396 / 466
第7章
第396話 妄想の中の登場人物
しおりを挟む
「でも夕暮れしか出来ないってなると、もっとやりたいってなって、結局室内でやるようになっちゃうんじゃない?」
「そうかな。」
「昼間は、何にも光らないの?色も変わらない?」
「色が変わったのが判れば昼間でも外で出来るかなぁ。」
「良いと思うよ!」
そう言われて、光るボールをまた改造して、光らない時にラケットが当たると色だけが変わるようにしてみた。
出来上がったボールと、「光るボールゲーム」の案を叔父様に見てもらった。
「うーん。これは凄い魔道具だね‥‥。素晴らしいよ。ソーマ」
叔父様は凄く褒めてくれて、ボールだけでお部屋に置いておくと光るから、インテリアみたいにも置いておけるよって言っていた。
ラケットで叩くと色が変わるインテリア。ちょっとシュールかな。
「ソーマはここに来てから沢山遊びを考えついたね。皆と遊ぶのが楽しい?」
叔父様がポンポンと僕の頭を撫でた。
そうだね。ラルフ君達ともダンジョンマスター達とも遊ぶの楽しい!
あれこれ言いながら遊びを作って行くのも楽しいんだよね。
「うん!すっごく楽しい!」
「それは良かった。」
僕が頷いたら、叔父様がニコニコしていた。
「ああ、そういえばヒカリネジマナ草‥‥。レナードさんが買い取りに出したもののだったって聞いたよ。」
光るボールを見ていたら、ふと、ヒカリネジマナ草のことを思い出したので行って見た。同時に無精髭の旅人の事も思い出したけど、巨大蜂が出て来ちゃうから考えちゃ駄目!
叔父様は少しだけ眉を哀しげに歪めて頷いた。
「騎士に調査をお願いしたんだけど、噂になってしまったようだね。」
「レナードさんのお母さんが、周りに相談したから広まっちゃったって聞いたよ。」
「そうなんだよね‥‥。」
祭りの日のクラウスさんの行動の手がかりを探すつもりで事情聴取したら、大騒ぎになってしまったらしい。
エッダさんが取り調べだと言われて髭もじゃの人に連れて行かれそうになったことから、事情聴取は宿でやることになったみたいなんだけど、そのことで、返って噂が広がってしまって疑惑がもたれてしまうような結果になってしまったようだ。
「疑われている人がクラウスさんの同級生ばかりって、なんか微妙だよね。
クラウスさん、そこまで嫌われてる?ってなっちゃう。‥‥良い人かどうかは、わからないんだけど‥‥。
それならさぁ‥‥、悪の総帥とかがって言う方が、信憑性ありそうなのに。」
「悪の総帥?」
クラウスさんは最初に会ったとき、道案内の態度がイマイチだったので、第一印象は良くなかった。行方不明になったって聞いても、どこかうろうろしてるんだろうなって思ってあまり気にしてなかったんだ。
だからって、酷い目にあっちゃえとか思っていないし、同級生皆に嫌われる程じゃないんじゃないかと思う。「俺は貴族だ!」って態度の人って他にも沢山いるからね。
だから、疑われる人なら悪の総帥みたいな人じゃないのって思ったんだ。クラウスさんが行方不明になって、その後崖から落ちたとか聞いた頃に偵察君をあまりばらまいてなかったから、もう遅いかなって思ってたんだけど、今から探したら何か手がかり見つかるかな。
ブツブツ言っていたら叔父様
に訊き返された。
「悪の総帥は悪の集団のボスだよ。」
「悪の集団って‥‥、何かな?」
「えーとね‥‥。」
僕の妄想の中の登場人物です!って真面目に説明するのちょっと恥ずかしいかも!
「そうかな。」
「昼間は、何にも光らないの?色も変わらない?」
「色が変わったのが判れば昼間でも外で出来るかなぁ。」
「良いと思うよ!」
そう言われて、光るボールをまた改造して、光らない時にラケットが当たると色だけが変わるようにしてみた。
出来上がったボールと、「光るボールゲーム」の案を叔父様に見てもらった。
「うーん。これは凄い魔道具だね‥‥。素晴らしいよ。ソーマ」
叔父様は凄く褒めてくれて、ボールだけでお部屋に置いておくと光るから、インテリアみたいにも置いておけるよって言っていた。
ラケットで叩くと色が変わるインテリア。ちょっとシュールかな。
「ソーマはここに来てから沢山遊びを考えついたね。皆と遊ぶのが楽しい?」
叔父様がポンポンと僕の頭を撫でた。
そうだね。ラルフ君達ともダンジョンマスター達とも遊ぶの楽しい!
あれこれ言いながら遊びを作って行くのも楽しいんだよね。
「うん!すっごく楽しい!」
「それは良かった。」
僕が頷いたら、叔父様がニコニコしていた。
「ああ、そういえばヒカリネジマナ草‥‥。レナードさんが買い取りに出したもののだったって聞いたよ。」
光るボールを見ていたら、ふと、ヒカリネジマナ草のことを思い出したので行って見た。同時に無精髭の旅人の事も思い出したけど、巨大蜂が出て来ちゃうから考えちゃ駄目!
叔父様は少しだけ眉を哀しげに歪めて頷いた。
「騎士に調査をお願いしたんだけど、噂になってしまったようだね。」
「レナードさんのお母さんが、周りに相談したから広まっちゃったって聞いたよ。」
「そうなんだよね‥‥。」
祭りの日のクラウスさんの行動の手がかりを探すつもりで事情聴取したら、大騒ぎになってしまったらしい。
エッダさんが取り調べだと言われて髭もじゃの人に連れて行かれそうになったことから、事情聴取は宿でやることになったみたいなんだけど、そのことで、返って噂が広がってしまって疑惑がもたれてしまうような結果になってしまったようだ。
「疑われている人がクラウスさんの同級生ばかりって、なんか微妙だよね。
クラウスさん、そこまで嫌われてる?ってなっちゃう。‥‥良い人かどうかは、わからないんだけど‥‥。
それならさぁ‥‥、悪の総帥とかがって言う方が、信憑性ありそうなのに。」
「悪の総帥?」
クラウスさんは最初に会ったとき、道案内の態度がイマイチだったので、第一印象は良くなかった。行方不明になったって聞いても、どこかうろうろしてるんだろうなって思ってあまり気にしてなかったんだ。
だからって、酷い目にあっちゃえとか思っていないし、同級生皆に嫌われる程じゃないんじゃないかと思う。「俺は貴族だ!」って態度の人って他にも沢山いるからね。
だから、疑われる人なら悪の総帥みたいな人じゃないのって思ったんだ。クラウスさんが行方不明になって、その後崖から落ちたとか聞いた頃に偵察君をあまりばらまいてなかったから、もう遅いかなって思ってたんだけど、今から探したら何か手がかり見つかるかな。
ブツブツ言っていたら叔父様
に訊き返された。
「悪の総帥は悪の集団のボスだよ。」
「悪の集団って‥‥、何かな?」
「えーとね‥‥。」
僕の妄想の中の登場人物です!って真面目に説明するのちょっと恥ずかしいかも!
1
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~
ma-no
ファンタジー
神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。
その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。
世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。
そして何故かハンターになって、王様に即位!?
この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。
注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。
R指定は念の為です。
登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。
「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。
一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。
異世界王女に転生したけど、貧乏生活から脱出できるのか
片上尚
ファンタジー
海の事故で命を落とした山田陽子は、女神ロミア様に頼まれて魔法がある世界のとある国、ファルメディアの第三王女アリスティアに転生!
悠々自適の贅沢王女生活やイケメン王子との結婚、もしくは現代知識で無双チートを夢見て目覚めてみると、待っていたのは3食草粥生活でした…
アリスティアは現代知識を使って自国を豊かにできるのか?
痩せっぽっちの王女様奮闘記。

