自作ゲームの世界に転生したかと思ったけど、乙女ゲームを作った覚えはありません

月野槐樹

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第7章

第458話 黒尽くめの行方

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『ポヨン』
「プニョン君、聞きたいことがあるんだけど。」
プニョン君に念話で話しかけたら、すぐに反応してくれた。念話でもポヨンポヨン言っているけど、言っている内容は何となくわかる。

『ポヨンポヨン?』
「あのね。蛙魔獣を沢山ダンジョンに落とした時があったでしょう?あの時、人も落ちてこなかった?」
『人ポヨン、罠ポヨン。』
「ダンジョンの罠と一緒って?うーん。あまり気にしてなかったんだね。」
『ポヨン』

黒尽くめの人がダンジョンに落ちて行ったかもしれないけど、ダンジョン内は普段からトラップがいっぱいだからね。落ちて行った後、また別のトラップでどこかに飛ばされているかもしれない。

「もうダンジョンの外に出ているかもね。どこかに飲まず食わずで閉じ込められているんじゃなければ良いかな。」

プニョンダンジョンはトラップメインで、浅い層なら魔獣もそんなに強くないし、いきなりダンジョンに入っちゃっても大丈夫なんじゃないかな。
黒尽くめだって悪の集団の一味なんだから、弱々じゃないはず。ヤンティス君達を脅かしたんだから、ちょっと位は大変な目に遭っちゃっても良いかなと思う。だけど、魔獣に食べられちゃったり飢えちゃったりはちょっと、って思うんだ。

「ダンジョンに落ちて行った事にすぐ気がついていたら捕まえられたかもしれないけど、悲惨な事になっちゃっているのも嫌だもんね。まあ、しょうがないかな。」
『人ポヨン?』
「え?ダンジョン内にいるか探そうかって?顔とかも全然わからないんだよ。」
『ポヨン、ポヨン』
「特徴?黒い服着てるんだけど…、ダンジョンに入っている他の冒険者だって黒いの着ている人いるからなぁ。」

黒い服を着ているからって全員が悪の集団とは限らないんだよね。

『ポヨン‥‥』
「うん、何か思いついたら頼むね。」

プニョン君が何か手伝いたそうだった。今度、何か作ってもらうとかしようかな。

結局、ヤンティス君とマイルズ君が言っていた黒尽くめの人物は実在したけど、今は何処にいるかわからないってことだ。

「あ、一応映像をコピーしておいて叔父様に渡しておこう。」

悪の集団の一味の証拠映像だもんね。もしかして既に捕まっている一味の中にいるかもしれない。

黒尽くめの人達がヤンティス君達を追いかけている場面を切り取って、手帳君で叔父様宛に送ることにした。

叔父様に映像を送ると、すぐに通信の魔道具を使って叔父様から連絡が来た。

『二人を脅かした奴らの映像だね。背格好が似ている奴がいないか探してみるよ。』
「ありがとう。もし捕まえたらヤンティス君達にごめんねって言って欲しいよ。‥‥ああ、でもヤンティス君達、領地に帰っちゃうんだった。」
『怖い目に遭ったのだから、直接は会いたくないんじゃないかな。』
「そうか。そうだね。」

ヤンティス君達はかなり怖かったみたいだし、あまり思い出したくないかもしれないよね。まあ、捕まってから考えれば良い事かな。


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