しそうに笑った。ジョセフィンは、「なんだかセンス似てますね」なんて言っている。
その日はテイミングだけだったがサンコガネまで名付ける事ができた。
トリー殿下は自室でも続きをやりたがったが、魔黄金虫も魔獣の一種なので、テイミングしていない魔黄金虫は持たせられないから、名付けた3匹分だけを虫かごに入れて渡す事にした。
綺麗な布のカバー付き。使用人が掃除に入って来ても、目立たないようにしてある。
定期的に魔力を与え、慣らして思ったところに飛ばせるように練習をしてもらう予定だ。
渡した虫かごを大事そうにかかえて、トリー殿下は自室に戻って行った。
魔黄金虫であんなに喜んでくれるなら、何か役立たせられないかと考える。
何時でも召還ができるようにしておくとか。何か有ったときとかにも、役立つかもしれない。
熟練度がずっと上がれば、魔法陣なしでも、召還できるようになるけど、今は魔法陣が必要だ。
魔法陣を身につけられないかな。
「ジョス、召還の魔法陣、最小サイズにしたらどのくらいの大きさにできるかな。ペンダントか腕輪とか‥‥。」
「‥‥まさか、腕から魔黄金虫を出すってことですか?」
「腕じゃなくてもいいし、魔黄金虫でなくてもいいんだけどさ。何か有った時に召還獣を呼び出せるようにしておければ、安心じゃないか?」
「‥‥今、俺の頭の中では、腕輪から大量の魔黄金虫が出て来て、敵対する何かに襲い掛かるような絵面が‥‥。とても恐ろしいんですが‥‥。」
「ありでしょ。あ、魔蜂って王都で手に入れられないかな。小さいサイズの。」
「一体何に備えてるんですか?」
ジョセフィンは、また俺が何か変なことをやり始めたって、顔をしているけど、ちょっとした事でも身を守る手段になるなら、試してもいいと思うんだよね。
トリー殿下に会ったとき、部屋を抜け出して来たって言っていたけど、正直、二回目に来るときには、誰か心配して一緒に付いてくるかと思ったんだ。
ぴったり同伴してくるか、こっそり後をつけるとか。
でも、今まで何度も早朝にお茶会を開いているけど、いつもちゃんと?一人で抜け出して来ている。
それって、トリー殿下が実は抜け出すのが上手なのかもしれないけど、警備がザルってことだ。
信頼できる者が周囲にいないのかもしれない。
召還獣なら、制御さえできれば、裏切らない。魔黄金虫なんて、全然強くはないけど、何かのときに、助けを呼ぶとかくらいは出来るんじゃないかな。
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