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
幼馴染の勇者が一般人の僕をパーティーに入れようとするんですが
空色蜻蛉
ファンタジー
羊飼いの少年リヒトは、ある事件で勇者になってしまった幼馴染みに巻き込まれ、世界を救う旅へ……ではなく世界一周観光旅行に出発する。
「君達、僕は一般人だって何度言ったら分かるんだ?!
人間外の戦闘に巻き込まないでくれ。
魔王討伐の旅じゃなくて観光旅行なら別に良いけど……え? じゃあ観光旅行で良いって本気?」
どこまでもリヒト優先の幼馴染みと共に、人助けそっちのけで愉快な珍道中が始まる。一行のマスコット家畜メリーさんは巨大化するし、リヒト自身も秘密を抱えているがそれはそれとして。
人生は楽しまないと勿体ない!!
◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

世界樹を暴走させたマッドサイエンティスト、死刑だけは嫌だとごねる!
アメノヒセカイ
ファンタジー
カクヨムにも掲載しております。
これは世界樹の花粉を浴びて老いることがなくなったラメッタと、捨て子として騎士団に拾われ生きてきたクレーエンが、一国の英雄となり、ともに生きると決めるまでの物語である!
<語句>
エアデ王国:クレーエン、ラメッタが住んでいた国。
バオム国:エアデ王国の従属国。魔王軍との前線を仕切る。資源がほとんどなく、魔王軍と戦うことでエアデ王国から支援を受けている。治安が悪い。
世界樹:人々に魔法を授けている。ラメッタが研究のために魔法薬をかけてから、魔法が大幅に弱体化してしまった。
ラメッタ:見た目は子供、中身は七十八才。老いることはない。魔法薬や魔道具の開発をする。己の好奇心を満たすためだけに世界樹に魔法薬をかけたとして死刑判決が出るのだが……。なお、魔王軍と戦うことで処刑が延期される約束を国王らとしている。
クレーエン:捨て子ゆえに騎士団に拾われて育てられたものの騎士団に正式に加入できず、しかしその強さゆえに騎士団の仕事を何度も手伝っていた。自身のことを強さから騎士団で面倒を見るしかない人間と考え、厄介者であると思っているが……。
バオム国の三姫:国王である父が前線に出ているため、三人で統治しているがほぼ機能していない。
長女ディーレ、次女ベリッヒ、三女チルカ。

目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる