自作ゲームの世界に転生したかと思ったけど、乙女ゲームを作った覚えはありません

月野槐樹

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第7章

第427話 久しぶりのユガーラン村

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ユガーラン村には二回行ったことがあるけど、一回目はレイクサーペントが現れて大騒ぎで、二回目はレイクサーペントの討伐ガ終わってお祭りになってたんだった。
普段のユガーラン村のイメージというのがあまりないかもしれない。一回目に行った時にレイクサーペントが現れる前までが、普段のユガーラン村なんだろうけど、
レイクサーペントのインパクトが強烈だったんだよね。

「角サーモンを焼いて売っているところが在ったかどうか覚えていないや。」
「そもそも、大量に獲れだしたのって、レイクサーペント討伐後なんじゃないのかな。」
「あ、それはあるかも。」

ユガー湖にはもともと角サーモンは生息していたけど、レイクサーペントが現れて岸の方に追い立てられていたから、大量に捕獲されたのかもしれない。
‥‥あれ?そうすると、時間が経ったらあまり獲れなくなっちゃいそうだなぁ。

「レイクサーペントが討伐されてから時間が経っちゃってるから、角サーモンはもうそんなに獲れないのかも。」
「そうなのかな~。」

ユガーラン村に向かっている間、角サーモンの話をずっとしていたら、ラオウル君が笑い出した。
「昼飯食べたばかりなのに、ずっと角サーモンの話している。」
「フフ、確かに‥‥。」
ギルベルト君が、それを聞いて吹き出した。
それから皆で暫く笑っていた。

ユガーラン村に到着すると、高台からユガー湖を見渡した。
湖岸の様子も見えたけれど、レイクサーペントが討伐された後のように沢山の人がいるわけではなかった。
それでもチラホラと人の姿はあった。
荷車が置いてあるから角サーモン狩りに来ている人達かもしれない。

ラルフ君は湖岸を見渡した後、僕達を振り返った。

「ダンジョンの入り口を見に行くってことで良いんだよね?それとも湖岸を見に行ってからにする?」
「ダンジョン見に行って時間が余ったらで良いんじゃない?」
「賛成~。」

ダンジョンの入り口方面は、湖の周りに沿って出来た遊歩道を歩いて、湖の反対側迄行くので結構距離がある。
往復の時間もだけど、着いた先がどうなっているか分からないので、当初の予定通り、ダンジョン方面に直行することにした。

ダンジョンの入り口に続く湖岸沿いの遊歩道に出る迄の途中、ユガーラン村の店などが建ち並ぶ通りを進む。
以前も通った道だ。
雰囲気は変わっていない気がする。
途中でラオウル君が通りの少し先を指差した。

「冒険者ギルドの建物、ちょっと変わったか?」

そう言われて指し示された先を見ると、冒険者ギルドの看板のある建物があったけど、確かに以前見た時とちょっと違うような気がした。
近くまで行って見ると、増築中みたいだった。
隣に何があったのか覚えていないんだけど、冒険者ギルドの建物として建設中らしい。それに関連するのか入り口部分のドアが前に見たときと違う感じになっていた。

もともと冒険者ギルドの支部じゃなくて窓口という位置づけらしくて小さい建物だったので、手狭になって増築したのかなと思ったけど、
ドアを変わったのは何か関係するんだろうか。

そんな事を考えていたら、ラルフ君とロルフ君が「ちょっと行ってくる」といって冒険者ギルド内に入っていった。

「ドアが変わったんだけど。」って訊きに行くのかなと思ったら、違ってた。
ダンジョンの情報とかを確認しに行ってくれたらしい。
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