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第7章
第398話 山の偵察
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部屋に戻ってから、プティと一緒にストレージルームに入った。
偵察君も出動させておこう。
ソファーの上にピョンとプティが飛び乗った。僕の肘のところにスリーッと頭を押し付けてきてから、脚を畳んで座る。
僕は軽くプティの頭を撫でてから、オタマジャクシ魔獣と蛙魔獣の検索から始めた。
村の裏手。川の近くに蛙魔獣発見。夜だからか、まだ寒いからかじっとしてる。
この辺りは、ちょうどカフェ裏の温泉水の用水路の水が流れて行く先あたりだ。
用水路から卵が流れて行ったやつだろうか。
「にゃーん。」
(蛙魔獣は食べられないにゃ。臭いにゃ。)
「そうだねぇ。」
発見したままでスルーしかけたんだけど、蛙魔獣ってもともとこの辺には居なかった魔獣だよね。見つけたら駆除した方がよいかな。
「えーと、どうしよう。燃やして火事になってもこまるし。このくらいの魔獣なら、小さい雷魔法でいけるかな。」
偵察君に電撃機能を追加してみようと改造を始めた。攻撃魔法は一瞬の魔力の出力が大きいから、偵察君だと魔力不足になっちゃう。
もっと大きめで魔力含有量が多い魔石を使おう。ボタン電池みたいなのが円盤みたいに飛んで行くのって面白くない?
「電撃君」はカメラ機能とかなく、偵察君が知らせた位置情報に飛んで行って電撃を浴びせるようにする。しかも、ヒュンって回転しながら飛んで行って、バチッとやっちゃうんだ。
「ヒューン!でバチッ!どうかなどうかな。」
バシュッ!
電撃君が蛙魔獣に命中!
蛙魔獣の身体がほんの少しだけ衝撃で揺れた。
‥‥シーン‥‥。
「どうなった?」
暗視モードだとちょっとわかりにくい。
ちょっと灯りを照らして、偵察君をズームアップ。蛙魔獣の背中に小さい穴が開いていた。どうやら電撃君がめり込んだみたいだ。
ギュイーン!ズバッ!
電撃君が無理矢理回転をして、蛙魔獣の背中から飛び出した。おおっー!えぐい!
めり込んだままだと、蛙魔獣の屍体が発見された時に電撃君を持って行かれちゃうからね。回収しておかないと。
思ったのとちょっと違うけど、駆除できているみたいなので、「電撃君」を量産して放ちつつ、偵察させていった。
川の中の卵とかオタマジャクシ魔獣とかがやっかいだ。
川の中に沈んでいたりしたら、見つけられない。一応、地面の上で、電撃を流すようにしておいたけど。
駆除した魔獣の位置情報はマップに記録しておく。
「‥‥あとは‥‥、崖の上とかを見に行ってみるか‥‥。」
フヨフヨと偵察君を崖の上まで飛ばして行く。
「にゃーん。」
プティが立ち上がって、ずいっと頭を擦りつけてきた。
僕はプティを抱っこして、背中にほっぺたを押し当てた。
「にゃーん‥‥。」
(気が進まないにゃ?)
「うーん‥‥。崖の上は調査してあるだろうから。何にも出て来ないと思うけど‥‥。」
偵察君から送られて来た映像に、調査した場所を示す杭みたいなのが映った。特にブルーシートとかで囲まれているわけじゃない。
ぼんやりと光るものがあった。映像をよせてみると小さい花が咲いていて、ほんのりと光っている。
「あれがヒカリネジマナ草かな。」
ーーーーヒカリネジマナ草ニャ。薬草茶にして飲むと魔力の回復が早くなるにゃ。ダンミルの方が美味しいニャ。
「やっぱりダンミルの方が好きなんだね。」
薬草の名前を確認してからプティを撫でた。
周辺に何か落ちている物とかがないか確認をしたけれど、特に何も見つからなかった。
調査した後だったらそうだよね。
偵察君も出動させておこう。
ソファーの上にピョンとプティが飛び乗った。僕の肘のところにスリーッと頭を押し付けてきてから、脚を畳んで座る。
僕は軽くプティの頭を撫でてから、オタマジャクシ魔獣と蛙魔獣の検索から始めた。
村の裏手。川の近くに蛙魔獣発見。夜だからか、まだ寒いからかじっとしてる。
この辺りは、ちょうどカフェ裏の温泉水の用水路の水が流れて行く先あたりだ。
用水路から卵が流れて行ったやつだろうか。
「にゃーん。」
(蛙魔獣は食べられないにゃ。臭いにゃ。)
「そうだねぇ。」
発見したままでスルーしかけたんだけど、蛙魔獣ってもともとこの辺には居なかった魔獣だよね。見つけたら駆除した方がよいかな。
「えーと、どうしよう。燃やして火事になってもこまるし。このくらいの魔獣なら、小さい雷魔法でいけるかな。」
偵察君に電撃機能を追加してみようと改造を始めた。攻撃魔法は一瞬の魔力の出力が大きいから、偵察君だと魔力不足になっちゃう。
もっと大きめで魔力含有量が多い魔石を使おう。ボタン電池みたいなのが円盤みたいに飛んで行くのって面白くない?
「電撃君」はカメラ機能とかなく、偵察君が知らせた位置情報に飛んで行って電撃を浴びせるようにする。しかも、ヒュンって回転しながら飛んで行って、バチッとやっちゃうんだ。
「ヒューン!でバチッ!どうかなどうかな。」
バシュッ!
電撃君が蛙魔獣に命中!
蛙魔獣の身体がほんの少しだけ衝撃で揺れた。
‥‥シーン‥‥。
「どうなった?」
暗視モードだとちょっとわかりにくい。
ちょっと灯りを照らして、偵察君をズームアップ。蛙魔獣の背中に小さい穴が開いていた。どうやら電撃君がめり込んだみたいだ。
ギュイーン!ズバッ!
電撃君が無理矢理回転をして、蛙魔獣の背中から飛び出した。おおっー!えぐい!
めり込んだままだと、蛙魔獣の屍体が発見された時に電撃君を持って行かれちゃうからね。回収しておかないと。
思ったのとちょっと違うけど、駆除できているみたいなので、「電撃君」を量産して放ちつつ、偵察させていった。
川の中の卵とかオタマジャクシ魔獣とかがやっかいだ。
川の中に沈んでいたりしたら、見つけられない。一応、地面の上で、電撃を流すようにしておいたけど。
駆除した魔獣の位置情報はマップに記録しておく。
「‥‥あとは‥‥、崖の上とかを見に行ってみるか‥‥。」
フヨフヨと偵察君を崖の上まで飛ばして行く。
「にゃーん。」
プティが立ち上がって、ずいっと頭を擦りつけてきた。
僕はプティを抱っこして、背中にほっぺたを押し当てた。
「にゃーん‥‥。」
(気が進まないにゃ?)
「うーん‥‥。崖の上は調査してあるだろうから。何にも出て来ないと思うけど‥‥。」
偵察君から送られて来た映像に、調査した場所を示す杭みたいなのが映った。特にブルーシートとかで囲まれているわけじゃない。
ぼんやりと光るものがあった。映像をよせてみると小さい花が咲いていて、ほんのりと光っている。
「あれがヒカリネジマナ草かな。」
ーーーーヒカリネジマナ草ニャ。薬草茶にして飲むと魔力の回復が早くなるにゃ。ダンミルの方が美味しいニャ。
「やっぱりダンミルの方が好きなんだね。」
薬草の名前を確認してからプティを撫でた。
周辺に何か落ちている物とかがないか確認をしたけれど、特に何も見つからなかった。
調査した後だったらそうだよね。
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