自作ゲームの世界に転生したかと思ったけど、乙女ゲームを作った覚えはありません

月野槐樹

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第6章

第299話 岩駅と改札

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大きな岩の裏手にダンジョン鉄道の出入り口を作る。出入り口の周辺を岩の様に盛り上げて行く。
知らない人が見たら普通の大きな岩にしか見えない。ダンジョン鉄道パスを持っている人だけが扉が見えて中に入れるようにしておこう。
ダンジョン鉄道の他の駅でも出入り口は岩でいいんじゃないかな。でも知らない人からみたらどんどん岩の中に人が入って行くみたいに見えるかな。
それはまずいから、森の中とかちょっと目立たない場所に岩駅をつくっていけばいいかな。これは後で叔父様に相談だね。

とりあえず山の中の岩駅は外側は完成したので後はしっかりレールが通って、鉄道が繋がれば良いよね。

(改札口は任せるガル)

ルー君が改札を担当したいというので任せてみた。
ストレージルームの壁に出来上がった改札口が映し出された。
狼魔獣のルー君らしい、狼の口みたいな改札だ。パスをかざすとぱかっと上下に開いて、牙のある口の中に入るような形になる。
一定時間過ぎるとバクッと口が閉じるんだけど、これってちょっとでも通るのが遅くなったりしたら流血しちゃうんじゃないの?

「ルー君、この改札、格好いいけど、荷物とかが使えたりして改札を通るのが遅くなったら食べられちゃうの?」
(早く通れば問題ないガル)
(イヌッコロは、話聞いてないコン。改札を通るのに時間がかかった時の事を心配してるコン)
(イヌッコロとはなんだガル。そっちもイヌッコロだガル)
(狐はイヌッコロと違うコン!)

ダンジョンマスター達が言い争いを始めた。どっちもちょっと犬っぽくて可愛いんだけど言えないよね。
とりあえず改札口の改善を優先してもらおうかな。

「ルー君。この改札口に挟まっても怪我しないようにして。柔らかい素材にするとか。」
(ムー‥‥。仕方ないガル。ちょっと見た目の鋭さが損なわれるガル)
(イヌッコロ!鋭さは要らないんだコン!マスターの要望に応えるコン)
(ムー‥‥。やってるガル)

ルー君が何かしたら壁に映し出されている改札口の映像で、改札口の上下の口が閉じた時、牙部分がブルルンと震えるのが見えた。
ゲートの素材を柔らかい物に変えてみれたようだ。
でもデザインは狼の口の中に入って行くみたいな状態のままだけど。
「ありがとう。ルー君。」
(や、柔らかくしたガル。
「うん。見た目も格好いいし、良い感じ!」
(そうガル。そうガル!)

褒められてルー君は嬉しそうだ。
改札口の奥、階段の下にピン列車が待機した状態になっている。
ピン列車が通るルートの先にもう鉄道のレールが敷かれていた。

(試運転するキュル)
(いきなり飛ばすなキー)

既に列車が試運転を開始していた。
これなら、もうすぐ完成だね。

手帳君を出して父様に連絡だ。
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