439 / 466
第7章
第439話 レイクサーペントの出処
しおりを挟む
「こわ。春先になって、蛙魔獣だらけになったらヤバ過ぎだよ。しかもさ、今までって冒険者ギルドの窓口だけで支部なかったんだよね。
ガリオンさんが来て,これから立ち上げるって話だから。
ガリオンさんが来たのって、温泉で村を発展させようっていう話の一環だよね。
冒険者ギルド支部ができる話もなかったら、ギルドの窓口だけでギルマスもいないわけだし、村の中に魔獣が大量発生なんていう事態に対応できなさそうじゃん。」
「企み、怖い!流石悪の総帥!」
ラルフ君とロルフ君がちょっとわざとっぽく身震いした。
「そうか。僕達、というか母様達が来るって思ってなかったってことか。」
「そうそう。例年通りな感じだったら、春先に温かくなってきて蛙魔獣大量発生の流れだったんだよね。」
集会場でテーブルボールをしていた村の人達とか、お祭りの時の人達が、蛙魔獣に襲われてたかもしれない。
それと、サミュエル君達みたいな、貴族家の人達もか。
確かに、嫌がらせレベルじゃじゃすまなかったのかも。
村の人が逃げ惑う。その後ろを、蛙魔獣を持った悪の集団が「イー!」って言いながら追いかけ回すんだ。
そうしてその後ろで悪の総帥が高笑いするのか、なんて恐ろしい計画なんだ。
ラオウル君が首を傾げた。
「でもさ。村で問題が起きて、領主家が責任を追求されてたかもってこと?そうなったとき、どうして、村があの男爵のものになるの?」
「魔獣が一杯で問題がある村なんて要らないって、領主家が手放せば、近くの領地を持った貴族家が貰えるって思ったんじゃないのかな。
たまにあるよ。魔獣溢れでダンジョンを管理できないとか。」
「‥‥辺境伯家の騎士団が、お手上げってなった魔獣を、男爵家の騎士団が倒せるのかね‥‥。」
「‥‥そうだよねぇ。蛙魔獣どころか、レイクサーペントも出たんだよね。」
「レイクサーペントはやばそうだよね。まあ、ガリオンさんと辺境伯と騎士団が来てあっさり討伐されたみたいだけど。」
「あまり時間かけずに討伐してたから、大した事ないと思ったのかもね。あのレイクサーペントの頭だけ見ても、凄く大きかったのに。」
ラルフ君達の推測では、もしも、討伐したレイクサーペントの頭を、ユガーランの湖岸だけでなくて、アタムスンまで運んで披露してたら、
魔獣を村にばらまいて、村が手に入るなんて発想はしなかったんじゃないかということだった。
「レイクサーペント見ちゃったら、蛙魔獣くらいでビビるわけないって思ったんじゃないかな。」
「どうかなぁ。冒険者を雇えば良いって考えてたかもよ。」
「発想が斜め上そうな感じだもんね。」
ギルベルト君とラオウル君は、ちょっと違う意見。
「オタマジャクシ魔獣だってさ、バラまいて、もしも思い通りに村が手に入ったとしても、その後退治が必要とか考えていなさそう。」
「それは言えてるかも。」
そんな話をしていたら、ふとギルベルト君がハッとした。
「ねえ。‥‥もしかして、レイクサーペントも、マカロ男爵が?」
「‥‥いやいや、それは難しそうじゃない?」
なんと、マカロ男爵は、オタマジャクシバラまきの黒幕の疑いだけでなく、レクサーペンと放流疑惑まで出てしまったようだ。
どうしよう。レイクサーペントを呼んだのはプニョン君なのに。冤罪になっちゃうよ。
「レイクサーペントを人の手でユガー湖に運び込むのは無理じゃない?」
「うーん。そうなんだよね。魔獣寄せの呪石とかつかったとしたって、何処から呼ぶのかって話になっちゃうし。」
冤罪はどうなんだろうと思いながら、違う意見を言ってみた。
そうしたら僕の意見も特に否定はされなかった。
「やっぱり、湖の底がダンジョンと繋がってて、ダンジョンからレイクサーペントが出て来たっていう説の方が信憑性があるかな。
ほら、ダンジョンの入り口のところに居た冒険者達だって湖から出て来てたよね。」
「トラップはありそうだよねぇ。」
ガリオンさんが来て,これから立ち上げるって話だから。
ガリオンさんが来たのって、温泉で村を発展させようっていう話の一環だよね。
冒険者ギルド支部ができる話もなかったら、ギルドの窓口だけでギルマスもいないわけだし、村の中に魔獣が大量発生なんていう事態に対応できなさそうじゃん。」
「企み、怖い!流石悪の総帥!」
ラルフ君とロルフ君がちょっとわざとっぽく身震いした。
「そうか。僕達、というか母様達が来るって思ってなかったってことか。」
「そうそう。例年通りな感じだったら、春先に温かくなってきて蛙魔獣大量発生の流れだったんだよね。」
