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第7章

第355話 角サーモンパーティ

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「ユガーランとアタムスンの間での販売経路が確定していなかったみたいだよ。たまに誰かがユガーランから持ち込んで来て、アタムスンの宿とかで買い取ってはいたみたいだけど。」
叔父様が説明してくれた。

叔父様の話では、アタムスン村では角サーモンは宿に泊まった客が時々食べる程度で、村の人達の間には出回っていなかったんだそうだ。アタムスンに冒険者ギルドの窓口が出来たのは最近出し、冒険者がアタムスン村に直接持ち込んで売りにきても買い取る先が決まっていなくて面倒だったらしい。
叔父様、来たばかりなのに詳しい!

アタムスン村に戻って来たら、早速宿の厨房に角サーモンを渡した。ハーブ焼きとか角サーモンフライとかをリクエスト。ダンレモもちょっと持って帰って来ていて良かった。

「にゃーん。」
(美味しいニャ)
「美味しいコン。」
「旨いペン。」
「やめられないぞぉ~。」
「シャケぽよん。旨ポヨン。」

宿で夕食を食べた後に、ダンジョンマスター達と角サーモンパーティ。宿の厨房でお料理をテイクアウトするのは、どこかにお裾分けするんだなと思われたみたいで
特に何処に持って行くとかは追求されなかった。マジック財布にどんどん入るから運び出しも困らないもんね。

プティも角サーモン料理は気に入ってくれたみたいで、嬉しそうにしている。良かった。
ダンジョン鉄道のエリア内に、温泉施設が出来上がっていた。ダンジョンマスター達専用のところと、ダンジョン鉄道の乗客用と別々に作られている。
今僕達がいるのは、ダンジョンマスター達用の施設の中。流れる温泉プールのプールサイドだ。雰囲気でパラソルとかも作って貰って、冬なのに、夏のリゾート施設みたいな雰囲気だ。グルーリと流れるプールで囲まれた真ん中に、温泉水が吹き上げる噴水。見た目にも綺麗で楽しい。

「ペーン!」
「ぞぉ~!」

角サーモン料理を皆で堪能した後は、ピン君が流れる温泉プールに飛び込んですいすい泳ぎだした。ウーニャンも泳いでいる。他のダンジョンマスター達は温泉水に触ってみたりバシャバシャしたりしてはしゃいでる。
皆楽しそうでよかった。

ダンジョン客用の温泉施設はどうやって利用してもらうか、まだ考えていないんだよね。家族で楽しめればいいかなぁって思っているくらいだ。
ダンジョン鉄道自体が、今のところ、家族とエルストベルクの騎士団が使うだけだもんね。

角サーモンパーティが終わって、プティと一緒に宿の部屋に戻って来たら、なんだか部屋の外が騒がしかった。
なんだろうと思って部屋の外に出てみたら廊下でギルベルト君に会った。

「あ、ソーマ君。寝てたかと思った。」
「寝てはいなかったんだけど、何か騒がしかったね。」
「ロビーで、ちょっと騒いでいた人がいたみたいだよ。」
「何かトラブル?」
「トラブルっていうか、村で行方がわからなくなった人が居て、誰か知らないかってことで訊きに来たみたい。大人が対応するから僕達は別に良いって言われたよ。
皆一緒に行動してたから、一人ずつ訊く必要ないからって。」

行方がわからなくなった人を探しに来た人た、宿泊客にも一人ずつ訊きたいって行って、宿の受付のところでちょっと揉めていたらしい。

僕達も一人ずつ呼ぶのかって話になって、皆一緒にしか行動していないから、何か質問があったらリヒャルトさんとインゴさんが答えるって事になったんだって。
その行方不明の人っていうのがどうやらクラウスさんの事らしい。
宿の人と揉めていたのがクラウスさんのお母さんとレナードさんだったんだって。

「クラウスさん、昨日の夜から帰って来ていないんだっけ。大丈夫かな。」
「冒険者だから村を出て探検してるかもしれないけどね。」

ギルベルト君がそう言って肩を竦めた。
クラウスさんは、護衛任務をするくらいだから村の外に出て角狼に遭遇したとしても戦えるだろうし、そもそも冒険者として活動してるのだから一日くらい周辺を探索していることもあり得なくはないのかもしれない。
珍しい薬草とかを探しに行っているとかね。

うん?

アタムスン村の裏手のダンジョン鉄道の出口から出たときに、クラウスさんとピンクサーモン令嬢を見かけた気がする。でもあのときはまだ、日中だったよね。
その後父様達が来てレイクサーペントを討伐に行ったくらいだし。
クラウスさんは、宿に戻って来て夜にまた出かけたって言っていたから、関係ないか。
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