集会場でテーブルボールをしていた村の人達とか、お祭りの時の人達が、蛙魔獣に襲われてたかもしれない。
それと、サミュエル君達みたいな、貴族家の人達もか。
確かに、嫌がらせレベルじゃじゃすまなかったのかも。
村の人が逃げ惑う。その後ろを、蛙魔獣を持った悪の集団が「イー!」って言いながら追いかけ回すんだ。
そうしてその後ろで悪の総帥が高笑いするのか、なんて恐ろしい計画なんだ。
ラオウル君が首を傾げた。
「でもさ。村で問題が起きて、領主家が責任を追求されてたかもってこと?そうなったとき、どうして、村があの男爵のものになるの?」
「魔獣が一杯で問題がある村なんて要らないって、領主家が手放せば、近くの領地を持った貴族家が貰えるって思ったんじゃないのかな。
たまにあるよ。魔獣溢れでダンジョンを管理できないとか。」
「‥‥辺境伯家の騎士団が、お手上げってなった魔獣を、男爵家の騎士団が倒せるのかね‥‥。」
「‥‥そうだよねぇ。蛙魔獣どころか、レイクサーペントも出たんだよね。」
「レイクサーペントはやばそうだよね。まあ、ガリオンさんと辺境伯と騎士団が来てあっさり討伐されたみたいだけど。」
「あまり時間かけずに討伐してたから、大した事ないと思ったのかもね。あのレイクサーペントの頭だけ見ても、凄く大きかったのに。」
ラルフ君達の推測では、もしも、討伐したレイクサーペントの頭を、ユガーランの湖岸だけでなくて、アタムスンまで運んで披露してたら、
魔獣を村にばらまいて、村が手に入るなんて発想はしなかったんじゃないかということだった。
「レイクサーペント見ちゃったら、蛙魔獣くらいでビビるわけないって思ったんじゃないかな。」
「どうかなぁ。冒険者を雇えば良いって考えてたかもよ。」
「発想が斜め上そうな感じだもんね。」
ギルベルト君とラオウル君は、ちょっと違う意見。
「オタマジャクシ魔獣だってさ、バラまいて、もしも思い通りに村が手に入ったとしても、その後退治が必要とか考えていなさそう。」
「それは言えてるかも。」
そんな話をしていたら、ふとギルベルト君がハッとした。
「ねえ。‥‥もしかして、レイクサーペントも、マカロ男爵が?」
「‥‥いやいや、それは難しそうじゃない?」
なんと、マカロ男爵は、オタマジャクシバラまきの黒幕の疑いだけでなく、レクサーペンと放流疑惑まで出てしまったようだ。
どうしよう。レイクサーペントを呼んだのはプニョン君なのに。冤罪になっちゃうよ。
「レイクサーペントを人の手でユガー湖に運び込むのは無理じゃない?」
「うーん。そうなんだよね。魔獣寄せの呪石とかつかったとしたって、何処から呼ぶのかって話になっちゃうし。」
冤罪はどうなんだろうと思いながら、違う意見を言ってみた。
そうしたら僕の意見も特に否定はされなかった。
「やっぱり、湖の底がダンジョンと繋がってて、ダンジョンからレイクサーペントが出て来たっていう説の方が信憑性があるかな。
ほら、ダンジョンの入り口のところに居た冒険者達だって湖から出て来てたよね。」
「トラップはありそうだよねぇ。」
2
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~
ma-no
ファンタジー
神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。
その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。
世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。
そして何故かハンターになって、王様に即位!?
この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。
注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。
R指定は念の為です。
登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。
「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。
一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。
異世界王女に転生したけど、貧乏生活から脱出できるのか
片上尚
ファンタジー
海の事故で命を落とした山田陽子は、女神ロミア様に頼まれて魔法がある世界のとある国、ファルメディアの第三王女アリスティアに転生!
悠々自適の贅沢王女生活やイケメン王子との結婚、もしくは現代知識で無双チートを夢見て目覚めてみると、待っていたのは3食草粥生活でした…
アリスティアは現代知識を使って自国を豊かにできるのか?
痩せっぽっちの王女様奮闘記。

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。

グライフトゥルム戦記~微笑みの軍師マティアスの救国戦略~
愛山雄町
ファンタジー
エンデラント大陸最古の王国、グライフトゥルム王国の英雄の一人である、マティアス・フォン・ラウシェンバッハは転生者である。
彼は類い稀なる知力と予知能力を持つと言われるほどの先見性から、“知将マティアス”や“千里眼のマティアス”と呼ばれることになる。
彼は大陸最強の軍事国家ゾルダート帝国や狂信的な宗教国家レヒト法国の侵略に対し、優柔不断な国王や獅子身中の虫である大貴族の有形無形の妨害にあいながらも、旧態依然とした王国軍の近代化を図りつつ、敵国に対して謀略を仕掛け、危機的な状況を回避する。
しかし、宿敵である帝国には軍事と政治の天才が生まれ、更に謎の暗殺者集団“夜(ナハト)”や目的のためなら手段を選ばぬ魔導師集団“真理の探究者”など一筋縄ではいかぬ敵たちが次々と現れる。
そんな敵たちとの死闘に際しても、絶対の自信の表れとも言える余裕の笑みを浮かべながら策を献じたことから、“微笑みの軍師”とも呼ばれていた。
しかし、マティアスは日本での記憶を持った一般人に過ぎなかった。彼は情報分析とプレゼンテーション能力こそ、この世界の人間より優れていたものの、軍事に関する知識は小説や映画などから得たレベルのものしか持っていなかった。
更に彼は生まれつき身体が弱く、武術も魔導の才もないというハンディキャップを抱えていた。また、日本で得た知識を使った技術革新も、世界を崩壊させる危険な技術として封じられてしまう。
彼の代名詞である“微笑み”も単に苦し紛れの策に対する苦笑に過ぎなかった。
マティアスは愛する家族や仲間を守るため、大賢者とその配下の凄腕間者集団の力を借りつつ、優秀な友人たちと力を合わせて強大な敵と戦うことを決意する。
彼は情報の重要性を誰よりも重視し、巧みに情報を利用した謀略で敵を混乱させ、更に戦場では敵の意表を突く戦術を駆使して勝利に貢献していく……。
■■■
あらすじにある通り、主人公にあるのは日本で得た中途半端な知識のみで、チートに類する卓越した能力はありません。基本的には政略・謀略・軍略といったシリアスな話が主となる予定で、恋愛要素は少なめ、ハーレム要素はもちろんありません。前半は裏方に徹して情報収集や情報操作を行うため、主人公が出てくる戦闘シーンはほとんどありません。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しております。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

世界樹を暴走させたマッドサイエンティスト、死刑だけは嫌だとごねる!
アメノヒセカイ
ファンタジー
カクヨムにも掲載しております。
これは世界樹の花粉を浴びて老いることがなくなったラメッタと、捨て子として騎士団に拾われ生きてきたクレーエンが、一国の英雄となり、ともに生きると決めるまでの物語である!
<語句>
エアデ王国:クレーエン、ラメッタが住んでいた国。
バオム国:エアデ王国の従属国。魔王軍との前線を仕切る。資源がほとんどなく、魔王軍と戦うことでエアデ王国から支援を受けている。治安が悪い。
世界樹:人々に魔法を授けている。ラメッタが研究のために魔法薬をかけてから、魔法が大幅に弱体化してしまった。
ラメッタ:見た目は子供、中身は七十八才。老いることはない。魔法薬や魔道具の開発をする。己の好奇心を満たすためだけに世界樹に魔法薬をかけたとして死刑判決が出るのだが……。なお、魔王軍と戦うことで処刑が延期される約束を国王らとしている。
クレーエン:捨て子ゆえに騎士団に拾われて育てられたものの騎士団に正式に加入できず、しかしその強さゆえに騎士団の仕事を何度も手伝っていた。自身のことを強さから騎士団で面倒を見るしかない人間と考え、厄介者であると思っているが……。
バオム国の三姫:国王である父が前線に出ているため、三人で統治しているがほぼ機能していない。
長女ディーレ、次女ベリッヒ、三女チルカ。

目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる